クレドは「資格」である

ある企業の従業員が「クレドは憲法のようなものですね」と言っています。

誤解をおそれず言うと、それは「違う」のです。            ともすると、「会社の規則として従業員が従うのがクレド」という考えが 広まっている組織では、まさに法律で縛る憲法のような感じなのでしょう。

しかし、クレドは金太郎あめのように統一され画一的な従業員を育成するためのツールではありません。

逆に言えば、より自由に思考し行動できるために与えられた「資格」と考えたいのです。それは数年前に大手製薬企業で私共が作成したクレド(結局は「バリュー」と名称しました)に込められた想いでもあります。

「資格」とは、その土俵に乗れる方だけを共に働く仲間にしたい、という意思表示であり、その土俵上で柔軟かつ創意工夫した働き方を認めたい、という経営側の意思表示でもあります。

いまのクレドがもし憲法のような価値観になっているならば、それは考え方を我々が変えたいのです。

本号は、コロナ禍に見舞われた2020年の最終号になります。

今年は「いまこそ理念に立ち返り、一体感をもとう」というムーブメントが起き、理念やクレド改訂の動きが多くの企業でありました。

ますます多様になる価値観、テレワーク、オンライン営業や入社面接…そのような環境変化で従業員は、さらに創意工夫が出来る伸び伸びとした働き方を志向するでしょう。

そのために来年2021年は「理念やクレドのあり方を再定義する年」としたいのです。今年一年は本当にお疲れ様でした。


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