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研修ネタより ~若い人たちに伝えたいこと~

早いもので、社会人デビューした人たちも、そろそろ入社一ヶ月を迎えるのですね。アッという間だったのではないでしょうか。はじめての世界で緊張しながら上司や先輩の指導を受けてきたと思います。さぞや疲れたことでしょう。ゴールデンウイークにはリフレッシュしつつ、印象に残った話やフレーズを思い起こしてみてはどうでしょうか。

というのも、私が入社式の翌日から受けた、(配属先とか職種別とかではなく)全社合同の新入社員研修の初日に聞いた話がとても印象的で、かつ、今日までさまざまな機会に紹介してきたネタがあるからです。あの日あの時、はじめての講義の冒頭に教えてもらった内容が、40年が経過した今でも色褪せることなく、私の教訓になっています。

ふたつあるのですが、まず一個目。講師の人に、いきなり言われたのです。「もう学生じゃない。社会の基本三原則を言うから記憶しておいて。試験に出すから」と。

【社会の基本三原則】
①社会には、建前と本音がある
②社会では、真実が通るとは限らない
③社会では、相手の納得こそが正義である

当時は、なんとなくカッコよさげに感じてメモっておいたのですが、あれから今日に至るまで、「なるほどなぁ。まさにその通りだ」と実感する局面がいかに多かったことか!

で、二個目です。彼は言いました。「この会社で生き残っていこうと思うのなら、セールスの基本三段階を徹底的に実践することです。これも試験に出ますからね」と。

【セールスの基本三段階】
①何はともあれ、まずは自分を売れ
②自分が売れたら、つぎは会社を売れ
③会社も売れたら、いよいよブツを売れ

直感的に、これって営業の本質だな…って感じました。

私がお世話になった外資系企業では、当時、一年間もの新入社員研修がありました。さまざまな研修で、さまざまな講師に、さまざまな話を聴きましたが、当時は「自分には関係ネェな」と思っていた内容が後々、「あの時のあの話って、こういうことだったのか!」みたいな場面が多々ありました。

なので、みなさんのなかに新入社員の人がいたとしたら、研修の中に生涯にわたって使えそうなネタが転がってやしないかと、宝さがしのような意識をもって研修に望んでほしいと思います。不謹慎な話ですが、ついついウトウトしてしまったとしても、心の琴線に触れる話が出てくると、不思議と目が覚めるものだから不思議なものです(笑)。


ということで、今回から数回は、私自身が企業や自治体や医療機関の研修をやらせていただく際に使用しているネタを紹介していこうと思います。タイトルは、『業界業種を問わず、現在地から目的地に到達するために持っておきたい4つのスキル』です。今回は、概要編ということにします……。

さて、みなさんは、入社した会社で実現したい目標がありますか?
もしないとしたら、新入社員研修のあいだに何かゴールセットすることをおすすめします。別に深刻になる必要はなくて、暫定的なゴールで構いません。とりあえず、1年後にどうなっていたいか…みたいなことでOKです。

ゴールセットが完了したという前提で話を進めます。みなさんの目標が何であれ、現在地からゴールに到達しようと思ったら、具体的なアクションプランが必要になりますよね。多くの場合には、みなさんの生き方とか、課題への取り組み方とか、これまでの姿勢や言動を変える必要が出てくる筈です。

その際に、これからお話ししていく4つのスキルにフォーカスしてみてください。この4つを習得できれば、あるいは、この4つのレベルアップができれば、目標を達成できると思います。もっと言えば、もしもみなさんが現状に満足していないとしたら、みなさんの生活と人生が必ず変わります。本当に変わります。確実に変わります。そう。変わるんです。

みなさんは、変わらなければなりません。人間を続けていく以上は。人生を生きていくならば。ワンランク上のステージにいくならば!

