僕は知っている。君が向かう未来から戻ってきているのだ。

今日、僕は「未来」を見た。

対面通行の高速道路、対向車線では故障車が僅かな路肩に止まり、その後ろでは、大型車が通り抜けが出来ずに立ち往生している。それを起点に渋滞が始まっていた。

しばらく先の対向車レーンでは、意気揚々と快音ですれ違うスポーツカー。彼らはその先の未来をまだ知らない。僕は知っている。君が向かう未来から戻ってきているのだ。

しかし、ふと思う。私が走るこのレーンの行き先、僕が知らない未来を、彼は知っているのかもしれない。

上り線、流れは順調です。