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質問「アップルがiPhoneXの販売を打ち切ったのにはどんな理由がありますか?」に対する個人的回答 note - 13回目の投稿

今回でnoteも13回目の投稿です。

今回はQuoraでの僕の過去回答の中でも3位の閲覧数で、個人的にも初期投稿でありながら、気に入っている回答です。

Apple製品、iPhone関連の回答です。

質問「アップルがiPhoneXの販売を打ち切ったのにはどんな理由がありますか?」

回答内容は以下の通りです。

『質問ありがとうございます。

iPhone Xですね?

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僕も使ってます。(Quoraでこの回答投稿当時2020/05/04には使ってました)

価格は発売当時 ¥122,000(税込)でした。

Meet iPhone X ー Apple

AppleのiPhone発売10周年記念モデルであり、画期的な新機能を搭載したモデル。

特に初のFace IDQi充電(ワイヤレス充電)搭載がかなり物議を醸しました。

発表されてiPhoneXは失望?それとも期待?賛否が分かれる中、機能などを徹底検証

iPhone X発売と同時に世界的にニュースになっていたのを覚えています。

歓迎する声よりも、反発の声の方が大きかったのを覚えています。

要するに他社がほぼ同スペックで、もっと安い値段で出してるんだから、iPhoneも安くしてよと言うこと。

さらに言うとAppleのノートPCで当時の「MacBook Air 2017モデルよりも高い!」※当時MacBook Air mid 2017 256GBモデルで¥98,800- と、非難が集中していました。

それ以外にもFace IDもQi充電も、すでに他社製のスマホが先に開発していて、画期的なものなんてない。と言った論調。

その理由は『突き詰めると』Face IDでもQi充電でもなく10万越えの強気すぎる値段設定でした。

消費者としては当然の反応だとは思います。

一応当時のApple公式HPでは、先代のiPhone 8やiPhone 7、そしiPhone SE(第一世代)もラインナップにありました。

iPhone 8などは去年の最新モデルをさらに値段を下げたもの。

WWDC 2017 Apple Keynote

こちらがiPhone Xが発表された2017年のApple WWDC。

しかし翌年の新作iPhoneが出ると早速iPhone XはAppleのラインナップから外れました。

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2018年の新作は上の3モデル。

新作としての目玉はiPhone XSとそれよりディスプレイの大きいiPhene XS Max。

しかしもう一つのモデルiPhone XRが問題です。

・Face ID、Qi充電搭載は引き継いで、
・処理性能はアップ。(内蔵チップの進化)

それで64GBモデルで¥84,800と10万以下。

ただし、ディスプレイは有機EL(OLED)から液晶(Liquid Retina HD)にスペックダウン。

カメラ性能も広角レンズのみで、望遠はなくなりました。

その他細かい比較はキリがないのでやめます。

September Event 2018 ー Apple 2018年9月Appleスペシャルイベント。

iPhone Xの次世代iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの発表。

AppleはFace IDやQI充電廃止といった技術的後退はしない。

また一度廃止したホームボタンを復活することもしなかった。

去年のiPhone Xでの強気な価格設定で相当叩かれたし、「高級ブランド路線」には賛否が分かれ、いまだに騒がれていますね。

この時に相当応えたのか、AppleはiPone XS,XS Maxで「高級ブランド路線」は引き継ぎ、XRと言う新規、ライトユーザー向けの価格帯も用意するようになりました。

つまり2017年は、新作iPhoneとして登場したiPhone X以外の選択肢として、他の新作iPhoneを用意しなかったことに気がついた。

顧客は、前代のiPhoneをさらに価格を下げたモデルでは満足しない。

それでいて高すぎるiPhoneでは手が届かない。

Apple側としては常に最新技術の新作iPhoneを発表したい。

この中間に値するような、少しスペックを下げ、値段も下げたモデルを2018年以降、発表するようになりました。

スクリーンショット 2021-05-29 16.28.15@1.25x

さらに言うなら、iPhone XSはiPhone Xとほとんど違いはない。

・サイズは同じ。
・どちらもデュアルレンズの12メガピクセルカメラ。
・顔認証システムのFace IDが特徴。
・全体的なデザインはほぼ同じ。
・iPhone XSはプロセッサーが進化し、耐水性能が向上した。
・iPhone XS Maxは画面と全体サイズを一回り大きくしたにすぎない。

