大雨洪水波浪警報 ~異常気象~

ここ数年、河川氾濫や土砂崩れなどのニュースを頻繁に目にするようになったと思う。ほとんどが大雨による被害で、台風による被害とは違うような気がする。大雨により河川氾濫や土砂崩れなどの被害のニュースと合わせて記録的な豪雨、5年に1度の豪雨・・そのような内容も報道されている。
河川の氾濫の原因は、河川の整備がされていないのだろうか?
土砂崩れの原因は、擁壁の手抜き工事なのか?
私は違うと思う。
近年、「ゲリラ豪雨」「ゲリラ雷雨」「線状降水帯」「竜巻」などの言葉をマスメディアでよく見聞にするようになった。近年の春から秋の季節は、数週間の間で、日本のどこかで「ゲリラ豪雨」「ゲリラ雷雨」「線状降水帯」「竜巻」が発生しているような気がする。
「ゲリラ」とは何を意味しているのか調べてみた。突発的で正確な予測が困難な局地的なものを、軍事用語のゲリラ(奇襲)に例えているようだ。
「ゲリラ豪雨」「ゲリラ雷雨」は、突発的で予測困難な豪雨や雷雨のことをいうようだ。また、軍事用語を使用しているほかの気象用語に「弾丸低気圧」がある。これは、急速に発達し、台風並みの暴風雨をもたらす低気圧のことのようである。
これらの用語は、正式な気象用語ではなく、マスメディアが感覚的にわかりやすいようにと使用したのがきっかけのようだ。新語・流行語大賞のトップ10に入ったこともあるらしい。
「線状降水帯」とは、次々と発生する積乱雲が列をなし、同じ場所を通過または停滞することで、線状に伸びた地域に大雨を降らせるもので気象庁の予報用語とのことである。
「竜巻」は、気象庁の定義で、「激しい空気の渦巻で、大きな積乱雲の底から漏斗状に雲が垂れ下がり、陸上では巻き上がる砂塵、海上では水柱を伴う」とあった。

では、なぜここ数年、これらの言葉を耳にするようになったのか、いろいろ調べてみた。
いろいろな原因があるものの「地球温暖化」は特に大きい原因のようだ。
「地球温暖化」は人為起源の二酸化炭素などの温室効果ガスが主な原因で、それは近年急速に進んでいて、さらには長期的に上昇傾向にある事は「疑う余地が無い」と言われている。
「地球温暖化」は、気温や水温を変化させ、海水面上昇、降水量の変化やそのパターン変化を引き起こすとされ、激しい異常気象を増加・増強させるようになるものだ。
ひと昔から言われていることに「温暖化により北極や南極の氷が解け、海水面が上昇し、島が水没していく」。誰もが聞いたことがある内容だと思う。
人為的な温室効果ガスが、温暖化の原因である確率は「90%を超える」とされる中、世界は「京都議定書」をはじめ、COP会議、SDGs(持続可能な開発目標)などで温室効果ガスの削減目標を協議している。
人為的な温室効果ガスとは、主には人類が化石燃料を使用することによって出る副産物であり、さまざまなサプライチェーン活動(商品や製品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れ)により排出されている。サプライチェーン活動のような人間の経済活動で用いられる化石燃料の主なものは、石油、石炭、天然ガスがあげられる。

地球温暖化や温室効果ガスの話題に伴って、昨今「カーボンニュートラル」が話題に上がることも多々見受けられる。
カーボンニュートラルとは、炭素中立や炭素循環といわれ、一連の人為的活動を行った際に、大気中に排出される二酸化炭素と大気中から吸収(固定)される二酸化炭素が等しい量であり全体としてゼロ(実質ゼロ)となっている状態を指すらしい。
身近な電力では、再生可能エネルギー(風力発電や太陽光発電)などが急速に普及してきたように感じる。
身近なことでは、自動車がガソリンやディーゼルなどの内燃エンジンから電気(EV)に主流が変わりつつあるようだ。
将来的には、バスやトラックなど、しいては船舶などもEV化またはカーボンニュートラルな内燃機関(例えば水素エンジン)化されていくだろうと思う。
省エネルギーという観点からは、電球や蛍光灯が急速にLED化されてきた。省エネ家電という言葉も昨今非常によく聞かれる。
環境にも家計にもやさしいエコロジーな生活を推進するため補助金等の助成制度もあるようだ。

私たちの未来は、これからも引き続き脱炭素社会へ向かうだろう。そして、異常気象などによる気候変動抑制に取り組まなければいけないと考える。
ガガーリンの名言といわれる「地球は青かった」を守っていけるような未来でありたい。
世界的な取り組みである温室効果ガス削減は、企業だけでなく我々個人的なレベルにおいても取り組まなければならない課題だと思う。
おおきなくくりでいうと環境問題ということになり、海洋汚染・有害廃棄物・地球温暖化・生物多様性の変化・鉱物資源等の枯渇・森林破壊や砂漠化・酸性雨などあらゆる問題を抱えている。
地球温暖化による異常気象は、環境問題の氷山の一角であり、環境問題全般に真摯に向き合わないといけないことを肝に銘じたい。



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