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OH!へんろ。親子の88か所巡り(78番札所):仏光山 郷照寺(香川県)

わたしが、子どもたちと決めた今回のお遍路ルールは一つだけ。納経所で御朱印をいただくのは子どもたちの役割ということ。ちゃんと挨拶をして、御朱印をお願いし、最後はしっかり御礼をする、です。

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今日の煩悩:

私自身は、すでに「個」の時代を謳歌してしまっているので、今更どうにもならないかもしれませんが、やはり、人間と言うものを長い目でピュアに眺めてみると、デフォルトとしては「個」の生き物としては作られていないのではないかと思います。

しかし、どうやら、社会は「個」で形成されるものになりつつありますが、人間自身は生物としての進化が追いついていないようです。その代わりに、「個」として生きることを補助する仕組や道具の発明とその維持を前提になんとか生き延びているという感じがします。

さて、私は「ド近眼」なので、眼鏡やコンタクトレンズなくしてじゃ生活が難しいです。眼鏡も私の昨日の不足を「補助」する道具ですね。朝起きるたびに「めがね、めがね」とやすし師匠の往年のギャグの動きをしてしまいます。

私が狩猟採集の時代に行きていたら、遭難するリスクは非常に高く、生きるのが難しかったでしょう(まあ、そんな狩猟採集の時代に漫画の読み過ぎで目が悪くなることもないのでしょうが)。

人間は他の類人猿よりも、(ネアンデルタールのような)他の人類よりも「個」の能力としては劣っていたとされています。子どもも多産多死だったし、肉食動物の餌食になっていたそうです。そのため、子どもを多く産む必要から、人間はチンパンジーやゴリラよりも機能的には短い期間に多くの子どもを産むことが出来ます(チンパンジーは5年おきにしか出産できないけれど、人間は年子で出産できる)。

弱点を補うためにある能力が備わり、その能力の機能を延長させて高度な社会や制度を作ってきたことが人間を繁栄へと導いたのでしょう。その能力は「協力」「共育」「協働」するために必要な能力だと思います。

チンパンジーが1万頭集まって協力することは出来ないし、遠隔地に生息する他のグループとの協力も難しいでしょう。人間にそれを可能にさせたのが、ビジョンや価値観などの抽象的なものの共有と、協働することだと考えられます。

さてさて、協力の部分を補助具である「制度」等に任せることで、人間各々は「個」の夢や利益を優先させることが出来るようになりましたが、それを担保しているのが「制度」です。それがあるので、「核家族」というような人間の生存確率にとってリスキーなことが出来るし、人間同士の協力や協働を「税金払っているから」「料金払っているから」といって「免除」されることが出来るわけです。

これはけっこう、種の生存確率を考えた時にはやはりリスキーですよね。制度が成り立たなくなったり、お金が機能しなくなったりしたとき、どうするかという。

最近は経済的な格差の問題がフォーカスされています。でもお金をそうとうに持っていても生まれるだろう格差として、「(他人・他の家族と)協働・共生・連帯」できる能力を持てる持てないということが重大な問題になってくるかもしれません。逆に、経済的弱者でも、実は仲間たちとのシェア経済と協働で結構ご機嫌に暮らせる生活の在り方というのもあるわけですね。

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御詠歌:

 ねがいをば仏道隆に入りはてて 菩提の月を見まくほしさに

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本尊:

薬師如来

創建:

和銅5年(712)

真言:

おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

歴史:

縁起によると、和銅5年、この地方の領主であった和気道隆が桑の大木を切り、小さな薬師如来像を彫造し、草堂を建てたのが創建とされています。

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所在地:

香川県仲多度郡多度津町北鴨1丁目3番30号

駐車場:

あり(無料)

うどん:

やはり讃岐うどんを食べて帰りましょう。

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