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日本とアジアとの文化交流を支援する一般財団法人日本アジア共同体文化協力機構(JACCC…

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日本とアジアとの文化交流を支援する一般財団法人日本アジア共同体文化協力機構(JACCCO)の若者チームのアカウントです。青年交流事業部の活動をメインに、そのほか各種エッセイなども掲載します。JACCCO 公式HP⇒ https://www.japanasia.or.jp/

マガジン

  • 王敏 エッセイ

    当財団参与で、法政大学名誉教授の王敏(オウ・ビン)氏によるエッセイ・寄稿集です。

  • イベントレポート

    JACCCOが主催・共催したイベントのレポートのまとめです。

  • 宮本雄二 エッセイ

    宮本雄二理事長によるエッセイ・寄稿集です。

  • イベント開催情報

    JACCCOが主催・共催するイベント情報の一覧です。

  • JACCCO youth インタビュー集

    JACCCO youthがおこなったインタビューをまとめています。

記事一覧

【エッセイ】中国伝来「碧筩杯(へきとうはい)」を今も味わう日本

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 「碧筩杯」ってご存じですか、「へきとうはい」と読んでいただきます。竹冠の漢字「筩」は筒の意味があります。唐代の名作『…

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1日前
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第1回・ZOOM講演・勉強会を開催しました(2024年9月2日実施)

 JACCCO青年交流部会では、本年9月より、支援学生団体のみならず、内閣府、外務省、JICE等の機関が実施している日中青年交流事業の参加者・OB、その他日中交流促進団体の…

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1日前
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宮本雄二理事長講演(2024年8月22日実施)

 8月22日に、JACCCOと提携する学生団体とともに、宮本雄二理事長の講演会を日中友好会館で開催しました。  宮本理事長からは、「日中は何故、戦略的互恵関係が必要なの…

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1日前

連続ZOOM講演・勉強会

 JACCCO青年交流事業部では、2024年7月から8月にかけて、夏休みに行われる日中学生交流本番活動の目玉であるディスカッションの準備勉強として、ZOOMでの連続講演・勉強会…

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1日前

【エッセイ】『水滸伝』から見えてくる中国社会のメンタリティー

著者:宮本雄二(当財団理事長) ​  1969年に外務省に入ると、戦前の中国で学び、仕事をした経験を持つ先輩たちが多くいた。彼らから「中国人や中国社会のことを知りたけ…

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1日前

【エッセイ】周恩来との再会

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  周恩来は青春期の1917年秋から1919年春にかけて、「中国の奮起のために学ぶ」という雄志を抱き日本に留学しました。  19…

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1日前

【エッセイ】水神に護られている戸田の町

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  荒川の左岸に開ける埼玉県戸田市には暮らしにつながる近世以前からの旧跡が多いことに驚かされます。散策の折、お寺や神社…

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1日前
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【エッセイ】シンガポールで「千鳥舞」

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  2023年9月8日、東南アジアの中心地シンガポールで十数カ国と地域が参加して「2023年和合文明論壇――文明の多様性と現代―…

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1日前

【エッセイ】日本で見つけた中国⑤:中国における文明間交流に対する新たな動向

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) ヘッダー画像:展示会場の入り口に立つ万立・唐灼夫妻  中国では長い間、中国文明と西洋文明との関係をどう位置づけるかは…

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2日前
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【エッセイ】日本で見つけた中国④:周恩来の文化遺産「日本は美しい文化を持っている」

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  日本文化の特徴を一言でいうのは難しいが、周恩来がどう認識していたのかは大変気になる。対日観に結びつくテーマでもある…

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2日前
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【エッセイ】日本で見つけた中国③:日中をつなぐ伝統文化 石碑

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 掲載元:人民中国2022年第6期 ヘッダー画像:『雨後嵐山』の詩碑の落成・除幕式の来賓たちと  飛鳥時代(593~710年)以降、 …

