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「効率化」で無くなる仕事をしていた人は、どうなってしまうのか

 近年、働き方改革やIT化の推進により様々な仕事の効率化が進められています。今まで何の疑問もなくやってきた仕事を見直して、本当に必要なものだけをやるという方向性になってきていますが、この効率化で無くなる仕事をしていた人は、どうなってしまうのかを考えました。

目次
・効率化で無くなりそうな仕事
・無くなった仕事をしていた人

◯効率化で無くなりそうな仕事
 効率化により、どのような仕事が無くなりそうなのか。
 まず、リモートワークが推進されて、会社に出勤しなくとも働けるようになると、会社のあるオフィスビルをあまり使わなくなります。ビルを使わなくなると建物を管理する仕事、具体的には清掃や守衛の仕事が減ると考えられます。
 次に、社員がお金を使った際の領収書等を記録・整理する経理の仕事も、IT化で自動的に記録・整理されるようになると、減っていくと考えられます。人間が行うよりも、機械が行う方が転写や計算ミスもほとんど無くなるので、経理の仕事の成果はより良くなるかもしれません。経理と似た業務として、人事の給与や手当の計算業務も自動的に行われるようになり、人事における人間の行う仕事から外されていくことも考えられます。
 中間調整を行う仕事も無くなる可能性があります。例えば、商品の製造者と購入者がインターネットで直接やり取りを行うようになれば、その間にいた販売者は必要なくなります。野菜や海産物のような、生産者から市場を通してスーパー、飲食店に販売されているものについても、生産者と販売先を直接結べば市場が必要無くなっていきます。

◯無くなる仕事をしている人
 効率化で無くなる仕事をしている人はどうなるのでしょうか。当然、その仕事が無くなってしまうわけですから、今までと同じことはできません。会社の従業員であれば他の部署に異動したり、自営業や専門会社であれば転職をする必要があります。
 元の仕事が性に合っていた人、自分の長所が活かせるものだった人でも、仕事そのものが無くなってしまうのであれば、仕事を変えなければなりませんが、今までと同じように性に合う・長所を活かせるものに再び就けるのかは分かりません。
 この人たちは今まで真面目にその仕事をしていただけで、何か悪いことをしたわけではないのですが、新しい仕事が自分に合わず苦労する可能性があります。誰でもすぐに新しい仕事に適合できるわけではありません。

 こうした「無くなる仕事をしている人たち」のことを考えなければ、仕事の効率化は大きな抵抗を受けることになります。例え会社から自主的に退職等をしてもらえたとしても、社会全体ではその人たちの居場所を考えなければ、新しい貧困問題になってしまいます。効率化で生まれるのが「余裕」ではなく「問題」であっては、その解決で結局余裕も無くなってしまいます。

 みなさんはどう思いますか。

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