ファンケルにとっては良い提携〜キリンHD、ファンケルに33%出資
キリンホールディングス(HD)は6日、化粧品や健康食品製造のファンケルと資本業務提携を結んだと発表した。9月6日に1293億円を出資してファンケル創業者らが保有する株式33.0%(議決権ベース)を取得する。消費者の健康寿命を延ばすための食品や飲料、サプリメントの共同開発や生産でも協業する。高齢化が進む中、食品各社は拡大する健康食品市場に注力する。
ファンケルにとっては、とても良い提携先だと思います。
ファンケルはみずほ証券にいた頃から、もう10年以上ずっとカバレッジしている発行体です。
池森氏の考えや、そこから来る基礎化粧品の優しさがとても好きです。
池森氏「今年82歳の私が判断できるうちに、将来を託せる企業に譲った方が良いという結論になった。キリンならファンケルの独立性を維持しながら社員を大切にしてくれる。買値を競わせるような売り方をせず、1社に絞り話し合いを続けてきた。(キリンの磯崎社長は)申し出を喜んで受け入れてくれた」
今回の池森氏の株の譲渡先をキリン一本に絞って行ったことも、
ファンケルという発行体の誠実さが表れていると感じました。
この10年には、香港進出時のディストリビューター選定の失敗や、
池森氏は一度は退任したものの、ドリカムを起用したリブランディングの失敗による大損失のため、6年前に再登板を余儀なくされます。そして地道な活動が奏功し、ようやくここまで戻すことが出来ました。
そして10年以上ずっとCFOだった島田氏が、池森さんの命を受け、
2年前から代取CEOとして経営を任され、前期過去最高益を更新しました。
元ダイエー出身でかなり苦労された、この堅実なCFOがいたから、大赤字が出ても、自己資本85%という強固な財務を維持出来た。
キリンはカバレッジしてはいませんが、やはり消費者に対して、誠実である発行体であると認識しています。
化粧品、食品、飲料分野は非常ににシナジーも多いと思われ、ファンケルの独立性が維持されるなら、とても良い結果を生み出すと認識しています。
両社に期待したいと思います。
【お知らせ】
8月20日、弊社代表の田中が、IPOのお話をさせていただきます。
お時間あればご参加くださいませ。
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