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2日前
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【エッセイ】日本で見つけた中国②:蚕種渡来の祭り「蚕種祭」―始皇帝の子孫と忌宮神社―

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) ヘッダー画像:蚕種祭の現場  山口県下関市にある忌宮(いみのみや)神社では毎年3月28日、盛大な「蚕種(さんしゅ)祭」が…

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2日前
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【エッセイ】日本で見つけた中国①:中国の九尾の狐が日本に「逃げて」からのこと

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 掲載元:『客観日本』2021年2月25日(原題「当中国的九尾狐“逃”到日本之后」) ​九尾すしの話  1991年の春、私は授業の…

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2日前
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JACCCO youth セミナー「中国経済はこれからどうなるのか」(2023年10月14日開催)

 2023年10月14日、千代田区立日比谷図書文化館で、日中学生交流団体freebird、日中学生会議、リードアジアの3学生団体とJACCCO youthの共催により、「中国経済はこれから…

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3週間前
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【イベント報告】「外国人材と日本社会」――株式会社Linc×NPO法人ADOVO トークイベント

 2024年1月27日(土)、JACCCO youthと日中茶龍の共催により、株式会社LincとNPO法人Adovoのトークイベント「外国人材と日本社会」を開催しました。会場はLincの運営する…

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7か月前
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【参加受付中】「外国人材と日本社会」――株式会社Linc×NPO法人ADOVO トークイベント(立食交流付き)

    多文化共生が進む日本のこれからについて、外国人材に関する事業を展開する「株式会社Linc」代表の仲思遥氏と、技能実習生への支援を行う日本の高校生・大学生が運営…

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8か月前
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【エッセイ】中国伝来「碧筩杯(へきとうはい)」を今も味わう日本

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 「碧筩杯」ってご存じですか、「へきとうはい」と読んでいただきます。竹冠の漢字「筩」は筒の意味があります。唐代の名作『酉陽雑俎』(著作・段成式)に記録された酒の飲みかたです。蓮があれば飲めます。蓮の葉を傷めず茎の中途で切る、そしてきれいに洗った葉の広がりの中心部をつついて穴を開けて、茎との間の「通路」を通すのです。茎の長さは蓮の育ちぐあいによりますが1メートルもあるのがふつうでしょう、長さはお好みですが蓮の葉を両手で持ち、天を仰いで

第1回・ZOOM講演・勉強会を開催しました(2024年9月2日実施)

 JACCCO青年交流部会では、本年9月より、支援学生団体のみならず、内閣府、外務省、JICE等の機関が実施している日中青年交流事業の参加者・OB、その他日中交流促進団体の関係者・OB等日中関係に問題意識を持つ多くの青年に対象を拡大し、テーマ別のZOOM講演・勉強会を開催することとなりました。  このZOOM講演・勉強会では、日中関係は日中の2国間問題としてとらえるのではなく、国際的な共通課題に日中両国が連携協業するという考え方のもとでテーマを設定していきます。  第1回

宮本雄二理事長講演(2024年8月22日実施)

 8月22日に、JACCCOと提携する学生団体とともに、宮本雄二理事長の講演会を日中友好会館で開催しました。  宮本理事長からは、「日中は何故、戦略的互恵関係が必要なのか」という題目で講演をしていただきました。日中両国が平和で安定した協力関係を作ることは、日中共同声明および日中平和友好条約が命じるところでもあると強調し、そのうえで中国と付き合ううえで「彼を知り己を知らば、百戦して殆からず」(孫子)、「和して同ぜず(和而不同)」、「小異を残し大同に就く(存小異就大同)」といっ

連続ZOOM講演・勉強会

 JACCCO青年交流事業部では、2024年7月から8月にかけて、夏休みに行われる日中学生交流本番活動の目玉であるディスカッションの準備勉強として、ZOOMでの連続講演・勉強会を開催いたしました。  毎回、日中にかかわるテーマを設定して講師をお招きし1時間ほど講演していただき、その後で参加した学生たちと質疑応答を行いました。  また、より自由で闊達な議論を促すため、質疑応答では、質問者にはご自身の考えを述べていただいたうえで、質問をしていただくように工夫いたしました。毎回

