リモート制御SaaS「TeamViewer」がウェアラブル・AR企業「Ubimax」を1.56億ドルで買収
リモート制御SaaS「TeamViewer」がUbimax社を1.37億ユーロ(1.56億ドル)で買収すると発表しました。
Ubimaxは2014年にドイツで創業されたスタートアップ。製造業向けのウェアラブル技術やARソリューションを開発している企業です。
(Presentation TeamViewer acquires Ubimax)
「Ubimax Frontline」により、ユーザーは倉庫内でのピッキング作業といったフィジカル・ワークフローをデジタル管理することが可能に。世界200社以上がUbimaxのサービスを利用しているといいます。
TeamViewerはドイツのメガネ小売り大手「フィールマン」と提携してスマートグラスを開発。Ubimaxの技術を活用し、ARによるリモート接続ソリューション『TeamViewer パイロット』を強化する予定とのこと。
コロナ禍を追い風にTeamViewerの業績は急拡大しており、1QのBillings(請求額)は前年比+75%増の1.2億ユーロに増加しています。
年間契約額が1万ユーロを超える大口顧客数は1,183社と1年で2.5倍に。南北アメリカでの売上が牽引しています。NRRは106%に上昇。
TeamViewerは今回の買収リリースで2Qの状況についてもアップデートしており、請求額は前年比+45%増の1.1億ユーロ。1Qに比べると減速しましたが、ロックダウンが解除された後も引き続き需要は堅調だとコメントしています。
TeamViewerは2005年にドイツで創業され、2014年に英国PE「ペルミラ」が買収。2019年9月にフランクフルト証券取引所へ上場したばかりです。
時価総額は96.3億ユーロと、1兆円規模に達しています。SaaS企業は米国に集中していますが、ヨーロッパ発企業にも注目していきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?