そもそも、この世に生まれてきて、あるがままの人生を流していくだけならば、そこにはみなさんが存在する意味がありません。宗教チックに思われるかもしれませんが、安心してください。私は無宗教です(笑)。スピリチュアル系も大っ嫌いです(爆笑)。

でも、とにかく、です。私たちは誰しも、自分にだけしかできない役割を託されて生命を授かりました。事実として、地球上にあなたと同じ人はひとりとして存在しません。つまり、誰もあなたの代わりにはなれません。だから、他の誰でもない、あなたにしかできないことがあるのです。一応、25歳までにこれを見つけることが当座のミッションだと意識してください。

あなたがなすべきこととは、言い換えれば、あなたが、あなたの存在をもってして、何かを変えることです。何かを変えてこそ、あなたの存在意味があるわけです。これを哲学用語で「レゾンデートル」と言います。あなたのレゾンデートルを発揮するために、何かを変えてください。何を変えていいかがわからない場合には、第一歩として、とにかくこれからお話しする4つのスキルを磨いてください

この記事のさいごに、その4つのスキルに触れておきます。

①パーソナリティー(人間的魅力)
とにもかくにも、第一印象で他者から「感じのいい人ねぇ~」と思われないとダメです。そのためには、人としての基盤を整えること。これなくして、成功や幸せを手にすることはできません。真っ先に取り組んでください。

②コミュニケーション(対話術)
第一印象で人間的魅力をアピールしたら、つぎは会話のなかで、他者に「話してて楽しい人だなぁ」と思わせることです。そのためには、まずは相手の話を真摯に聴くこと。こちらが話すときには、相手の自尊心に配慮しながら、キッチリ感じよく簡潔に伝えることです。

③インテリジェンス(教養力)
意外に見落としがちなのが教養です。人となりが良くて、会話が上手であっても、それだけでは不十分です。「知的な人ねぇ~」とか、「人として厚みのある人だねぇ」とか思わせる必要があります。人としての厚みや深みがないと、目上の人や年長者と踏み込んだ人間関係を築くことはむずかしい筈です。その源泉となるのが一般教養です。

④スペシャリティ(専門性)
4つのスキルのうち、この専門性だけは、業界業種によって異なってきます。いずれにしても、仕事において、最終的に成果を出すためには、やはり専門性がなければなりません。そうすることで、「頼りになる人ねぇ」とか「この人だったら大丈夫だな」とかなるわけです。ちなみに私の場合は、配属先が決まって、担当顧客が決まって、百貨店業界を担当することになりました。

就職した会社自体は外資系のコンピューターメーカーだったのですが、顧客である百貨店の営業(店舗という意味)と外商(主に富裕層や企業相手の訪問営業)の業務を徹底的に叩き込まれました。「顧客の業務を理解できなきゃ、システムの提案とかできねぇだろ」ということなわけです。

なので、百貨店に預けられて、店頭にも立ちましたし、外商セールスにも同行させてもらいました。その過程で、売り場および外商の人たちがいちばん欲していたものを自分が企画提案してやろうと思い立ち、勉強していくようになりました。

要は、既存顧客にもっと買ってもらうためにはどうすべきか。そして、取引のない新規顧客に買ってもらうためにはどうすべきか。この2つでした。これが、私が磨きをかけざるを得なかった専門技術なのでした。

話が逸れましたが、みなさんも学生時代に培った専門性を生かすもよし。配属先がわかれば、そこで活躍するために習得すべき専門性でもよし。みなさんのアドバンテージとかセールスポイントとかにできるような技術を身に着けるといいと思います。専門資格を取得するのもアリだと思います。できれば、研修期間中に、「この専門性を磨こう!」という何かが見つかれば理想的ですよね。

先述の4つのスキルを習得すれば、みなさんが将来的に転職したり、副業を行ったり、独立して起業したりしても、おそらく稼いでいくことができると思います。正確に言うと、習得に取り組む過程で、徐々に稼げるようになっていきます。

さらに言えば、ビジネス以外のプライベートにおいても、幸せになれる確率が大幅にアップします。なので、ダマされたと思って、とりあえずは次回からの記事も読んでみてほしいと思います。短期間に最速で効果が出るように配慮するつもりです。ダマすつもりなど毛頭ありませんので、次回を待っていてくださいね!


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