【エッセイ】『水滸伝』から見えてくる中国社会のメンタリティー

著者:宮本雄二(当財団理事長) ​  1969年に外務省に入ると、戦前の中国で学び、仕事をした経験を持つ先輩たちが多くいた。彼らから「中国人や中国社会のことを知りたければ、共産党の文献ではなく、三国志演義や水滸伝といった本を読むことだ」と教えられた。確かにそうだ。そこで現在の中国を読み解くカギが見つからないかと、この夏休みに久しぶりに『水滸伝』(駒田信二訳、講談社文庫全8巻)を読み返してみた。 ​  そこは正に義侠の世界であった。いつも思うのだが、中国の物語に登場する人物は実

【エッセイ】周恩来との再会

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  周恩来は青春期の1917年秋から1919年春にかけて、「中国の奮起のために学ぶ」という雄志を抱き日本に留学しました。  1918年2月25日の日記に、周恩来は留学の目的を書き留めました。「進化の軌道に従って、大同に最も近いことを成すべし」と。​  「大同」とは儒学のバイブルとされる『礼記』に典拠する言葉です。現代中国語の「中国の夢」の古代版です。孔子に提唱された平等、幸福のモデルである大同の実現を目指して、康有為と梁啓超、孫

【エッセイ】水神に護られている戸田の町

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  荒川の左岸に開ける埼玉県戸田市には暮らしにつながる近世以前からの旧跡が多いことに驚かされます。散策の折、お寺や神社、鳥居が目に留まると、立ち止まって調べてみます。戸田橋北詰め(川岸1丁目)の「水神社」もその一つ。住居に近いこともあり、しょっちゅう立ち寄って、お参りしています。  よく知られますように、「水神社」は中山道の戸田の渡しを守る位置に立っていますが、鳥居からすぐのところに私の背丈ほどの大変立派な石碑があります。その右脇

【エッセイ】シンガポールで「千鳥舞」

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  2023年9月8日、東南アジアの中心地シンガポールで十数カ国と地域が参加して「2023年和合文明論壇――文明の多様性と現代――」が、国際儒学聯合会(会長;劉延東中国元副総理⦅現在は孫春蘭元副総理⦆、理事長;福田康夫元総理、本部:北京)とシンガポール中国協会と中国人民対外友好協会、上海交通大学、シンガポール理工大学の5団体共催で開かれた。盛会に終始した。  中国語で「和合文明論壇」と呼ばれるこのフォーラムは2020年、日本アジア

【エッセイ】日本で見つけた中国⑤:中国における文明間交流に対する新たな動向

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) ヘッダー画像:展示会場の入り口に立つ万立・唐灼夫妻  中国では長い間、中国文明と西洋文明との関係をどう位置づけるかは難しい課題でした。この難題も、最近は地球上にさまざまな文化、文明が起こり、交流し合い、啓発し合って、世界文明は発展してきた、という考え方に整理され、落ち着いたようです。2019年5月15日、習近平主席は「アジア文明対話大会」における講演の中で「文明の交流と互鑑(お互いに学び合う)」という考え方を明らかにしました。その

【エッセイ】日本で見つけた中国④:周恩来の文化遺産「日本は美しい文化を持っている」

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与)  日本文化の特徴を一言でいうのは難しいが、周恩来がどう認識していたのかは大変気になる。対日観に結びつくテーマでもあるが、「日本は美しい文化を持っている」(『周恩来外交文選』p90 中央文献出版社1990年)という認識が基本だったようだ。  「美しい文化」観を明らかにするために遺稿をひもとくと、参考として気になったのが日本留学を去る際に遺した詩作「雨中嵐山」と「雨後嵐山」である。優しい言葉遣いながら青年の気概にあふれており、この二