つまり従来通りiPhone  Xを値段を下げてApple HPのラインナップに加えると、最新のiPhone XSシリーズと性能差がほとんどなく、顧客は商品選びに混乱する。

また廉価版iPhone XRと同じくらいに価格を下げたiPhone Xと並ぶことになる。

iPhone XとXRの違いと言えば、

・チップが進化した。A11 Bionic→A12 Bionic
・ディスプレイがOLED→Liquid Retina HDディスプレイに後退。
・デュアルカメラ→シングルカメラに後退。
・カラバリが6色。

つまり同じ価格、同じ性能でiPhone XとXRが食い合うし、XSとも競合してしまうので。

このiPhone XRモデルが出たからiPhone Xは無くなったのと、やはり、

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AppleにとってiPhone Xは、iPhone発売10周年記念モデルとして特別な存在みたいですね。

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〜Quoraでの回答はここまで〜

またこのiPhone XS,XS Max,XRシリーズが発表された2018年に少し話題になったネットニュースに付随して、以下の質問と回答も。

〜ふたつ目の質問と回答〜

この質問に回答を書いたのはつい最近の、2021/04/07です。

質問『iMacの命名者はどのような人物でどういう理由でiMacという名前を提案したのですか?』

『質問ありがとうございます。

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ケン・シーガル氏

広告のクリエイティブ・ディレクターとして数々の賞を総なめにし、スティーブ・ジョブズとはNeXT時代から計12年間ともに働いてきた。1997年には倒産の危機にあったAppleに復帰したジョブズに再び起用され、伝説のマーケティングキャンペーン Think Different の制作に参画。

また「iMac」を命名したことでその後のAppleの「i」シリーズを生み出すなど、Apple復活において重要な役割を果たしている。

『Think Simple』ケン・シーガル(著)

詳しく知りたい人は上の著書もご一読ください。

1985年にスティーブ・ジョブズがAppleを去ってからの11年間は、イノヴェイションは止まってしまい、企業としても破産の域まで追い詰められました。

普通の経営者であれば、会社が経営危機に陥っているときには守りを固め、収益が回復する方法を考えるものです。

スティーブ・ジョブズは、投資することを選択した。それも製品ラインアップの再建ではなく、企業イメージを再建するための投資を選択。

そこで早速プランを練り始めた。

Apple - Think Different - Full Version

「マッキントッシュのように革新的な製品を作り出してきた精神が、再びAppleのなかで息を吹き返した」ことをアピールするために、世界を変えた「クレイジーな人たち」のイメージを利用するという「Think different.」のアイデアは、ごく初期の段階から挙がっていました。

ただ、当時の状況はそのときとは大きく違っています。当時のAppleは、イノヴェイターだと思われてはいましたが、毎年毎年イノヴェイティヴな価値を提示していけるレベルまでは至っていませんでした。

iMac G3 Commercial Compilation

しかし復帰してからのスティーブがiMac、iPod、iPhone、iPadと、大きな革命を何度も何度も繰り返したことで、現在のAppleの社員たちには、「イノヴェイションこそが会社を繁栄させる」という考え方がしっかりと根づいています。

『i』にはいろんな意味が込められているけど、inovationの"i"という意味も当然込められています。

上のリンクは、ケン・シーガルのブログ、というか公式Webサイト。

このブログの2018/09/26の記事が少し話題になったのを覚えています。

当時の新作iPhoneであるiPhone XS,iPhone XS Max,iPhone XRのネーミングは、
「1歩前進、4歩後退」
といって鋭く批判。

要約すると、『ネーミングやCMの動画にシンプルさやAppleのセンスが失われていないか?』と疑問を提示しています。

主張の是非はともかく、ブログのタイトルの付け方、
特に「1歩前進、4歩後退」という表現は確かにセンスあると思います。

Has Apple Lost Steve Jobs'Vision of Simplicity?/Ken Segall/Big Think


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