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新社会人へ~これさえ意識すればなんとかなる~

 新年度が始まって約1ヶ月。
ようやく世間の慌ただしさも落ち着き、新社会人の中にも、各部署に配属され業務を開始した方も多いのではないでしょうか。

株式会社学情が25年3月卒業予定の大学生を対象に行ったアンケートによると、約9割の学生が就職活動において「自分自身が成長できそうな企業か」を重視しているんだとか。

とはいえ、成長するためには何をすればいいか分からないことも多いと思います。
そこで今回「若いうちは、これさえ意識すれば何とかなる」をテーマに当社 小林社長に話を伺いました。




1:成長=バッターボックスに立った回数?!

日本ベネックス 小林社長
社会人になって20年近くで得た知見を話してもらいました!

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なぜ当社は新卒採用を行っているのでしょうか。中途採用のみ、という企業もありますよね。 

小林:
ベネックスの文化を作る中心になってほしいから。
中途入社の人がそれぞれのバックグラウンド・能力を活かして活躍するのはすごくいい事だし、うちでも実際にいろんな人が活躍している。

けど新卒の人って、まっさらな状態で入って社会人として育っていくよね。私は新卒社員が活躍することで会社としての文化・風土が作られ、継承されると思う。
新卒社員をどこに出しても恥ずかしくない、社会で活躍できる人材に育てられる文化・風土を形成して初めて、一人前の「会社」になったと言えるんじゃないかな。

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なるほど。
そんな新卒1年目の社員に期待することとはなんでしょうか。 

小林:
1年目はとにかくいろんな経験をして、まず仕事ができるようになることが重要。 経験する分野は配属によって違うけど、仕事の基礎能力をつけるということが、今後発展するために大事かな。 

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やはり基礎がないと上積みはできませんか? 

小林:
できないと思う。
基礎がなくてもまぐれでホームランを打てる人はいるけど、長い目で見ると、結局基礎がないと伸びていかない。目立たなくてもコツコツと基礎を磨いた人が10年目で花開くのはよくあるパターンだし、それが大事かなと。
私自身も、最初の3、4年で叩き込まれた基礎部分で今生きている。その基礎を応用して仕事しているだけだよ。 

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基礎をつくるにあたって、具体的に何をすべきかわからない人も多いと思います。小林さんの場合はどういったことから取り組まれたのでしょうか。

小林:
新卒で就社した会社の代表から「お前はしゃべりが下手だから落語教室に行け」といわれるくらい本当に喋れなかったので、ひたすら調査して資料を作って、ということが多かった。
そのなかで、何を伝えるべきか、どう伝えるのが効果的か、そのためにはどのような文字やグラフ、色構成を使うべきか、必死に考えて取り組んだ。
考えて作ってはまた考えてを繰り返すうちに、徐々に基礎的なロジカルシンキングが身についたと思う。

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試行錯誤を重ねて、基礎を築いたんですね。
やはり「挑戦した回数」というのは大事なんでしょうか。 

小林:
そうそう、成長はバッターボックスに立った数に完全に比例する。最初からなんでもできる人はほぼ見たことがない。いろんな経験をして失敗もたくさんしている人が伸びるよね。
野球選手が素振りをたくさんするっていうのは、意外と理にかなっているんだと思う。

私は幸いなことに、新人の時にバッターボックスにはたくさん立たせてもらえた。そこで何回も三振しながらたまにいい当たりを出して、基礎が固められたかな。

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早いうちからバッターボックスに立てる環境も重要なんですね。ベネックスにはそういう環境があるのではないでしょうか。 

小林:
そうだね、たくさん立ってもらいます(笑)。
もちろん本人の準備とか意欲にもよるけど、 立てる人には極力立ってもらいたいな。


2:基本のキ①即レス

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最初の1年目からやっておくと後から周りとの差がつく、叩き込んでおきたい「基本のキ」は・・・。 

小林:
「基本のキ」は即レス・正しく伝える・逃げないだと思う。
まず、即レスすることで自分の状況をすぐに相手に伝えられるよね。そのなかで、もし認識のズレや間違いがあればすぐ修正できる
即レスすれば1時間で修正できたことを、ズレた認識のまま無駄なことをやって1週間後にようやく気づきました、みたいなこともあり得るから。それだけでも1時間と1週間の差がつくし、それが積み重なると1年後にはものすごく差がついちゃう。 

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確かに1年目は分からないことだらけですからね。
まず即行動・即レスして、考えが合っているかどうかを確認するのは大切ですね。

小林:
特に1年目は、間違いそのものを怒られることはまずない。とんちんかんな考え方をしていても、上司・先輩の説明が悪かったって話だから、聞けるうちにどんどん聞いた方が絶対にいい。
もちろん分からないことは一旦自分で調べることが大事だけど、考えた上で「私はこう思うんですけど、合っていますか」と聞いてもらえるといいね。
そうやって1年~3年ぐらいかけて、仕事や考え方を覚えて基礎を固めていくという感じかな 。

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とはいえ、即レスしようと思うとどうしても間違った内容、正しく伝えきれない内容が出てきてしまう気がします。 

