初めてのラブレターを書いてみようか


物心ついた時から紫が好きだった。
夏鳴といえば紫、と両親に認識されるほどに好きだ。
紫が好きな理由など考えたことはない。
なんかよく分からんけど好き。それだけでこの歳まで生きてきた。
淡く薄い紫。神社のお守りなどでよく見掛ける深い紫。とにかく紫が好きだった。
幼稚園の工作の時間も、誰も選ばなかった紫の折り紙を競争率1.0倍という勝ちレースで毎回自分のものにしていた。
周りの大人たちは「渋いね」と言ったけれど、そんなことはないだろ。
(余談だが七五三の着物も紫がいいと駄々を捏ねた記憶が頭のほんのりとあるが、祖父にバッサリ却下され泣く泣く別の色を着たような気がする。)
中学時代は青色の学年ジャージを身に纏いながら、一学年先輩の紫色のジャージが羨ましかった。
運動会も、紫組のクラスになりたかった。3年間一度もなれなかったけれど。
大学生の頃に両親からプレゼントされたちょっとお高いボールペンは、名前が刻印されたメタリックパープルだった。
卒業式は紫色の袴で出席した。
(成人式の着物は『紫が過ぎるのでは?』と勝手に悩んだ結果、橙を選んだことは置いておこう。)
社会人になって通勤のお供にと買ったiPodも紫を選んだ。
ライブの遠征用に購入したスニーカーも、わざわざ紫色の靴紐にカスタマイズした。
印鑑ケースは京都で一目惚れした薄紫のちりめん生地だ。
今だって日々身に着けているパワーストーンブレスレットにはアメジストが一粒入っている。嗚呼、次はチャロアイトも欲しい。

思いつく私の“紫”をサクッと挙げてみたけれど、掘り下げるともっとある。
つまるところ服などの目立つものとして身に着けている訳ではないが、私の人生にはいつも何かしらの紫がひっそりと寄り添っている。
もう一度お伝えするが理由は深く考えたことがない。
でも好きってそんなもんかもしれない。
恋人も長く付き合ってるとなんか…似たような感じでしょう(当社比)。

毎日辛くて、自信が持てなくて、そんな自分が大嫌い。
それでもどうしてか紫が好きな私だけはほんの少しだけ誇れます。
今日もありがとう。愛しています。これからもよろしく。


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改行をする度に気になっていた行間を改善する方法を学んだnote開始2日目。
こんばんは、大矢夏鳴です。
【紫色 感受性】で検索すると当たり前のようにわんさか出てきますので是非。
私はこれだけ紫が好きなのについ先日知りました。パーソナリティが如実に現れているということなんだな。
ちなみに紫の他にはボルドーが好きです。蛇足。

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