【エッセイ】日本で見つけた中国③:日中をつなぐ伝統文化 石碑

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 掲載元:人民中国2022年第6期 ヘッダー画像:『雨後嵐山』の詩碑の落成・除幕式の来賓たちと  飛鳥時代(593~710年)以降、 中国から伝来した石碑文化が日本に根付いている。日本の大地を見渡すと、さまざまな種類の石碑が広く分布し、ほとんどに漢字が刻まれている。こうした無数の石碑は静かに「石碑の大国」 を彩っている。 中国の石碑文化  各種の文献を総合すると、中国の石碑の原形は春秋戦国時代(紀元前 770~同221年)にさかの

【エッセイ】日本で見つけた中国②:蚕種渡来の祭り「蚕種祭」―始皇帝の子孫と忌宮神社―

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) ヘッダー画像:蚕種祭の現場  山口県下関市にある忌宮(いみのみや)神社では毎年3月28日、盛大な「蚕種(さんしゅ)祭」が催される。幸いなことに筆者は2016年に、この「蚕種祭」に参加することができた。  境内では高さ約6㍍の「蚕種渡来之地」と書かれた記念碑の前に祭壇が設けられ、日本全国各地から人々が集う。祭壇に白、黄、薄緑など色とりどりの繭(まゆ)を供え、漢詩や和歌を朗詠し、地元女性による昔ながらの生糸つむぎや機織りなどの手作業

【エッセイ】日本で見つけた中国①:中国の九尾の狐が日本に「逃げて」からのこと

著者:王敏(法政大学名誉教授、当財団参与) 掲載元:『客観日本』2021年2月25日(原題「当中国的九尾狐“逃”到日本之后」) ​九尾すしの話  1991年の春、私は授業のために毎週東京から静岡県の日本大学に通っており、いつも新幹線に乗って三島駅で降りていた。あるとき、駅の商店に並んでいる弁当の中に、色鮮やかでかわいらしい狐の絵が印刷してあるものを見つけた。これはあの、9本の尻尾を生やした白面金毛の狐ではないか。再び包装に目を落とすと、「九尾すし」の文字が並んでいる。私は大

JACCCO youth セミナー「中国経済はこれからどうなるのか」(2023年10月14日開催)

 2023年10月14日、千代田区立日比谷図書文化館で、日中学生交流団体freebird、日中学生会議、リードアジアの3学生団体とJACCCO youthの共催により、「中国経済はこれからどうなるのか」と題したセミナーを実施しました。講師を務めたのは当財団理事でキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之氏。当日はおよそ20人の参加者が会場に足を運び、オンラインでの参加者も日本と海外から合わせて50人を超えました。  講演の中で瀬口理事は、目下の中国経済は中長期的な下降局

【イベント報告】「外国人材と日本社会」――株式会社Linc×NPO法人ADOVO トークイベント

 2024年1月27日(土)、JACCCO youthと日中茶龍の共催により、株式会社LincとNPO法人Adovoのトークイベント「外国人材と日本社会」を開催しました。会場はLincの運営する交流スペース「Linc cafe」で、トーク後には参加者も交えた立食交流会も行いました。  最初に登壇したのは株式会社LincのCEO仲思遥さん。中国遼寧省出身の仲さんは、自身も外国人として日本で暮らした経験から、一人ひとりの「日本に来てよかった」を最大化することをミッションとして、

【参加受付中】「外国人材と日本社会」――株式会社Linc×NPO法人ADOVO トークイベント(立食交流付き)

    多文化共生が進む日本のこれからについて、外国人材に関する事業を展開する「株式会社Linc」代表の仲思遥氏と、技能実習生への支援を行う日本の高校生・大学生が運営する「NPO法人ADOVO」代表の松岡柊吾氏が語り合いあいます。     移民問題をはじめ、日本語教育、異文化交流、様々な社会課題の解決などに関心のある方の参加をお待ちしております。 ※NPO法人ADOVOはJACCCOと提携する学生団体の一つです。2023年に実施したインタビュー記事を併せて掲載いたします。