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Tencent投資先の共同購入EC「兴盛优选」が8億ドル調達し評価額40億ドルに。年内IPOを計画

中国の共同購入EC「兴盛优选(Xingsheng Youxuan)」がシリーズC+で8億ドルを調達しました。

今回のラウンドにはKKRやTencent、Sequoia Chinaが参加。評価額は昨年7月の4倍となる40億ドルに達したと見られています。

兴盛优选は2018年1月に設立されたばかり。

兴盛优选官网---一家有温度的社区电商

兴盛优选

2009年設立のコンビニチェーン「芙蓉兴盛(Furong Xingsheng)」のEC部門として始まり、共同購入型(Group-Buying)で急成長を遂げます。

アクティブユーザー数は数千万人規模、1日の平均注文数は700万件を突破。2019年の年間GMVは100億元(1,500億円)に達しました。規模感でいうと、日本の食品宅配で最も大きい「オイシックス・ラ・大地」の2020年3月期売上が710億円です。ネット通販全体で見ると、モノタロウが1,265億円で同じくらい。

芙蓉兴盛官方网站

芙蓉兴盛

親会社の芙蓉兴盛はで国内1万5,000店舗に拡大。兴盛优选はコンビニの店舗網を活かし、13の省と市、5,500以上の都市にサービスエリアを拡大しました。

ちなみに、日本のコンビニ店舗数(2020年6月末時点)
セブンイレブン:2万880店舗
ファミリーマート:1万6,618店舗
ローソン:1万4,485店舗

設立10年程度で日本の3大コンビニに匹敵する店舗網を築き上げるとは…
さすが中国

兴盛优选は2020年以内のIPOを目指しているようで、今回が上場前の最後の資金調達となりそうです。

生鮮食品EC市場はサプライチェーン構築と収益性が大きな課題で、昨年までに新興企業の経営破綻が相次いでいました

しかし、コロナ禍をきっかけに共同購入ECの需要が急増。市場に猛烈な追い風が吹きました。

最近では同程生活やNice Tuanなどが100億円を超える資金調達を実施していました。

生鮮ECという括りでは「叮咚買菜(Dingdong Maicai)」やMissFreshといったユニコーン企業が相次いで巨額の資金を集めています。

兴盛优选はコンビニがバックにいるという点でサプライチェーン的に優位性があり、今後も爆発的な成長を続けてくれそうで期待大です。

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