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本当の自分に出会う旅インド【2010年】その4


その3の続きです


中国雲南に留学して約2年、その間にタイ、ベトナム、ラオス、インドネシア、インドと旅行しました。いろいろな出会いがありました。27歳、インドネシアの旅行中に父親がなくなりました。目の前で犬が跳ねられたのをみたんですが、きっととの時に亡くなっていたんだと思います。昆明に帰ってその日にその知らせを聞いてとんで帰りました。ずっと入退院を繰り返していたのですが、まさか・・・家族は長年の看病でつかれきっていて涙もありません。私も泣けませんでした。家族はほっとしていたのが事実だと思います。父の死に向かい合うのは時間がかかりました。敏感な問題だから家族も深く追求しません。今ではそれぞれの気持ちの中で徐徐に受け入れられていると思います。
 
その後このまますごしていても・・という思いから大連では日本人の求人が多くあるらしいといううわさを聞き、大連に移動しました。程なく大連で就職先が見つかり働くことになります。
 
学生の中では中国語ができるほうでしたが、就職してみてまだまだだということを実感しました。大連では学生時代とはまた違った世界で中国への理解が深まりました。
 
大連で1年半たってアメリカに行くことにしました。29歳でした。英語に苦手意識があり、30歳までには英語圏に留学したいと思っていたので実行に移しました。
 
言葉で書いていると、なにか明確な意思をもって進んできたように捉えられるかもしれませんが、私の中では私の考えはみんなと明らかにずれてる、周囲は結婚してマンションをかったり、着実な人生を歩んでいるのに、私はこれでいいのだろうか?言い分けないが私は日本でおとなしくOLを続けて彼氏を見つけて結婚する、ということが出来なかった。日本のいわゆるフツーの人たちの生活からかけ離れており日本社会に戻れるんだろうかという不安がいつもありました。

次々と住む場所を変わって一つのことを追求せず次から次へと変えていくのは「自分が欠陥人間だからなのではないだろうか?」という不安と自分への自信のなさにつながっていました。


アメリカでの留学は楽しかったことばかりではありませんでした。行ったそばからハリケーンが直撃して避難したり、なかなか心を許せる友達ができなくて寂しい思いもしました。ただ、「いい先生について、短期間できちんとした英語を勉強したい」と強く思っていましたので、例のごとく厳しいけれど素晴らしい先生に出会い、猛勉強し、7ヶ月ほどでESLを卒業し、TOEICも760点を取れました。耳だけはいいのでリスニングは高得点、リーディングはいまいちです。
 
アメリカに行く前は外人に話しかえられたらもごもごして逃げるくらいでしたが、それはなくなりました。また長期間の休みに当時のBFとアメリカを車で一周したり、キャンピングツアーに参加したりと今まで写真やTVでしか見ていなかったアメリカをじかに感じることが出来てアメリカが好きになりました。雄大な自然におおらかな人々、広いお家アメリカに住むのもいいなあなんて思いましたが、アメリカでの就業は語学学校を出たくらいでは難しく、あきらめて日本に帰国しました。
 
ここで私は何をしたいか分からなくなってしまいました。もう海外に住みたいという夢も語学が学びたいという夢も海外で仕事をするという夢もかなえてしまいました。やりたいことがなくなってしまったんです。
 
アメリカで疲れたこともあり、実家香川でおとなしく仕事をして結婚するのだ、それが一番・・・という結論に至ったのです。30歳になっていました。
 
そこで魔の7ヶ月間が始まります。それが一番いいのだ、年だし、結婚したいし、東京で働いたって特にキャリアのない私がこの年でいい仕事に就けるとも思えないし・・・いや~書いていえるだけでマイナス思考ばりばりですね!私基本的にはマイナス思考なんです。
 
まず3ヶ月は療養してました。アメリカ生活でのストレスがたたってバセドー病みたいになっていたのです。治療が終わりましたが副作用で太ってしまい、ダイエットに励みました。その後ぷらぷら・・・・母親はよく我慢してくれていたとおもいます。何も言わずに見守ってくれました。

中国語、英語ができる・・といっても田舎では仕事もありませんし、給料もびっくりするくらい安い・・心の中で折り合いをつけることがなかなかできなくて、それを理由に母親におんぶに抱っこ・・・これではいけないとおもって、バイトをしたり、派遣で働いてみたりしました。派遣は中国語を使う仕事で家からも近かったんですが、10日でやめました(笑)
 
中国語を勉強したのも、英語を勉強したのも、別に語学を究めて通訳になりたいわけでも、語学を使って仕事をしたいためではない・・・ということが分かりました。じゃあ何なんだろう?まだこのときは自分の気持ちが分からなくて「やっぱり私は物事を極められない人間なんだ~だから何事も途中までで終わってしまうんだ、好きだといっていた音楽も絵も、語学もすべて究められない、あ~あ、こんな私はおとなしく嫁に行くべきなのだ、きっと」なんて思ってました。夢がなく、なんとか自分を現実にはめ込もうと必死でした。

・   ・・・でもできませんし、無理しても続きません。まるで牢獄にいるようです。なきたくなりました。いったいどうしたらいいんだろ???

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