電気的地球科学への招待①ー電気的太陽と公転の仕組み
現在私たちが抱いている宇宙や地球のイメージは、おおむね17世紀以降に形成されました。17世紀は科学革命が起きた世紀で、現代科学に通じる様々な概念が登場しました。とくにニュートンの万有引力は、その後の科学全体に大きな影響を与えています。ところが、ニュートンの万有引力は17世紀後半に主張されましたが、当時は天文家などの間から反発があったと言われます。じつはニュートンの万有引力は太陽系の公転を説明できないことが多くの研究者から指摘されています。電気的地球科学は17世紀に戻り、万有引力の瑕疵から脱却して、新たに電気による宇宙像を構築する試みです。
カントによるニュートン批判
ドイツの哲学者カントはニュートンから少し遅れて歴史に登場してきます。カントは今では哲学者として有名ですが、実際は自然科学全般を対象に研究していました。宇宙についての著述も多く、星雲論というタイトルで宇宙について広く考察しています。
この星雲論の中でカントは「ニュートン氏の引力だけでは、宇宙はいずれ一つの塊になる」と批判しました。当時の天文家の間では、天空を行ったり来たりする惑星同士がぶつからないのは、なんらかの反発する力が働いているからだと考えられていました。17世紀の科学革命に重要な思想を残したデカルトは、渦動論の中で惑星同士がぶつからないのは、互いに反発する力が放射されているからだと主張しました。
ニュートン自身も引力だけでは太陽系の公転は維持できないと考えていました。しかし、敬虔なキリスト教徒のニュートンは、重要な個所で神の力が働いているとして、万有引力を主張したのです。
考えてみれば、太陽の引力、地球の引力が遠心力で釣り合っている状態というのは、剃刀の刃の上に立っているようなものです。引力と遠心力のどちらかが強ければ、地球は太陽に落ちるか、どこかに吹っ飛んでいくはずです。
たいていの場合、多くの人は非常に長い時間の間にそうした不安定な惑星はいなくなって、安定した惑星だけが残った、としたり顔で説明してくれます。ところが地球の軌道をよく観察すると一番近い時と遠い時には500万キロも太陽と地球の距離が異なります。さらに詳細に調べると太陽と地球の距離、離心率は一定ではありません。
とても引力と遠心力が釣り合っている静的な状態とは言えません。
現代の天文学者からも引力の伝わる速度が光速でしかないと、太陽系の公転は維持できないことが指摘されています。
また、観測から太陽系の運動を現した動画を見ると、太陽系全体がらせんを描いて高速で移動していることがわかってきました。これもとても万有引力では説明のつかない状態なのです。
どうですか? この動画を見てもまだ引力と遠心力の神話を信じますか?
電気的な太陽
ところで、ニュートンが万有引力を唱えた17世紀は、まだ宇宙が真空であるとはわかっていませんでした。宇宙が真空であることが確認されたのは20世紀後半です。人工衛星が打ち上げられ、宇宙には空気がないことがわかりました。また、電子が発見されるのが19世紀末、陽子は20世紀になってからです。いまでは電子はマイナス、陽子はプラスの電荷をもち、互いに引き合うということをほとんどの人が知っています。
金属球に高い電圧をかけ、容器の中の空気を抜いていくと放電が起きます。1913年ノルウエーの科学者クリスチャン・バークランドは真空中の容器で金属球を放電させることに成功しました。
この実験でバークランドは太陽を実験室の中で再現したと言われています。
現在主流の科学では、太陽はその巨大な質量から発生する重力で、水素ガスが圧縮され、中心部で核融合反応が起きていると説明されます。ところが、太陽では核融合は起きていません。もし、太陽の中心から熱が発生しているとすると太陽の奥のほうが温度が高く、離れるほど低くなっているはずです。しかし、観測で分かっているのは太陽表面は約6000度ですが、表面の水素プラズマが欠けてその内側が見えている状態の黒点は3000度しかありません。また表面から少し離れたコロナ層は数百万度の高温になっています。中心から熱が上がってくるのとは逆の状態です。この状態を説明できるのは、電気的太陽です。
じつは観測衛星のデータから太陽には星間物質が流れ込んでいるという論文があるのです。
http://www.journalcra.com/sites/default/files/issue-pdf/23817.pdf
