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世紀末美術館

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絵の登場する小説と短歌について書いています。
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2024年1月の記事一覧

世紀末美術館⑦

世紀末美術館⑦

⑦カポーティと絵

彼女の唇は、ひびわれてかさかさになっている。何と切り出したらいいのかわからずに震えていて、まるで言語障害にかかっているようだ。目は、ゆるくはめこんだおはじきのように眼窩のなかでくるくる動いている。その、おどおどして内気な様子は子どもを思わせる。「絵を持ってきたんです」彼女はいった。
/カポーティ「無頭の鷹」、川本三郎訳

もしかすると存在すらしていないぼくのてのひらにあるぬばた

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世紀末美術館⑥

世紀末美術館⑥

⑥バウハウスの階段、その2

画像は、バウハウスの誇る歴史的な名作ともいうべき "椅子" が、空中階段を形づくるの図、である。バウハウス資料館の展示、「Marcel Breuer and Cantilever chairs」 の一部である。見事だとしか言いようがない展示だと思う。似たようなものをIKEAでもという人がいればどうかしてるゼと思う。

ぼくは椅子です。たとえばある馬鹿げた午後にとびきり

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