理想の髪型

誰にも会う予定のない休みの日、何の気なしに顔を洗うときに使うゴムのヘアバンドで前髪を留めて1日を過ごしてみました。
びっくりしました。これは快適ですね。

今までまったく気付かなかったのですが、実は前髪が邪魔で邪魔で、無意識にストレスに感じていたのだと気づきました。

たしかに普段の仕事中、何度も前髪を顔の横に片付けていた気がします。

これは大きな問題です。
なにか大事なことを考えるときは、100%のリソースを使って考えなければなりません。しかし、10秒に1回前髪の片づけ作業が割り込むせいで、リソースをフルに使いきれず、知らず知らずのうちに集中力のパフォーマンスが低下していたのではないでしょうか?

そう考えると今まで100%の実力を出しきれていたかも疑問に思えてきます。

そういえば留年が決まった大学3年生のときも、前髪が枝垂れ柳ように伸びきっていたことを思い出しました。あれも小さな決断を前髪に邪魔され続けた結果だったのでしょう。

もうこれなら和田アキ子さんのような大胆な短髪、いやいっそのこと坊主に刈り上げてもいいかなと思いました。美容院に行くたびに美容師との会話に慌てふためき、そのたびに数千円払うのもバカらしく思えてきました。

でもちょっと待てよ…。
一応僕も社会人なので、周囲との関係も考えないといけません。

冷静に考えると、普段無口で喋らないメガネで痩せ形の清潔感のないロン毛の大男が、翌日急にボウズ頭で出勤してきたら職場の人はどう感じるだろうだろうか?
冷静に考えて怖いと思う。
ぼくの散髪が周囲の人々への恐怖心を煽ることにならないだろうか?
つまり散髪が恫喝的であってはならない。

そうなると答えは振り出しに戻ります。
理想の髪型とは…

たまに街で見かけるキューティクルが弱り切った白髪をポニーテールにしているおじいさん、実はあれこそが辿り着いた先の「正解」なのかもしれません。

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