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土の塊の中からヴァリャーグのフィギュア

今から6年前、2016年。
スウェーデン南東部、ストックホルムとエスキルステューナの間にあるクラハーマルという場所にあるヴァイキング時代の墳墓遺跡で大規模な発掘調査が行われた時のことです。

発掘チームが鉄以外の金属をマッピングした際、小さな不定形の茶色の塊が採取されました。
土に覆われていましたが、金属反応があったので丁寧に洗浄してみたところ、中から戦士を象った銀製フィギュアが姿を現したのでした。

出土品(オリジナル)Klahammar, Överselö Parish, Södermanland, Sweden.
https://vikingar.historiska.se/object_details.php?object=1370416_HST&e=no&l=en


戦士は長髪で、顎が長く見えるのはたぶん髭を伸ばしていると思われます。右手に剣を持ち、左手で斧を肩に担いでいて、服装は東方風。
これを見て思い浮かんだのは、長髪に顎髭をたくわえ、右手に剣を持ち、もう片方の手で斧を肩に担いだヴァリャーグ(ビザンツ帝国の北欧人親衛隊士)の姿でした。
ビザンツ帝国の史料には、ヴァリャーギは「斧を担いだ戦士たち」と表現されています。発掘に関わった方々は、さぞ感慨深かったでしょう。
※ヴァリャーギはヴァリャーグの複数形


スウェーデンのヴァイキングは、東方遠征に関するルーン石碑を沢山残しています。
とりわけストックホルム周辺地域、ウップランド地方やセーデルマンランド地方に数が多いです。この遺跡でも、近くに石碑などが見つかれば、さらに情報が得られるのではないかと思います。

考古学的な発見から、その時代の事実が見えてくることが多いので、ほかの出土品なども含め、続報に期待したいです。


考古学レポート(スウェーデン語、PDF)
http://samla.raa.se/xmlui/bitstream/handle/raa/11622/SAU%20rapport%202016_20.pdf?sequence=1&isAllowed=y

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