先に上げた動画からも太陽系は秒速230キロメートルで移動していることがわかっています。何もないような宇宙空間ですが、実際は星間物質が存在します。希薄ですが1cm^3あたり数個の陽子、電子が漂っているのです。星間物質の多くはプロトン化水素分子という陽子3個が2個の電子で結合されている状態です。太陽は太陽系を包み込むように磁場を広げながら、星間物質の中を疾駆しています。磁場の中に星間物質が集まってきます。大きなクジラが漏斗を広げ、星間物質を飲み込んでいるような感じです。
この星間物質は非常に高い電圧を持っています。観測によれば20TeVもの高電圧です。20TVは20,000,000,000,000V(20兆ボルト)というものすごく高いエネルギーを持ちます。太陽には20TeVの星間物質が流れ込んできて、太陽風として5MeVになって出て行っているのです。この差のエネルギーが太陽を輝かせているわけです。
一般には太陽風は太陽全体からまんべんなく噴出していると考えられていますが、観測によれば、赤道周辺の低緯度からは速度の低い(400km/s)太陽風が噴出していて、それ以外では高速(800km/s)の太陽風が噴出しています。低速度太陽風に含まれるイオンは高速度太陽風よりも数倍多く含まれていて、プロトン、電子が大量に含まれています。
太陽系の公転面には低速度太陽風によるプロトンと電子が高密度で拡散されています。低速度太陽風は太陽振動による定在波が作られています。
太陽はプラス、地球はマイナスとプラス
星間物質はその多くがプロトン化水素分子の形をとっていると言われます。陽子と電子が3:2の割合です。この星間物質が太陽に流れ込むので、太陽はプラスの電荷が優勢です。いっぽうの地球は岩石惑星なので、地表はマイナスの電荷をもちます。岩石は電子を蓄える誘電体だからです。また地球の周囲を取り巻く大気、その上の電離層はプラスの電荷をもちます。この太陽と地球の電荷の関係が公転の仕組みを作っているのです。
「科学史から見た量子力学の間違い①」でも説明しましたが、クーロン力はプラスとマイナスが途中で中和することはありません。それぞれが独立して対象に届いて、そのベクトルが合成されます。
太陽と地球の場合、太陽のプラスに対して地球のマイナスは引き付けられますが、地球のプラスは反発するため、地球は太陽にゆるくつながれた状態です。また、地球を取り巻く電離層は太陽風から送られてくる陽子が主な成分です。地球が太陽から離れると電離層のプラスが減るため反発力が減少して、地球は太陽に近づきます。地球が太陽に近づくと今度は陽子が増えるため反発力も増えて地球は太陽から離れていくのです。
同時に太陽は5分ごとに振動を繰り返しています。太陽振動が形成する定在波の節に地球が落ち込んでいるため、地球は一定の幅を持って太陽から離れたり、近づいたりする楕円軌道をとっているわけです。地球とほかの惑星との関係も同じで、互いに持っているプラスとマイナスの電荷のため、ぶつかることがないのです。
もうひとつあります。太陽系は銀河に対して秒速230キロメートルで進んでいますが、このとき銀河の磁場を横切っているので、サイクロトロンと同じらせん運動をするのです。
銀河ー太陽系という非常に大きな規模でクーロン力が働いています。クーロン力は光速の200億倍という速さで伝わることが指摘されています。これだけ速いと太陽系規模では一瞬で力が伝わるため、太陽系の運動が乱れることはありません。
また、太陽はプラスの電荷をもつので、太陽の進む方向に電流が流れているのと同じです。そこにはローレンツ力が発生して、太陽を自転させる回転力が発生します。これと同じ力が太陽系全体に及ぶため、太陽の自転方向と惑星の公転方向は同じになります。
また、別の見方をすれば、太陽に流れ込んでくる星間物質はZ-pinch効果という磁場の圧縮作用によるものです。惑星が公転面にそろっているのは、Z-pinch効果が生じさせている磁場の作用と言えます。
Z-pinch効果、ローレンツ力、サイクロトロン運動、太陽振動、クーロン力といった複数の原因が太陽系の公転を維持しているのです。
いかがでしたでしょうか? 太陽系の公転には重力は働いていません。太陽と惑星の持つ電荷が公転を支えていることがお判りいただけましたでしょうか?
次回は地球の内部構造について解説していきます。地球は空洞かもしれません。