1:4:4:1で考える現代人③ 「お金」に対する見方

 前回、現代社会の人々は「1:4:4:1」の人数比でグループ分けができ、それぞれのグループごとに「努力」に対する見方が異なるという考えをまとめました。

 今回は、新たに「お金」に対するそれぞれのグループの見方について、考えたことをまとめてみました。

目次
・最高の1割グループ「お金よりも信用が大切」
・幸福の4割グループ「お金は何に使うかが大切」
・不安の4割グループ「お金があれば安心」
・絶望の1割グループ「お金さえあれば困難から抜け出せる」
・「お金」の意味も噛み合わない

◯最高の1割グループ
 自分の人生に対する評価が最高である「最高の1割グループ」では、お金に対して「お金よりも信用が大切だ」と考えます。
 まず、自分が経済的にも成功していく中で、生活するのに充分なお金を稼ぐ方法をしっかり学んでいるため、お金への不安が無くお金そのものへの執着は小さくなっています。
 また、お金持ちではない場合でも、自分のやりたいことを100%できている実感があるため、お金があまり欲しいと思っていない人もいます。
 このグループでは、成功する中で人との関係が重要であると学んでいるので、信用を作ることを大切にします。お金は、人同士の信用から生まれることも分かっているため、もしお金が必要な場合でもまずは信用を作ることから始めます。

◯幸福の4割グループ
 自分の人生をまあ充実していると評価する「幸福の4割グループ」では、お金に対して「何に使うのかが大切だ」と考えます。
 自分にとって、お金は幸福を得る手助けをしてくれるものであるが、使い方を誤ると幸福を得られないと考えます。普段の生活には困らない程度にお金を稼げているので、生活上の必要経費以外に、何にお金を使うのかを重要に考えます。

◯不安の4割グループ
 自分の人生に対して、充実よりも困難を感じる「不安の4割グループ」では、お金に対して「お金があれば安心できる」と考えます。
 このグループの人々は、日々の生活に困難を感じることが多く、将来に対しても不安の方が大きいです。そんな人々にとって、お金は目に見える安心を与えてくれます。「1年にいくら使うから、うん百万円貯められれば何年大丈夫だ」と思えるので、銀行口座に貯めておく人が多いと思います。
 
◯絶望の1割グループ
 自分の人生に恨みすら覚えるほど困難を感じている「絶望の1割グループ」では、お金に対して「お金さえあれば自分の困難な状況を変えられる」と考えます。
 このグループは、ほとんどの人が経済的に困窮しており、とにかく日々の生活を送るためのお金が必要であり、お金さえあれば自分の困難な状況を変えられると考えています。

 
◯「お金」の意味も噛み合わない
 これまで4つのグループにおける、それぞれの「お金」に対する見方をまとめました。
 努力の時と同様、お金についてもグループごとにそもそも見方が異なるため、分かり合うことが非常に難しいです。
 最高の1割グループは、「お金を追い求めるのは間違っている。大事なことは信用だ。」と、信用をまず作ることを訴えます。お金で安心を得る不安グループに対しては、「お金による安心は見せかけだ。」といい、絶望グループに対しては「お金で問題は解決しない。」と言って、「まずは信用を作ろう。お金は後からついてくる」と主張します。
 幸福の4割グループは、最高の1割グループの人を目指して信用を作るごとにお金を使ったり、自分が価値ありと考えるものにお金を使います。努力の時と同じく、お金についても「不安・絶望グループは勉強が足りない。怠けているからお金に困るんだ。」と主張する人もいます。
 不安の4割グループでは、最高・幸福グループからの主張に対して「あなたたちは将来への不安が少ないから、『お金は一番大切ではない』と言えるんだ。目に見える安心無くして、呑気に生活なんかできない」と考え反発します。
 絶望の1割グループは、「明日のご飯代ですら危ういんだ。今すぐお金を得ずに、『まずは信用を』『お金の勉強を』なんて言ってる場合じゃない」と忌避したり、不安グループと一緒に「そんなにお金が一番でないなら、一番お金を必要とする私達によこしてよ。あなたたちの主張は綺麗事だ」と最高・幸福グループに対立する場合もあります。

 皆さんは、「お金」をどのように考えますか。

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