小林:
そこは会話のラリーの中で詰めていけば大丈夫。
別に先輩だって間違えないわけじゃないから、間違っている時こそ即レスで気づいて修正できるとお互いメリットだし。

 

3:基本のキ②正しく伝える

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2つめは「正しく伝える」でしたね。
正しく過不足なく伝えるのは私も未だに苦手で、本当に難しいと思います。 

小林:
学生時代に「コミュ力が高い」と言われた学生でも、これが最初からできる人はほとんどいない。学生と社会人だとコミュニケーションに求められるものや状況が全然違うから、最初はみんな苦労しているように思う。

小林:
私自身、もともと正しく伝えるのが苦手なのでよくわかるんだけど…報告をされる時、報告する人の経験したであろう風景が見える場合と、全然見えない場合があって。背景まで見える報告をする人は仕事の解像度も高いから、仕事もその後の成長もちゃんとできている気がする。

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たしかに…

小林:
意思決定を正しく行うには、優先順位がわかる正確な報告が必要だよね。
新人のうちはまずは伝令役に徹して、話の根幹は何か、それを理解するためには何を言う必要があるか、を整理・思考することが非常に重要になる。
その能力を身につけておけば、どんな分野でも大体の仕事は応用が効くかな。 

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伝令役だからといって「存在意義がない」と思う必要はなくて、周りがどういう話をしてどんな結論に落ち着いたかを正しく伝えることが、結果的に自分の成長にも繋がるんですね。

小林:
そうそう、それだけで十分に価値がある。
その中でもし自分の意見があるんだったら、きちんと事実と分けて報告すればOK
これはAさんの意見で、ミーティングでこう決まりました。私の意見はこうです、って。 

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伝え方の訓練にもなりそうです。
そのほかにも「正しく伝える力」を鍛える方法はあるのでしょうか。 

小林:
議事録を書くことかな。今はAIが要約してくれるモノもあるけど、自分で書けるようになってから使わないと、AIがまとめた内容が正しいかどうかの判断すらできなくなっちゃう。
それから議事録を書いたら人に見てもらって、赤入れしてもらう。その後の対応も大事で、なぜそこに赤を入れられたのかを考えて、わからなかったら聞いたほうが良い。
なぜこの表現はダメだったのか、背景を1つひとつ理解することが重要。小さい事だけど積み重ねたら相当大きいし、同じようなミスはしなくなるんじゃないかな。

 

4:基本のキ③逃げない

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最後に「逃げない」ですが、具体的に逃げちゃいけないものってどんなことでしょうか。

小林:
解決すべきことがあったら逃げない方がいい。壁が大きいほど、乗り越えた時に成長できるので。
伸び悩む人は、壁の手前部分で逃げちゃうことが多い。 自信はないけどあと1歩だけ、階段1段だけ頑張ってみようっていう人は伸びる気がする。
ただ、絶対に逃げちゃいけないわけではなくて。これをやったら自分が潰れちゃうなとか、量・質の面でできないなってことはある。無理すると自分の身を壊しちゃうから、逃げるべきところは逃げていい。逃げる場合に大事なのは、早めに無理ですって手あげることだね。

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早めに状況報告や意思表示をしておけば助ける方も助けやすい、ということですね。

小林:
最悪なのは「無理だな」と思いながら、逃げもせず、意思表示もせず、事態がどんどん悪くなっていくこと。とにかくできるだけ早く状況を発信することが大事


5:成長へのタネは「基本+得意」

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その他に、新社会人として大事な要素ってありますか。 

小林:
なんだかんだ愛嬌は大事だよね。
みんなに対してフレンドリーに接するという意味じゃなくて、例えば自分が完璧主義なキャラに見えてるな、と思ったらあえてスキを見せるとか。可愛がってもらえる要素を持つのは大事かなと思う。 

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愛嬌…挨拶をきちんとする、レベルでもいいんでしょうか。 

小林:
そうそう、当たり前のことをきちんとするのも大事。 

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逆に世間では大事だと言われているけど、あまり重要ではないと思うことはありますか? 

小林:
会社によるとは思うけど、メールなんかの細かいマナーや形式にこだわりすぎるっていうのはあんまりいらないかなと思う。 

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最後に新社会人のみなさんに、これを意識して仕事に臨むといいよ、というアドバイスをお願いします。 

小林:
1年目は、仕事は当然覚えてほしいしがんがん成長してほしいので、できればいろんなことに興味を持って主体的に動いてほしい
とはいえ、私はあまりコミュニケーションが得意ではなかったので、そうしろと言われると辛い部分があるのは分かる。
それが苦手な人は、まず自分の得意分野を見つけてほしい。1つ武器ができると、勝手に相手側から話しかけてくれるようになって世界も経験も広がる。自分なりの得意分野・深掘りする分野を1つでもいいから見つけてほしいです。
かつ、その分野で楽しさを覚えられたらいちばんいいよね。何十年もやることだから、楽しまないともったいない。 

もちろん、1年目から活躍したから偉いってわけでもないし、焦る必要は全くない。はじめから活躍してくれるのもありがたいけど、まずは基礎を固めて、5年後、10年後に大きく花開くようになってほしいな!

(お読みいただきありがとうございました!)



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