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中国人とお茶のカンケイ

中国から日本に伝来したものと言えば、漢字はもちろん、稲作や調味料など、食にまつわる文化も色々とあり「お茶」もその内の一つ。日本の伝統的な「茶道」あるいは「茶の湯」といった文化は独自に発展したものかとは思いますが、日本でも烏龍茶を始めとする中国茶がすっかり大衆化してきてますよね。

ただ、中国における「お茶」の文化は私が中国に行く前に想像していたのとだいぶ異なるものだったので、私の体験談+中国人の妻の所感を交えて紹介したいと思います。

お湯が一般的?中国人が全員お茶を常飲しているわけではない

私は正直、中国人って毎日中国茶を飲んでるイメージがありました。これは映画などで見る中国の風景でよくお茶を淹れるシーンがあるからかもしれませんね。ただ、私が中国の家庭に行った際によく出されていたのが白湯(白开水)。

私の妻や家族も普段お茶はほぼ飲まず、70度くらいの白湯を飲んでいます。中国では水道水をそのまま飲むことはできないので、ミネラルウォーターのサーバーがあればそれを飲んだり、なければ煮沸した白湯を飲むのが結構一般的ではないでしょうか?

もちろん、家に常備している中国茶をふるまってくれた人もいましたが年配の方が多かったですかね。世代間の差も結構ありそう・・・日本でもペットボトルのミネラルウォーターを客人に出すパターンもあれば、わざわざ煎茶を淹れて出す人もいたり・・結果的にケースバイケースなんですが、中国人=中国茶ではないということだけは言えます。

烏龍茶はマイナー…一番飲まれているのは緑茶

おそらく「中国茶」と聞いて真っ先に思い浮かべるのはやはり烏龍茶ではないでしょうか。続いてプーアル茶とかかな?
ところが、中国における生産量のシェアでいうと圧倒的1位は「緑茶」。
続いて意外にも2位にくるのが「紅茶」となっています。烏龍茶はおよそ10%ぐらいのシェアしかありません。(2021年時点の情報ですが)

これは地域差も激しく、烏龍茶は福建省や台湾などで人気。紅茶やプーアル茶は雲南省で人気だったり。ただ、やっぱり緑茶はどこに行ってもそれなりに見かけた印象はあります。浙江省杭州名産の緑茶「龍井茶」なんかは有名ですし、北京だとジャスミン茶がよく出てくるのですが、ジャスミン茶も緑茶にジャスミンの香りづけをしたものなので実質茶葉は緑茶です。

あと、タクシーの運転手がいつも透明の水筒に緑茶のお茶っぱをいれて、1日中お湯を足しながら飲んでいる光景も一般的。

中国茶最大の特徴は五回でも六回でもお湯を入れれば飲めるってところでしょうかね。発酵茶なので、日本茶のように一番茶が一番美味しい・・というわけでもなく、気軽につぎ足しができるので便利っちゃ便利です。

ペットボトルのお茶は砂糖入りがスタンダード

これは、中国のスーパーやコンビニで誰もがびっくりする光景ではないでしょうか。サントリーの烏龍茶とかも普通に販売されているのですが、基本的には砂糖入り。烏龍茶も緑茶も「無糖」というマークのついたものを選ばないと、もれなく激甘のお茶を飲むことになるので要注意です!

最近ではお茶は投資対象としても注目されていて、雲南省にはプーアル茶御殿とか紅茶御殿が建ちはじめたり・・いずれにせよ、世界一のお茶大国の今後のトレンドも注視していきたいと思います。

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