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日本コカ・コーラ、缶チューハイ市場参入の勝算は?
日本コカ・コーラが酒類事業への本格参入を決めた。2018年5月に九州で試験発売した缶酎ハイを今秋に全国展開する。世界のコカ・コーラグループで、独自ブランドの酒類を手がけるのは初めて。国内の人口減少を見すえ酒類大手がひしめく市場に割って入る形だ。独自開発商品で日本で進化してきた清涼飲料の巨人が、成長に向けて新たな勝負に打って出る。
日本コカ・コーラがようやくアルコール市場へ本格参入することになりました。
それでは現在の酒類業界を見てみたいと思います。
酒類業界の市場規模は経産省の工業統計、および総務省・経産省の「経済センサス」を参照しています。
全体としては2005年以降、出荷額は減少傾向ですが、製品ごとに見ると異なった動きしており、ビール、清酒、焼酎の出荷額は一貫して減少する一方、果実酒及びチューハイ・カクテル、ウイスキーは増加しています。
ですから、今日の日本コカコーラが缶チューハイに参入というのは、間違ってはいないです。特に日本コカコーラはマーケットが日本に限られている以上、やむをえないかもしれません。
続いて、輸出額と輸入額推移です。
データは財務省の貿易統計です。
輸出は全体で540億円、うち清酒が180億円、そして、昨今のジャパニーズウイスキーブームもあり、ウイスキーの輸出が大きく伸びており、2015年にはビールの輸出額を抜きましたが、ビールも好調です。
次に輸入は約2700億円であり、国内生産量の約10分の1程度となりますが、圧倒的にワインですね。但し、全体的の輸入額は近年伸び悩んでいますが、これもワインの影響がほとんどであると思われます。
そして最後に成人一人当たりの消費量です。
データは国税庁「酒のしおり」と総務省 人口統計です。
一人当たりの消費量は91年近辺の101リットルから、近年80リットルまで2割下がって来ており、やはりアルコール離れというのは事実のようです。
ビール大手は小売りとの交渉でビールと酎ハイを組み合わせて価格など取引条件を提示している。日本コカは小売りに魅力を感じてもらう新たな商談や販促の手法構築が求められる。
製造工程がビールに比べ簡易なので、参入したということですが、やはり製品の味そのものの勝負かなと考えています。
最初は物珍しさで買うでしょうから、その時にどれだけファンを作れるかでしょうか?
当然、貴重な成長市場を、既存ビールメーカーも黙って参入を許すわけではないでしょうから、棚割りも含めて、様々な駆け引きがあるとは思いますが、日本コカ・コーラも、マーケティング費用はビールメーカーと遜色ないでしょうから、頑張って欲しいですね。
【お知らせ】
8月20日、弊社代表の田中が、IPOの話をさせていただきます。
ぜひご参加くださいませ。
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