見出し画像

ゲーマーが本気で語り合えるメンバーシップ「ゲームゼミ」を開設します

こんにちは。noteでゲーム批評マガジンの「ゲームゼミ」を主宰しているJiniです。

突然ですが、2024年2月1日から「ゲームゼミ」はnoteの新しい機能「メンバーシップ」としてリブートすることになりました。

新しい「ゲームゼミ」は従来どおり「ゲームについて、文化・芸術と等しく学ぶことで、ゲームを楽しみ、作り、発信する」を前提に本格的なゲーム批評を展開しながら、掲示板などコミュニティにもアクセスできる「スカラー」と、過去記事を読みつつより業界向け、専門的な内容を掘り下げる「メセナ」の2プランから、新しいゲーム批評の形も追求します。

今回はこのメンバーシップの詳細と、なぜメンバーシップを立ち上げたのかという経緯を話させていただきます。

──────メンバーシップ加入はこちらから──────

──────────────────────────────────



■具体的なプラン、方針について

まず、メンバーシップとはnoteにおける定期購読型のコミュニティ機能のようなものです。

ご存知の方も多いと思いますが、既にJiniは同じnoteで「ゲームゼミ」という定期購読マガジンを続けてきました。メンバーシップになっても、この「ゲームゼミ」の方針、つまり他の記事よりも深掘りしたゲーム批評を展開することは今後も質・量変わらずに続けていきます。

つまりメンバーシップ「ゲームゼミ」は、この定期購読マガジン「ゲームゼミ」に「プラスアルファ」として色々取り組んでいく、というのが要旨となります。そのため、これまで「ゲームゼミ」をご愛読くださった方も安心くださればと思います。

では具体的に、「ゲームゼミ」に何をプラスアルファするのか。そこで、具体的に「ゲームゼミ」のプランを説明したいと思います。「ゲームゼミ」には2つプランがあり、1つは月額690円の「スカラー」、もう1つが月額1980円の「メセナ」です。


◆スカラープラン(月額690円)

「スカラー(学徒)プラン」のコンセプトは、その名の通り「ゲームを文化・芸術として本気で学ぶ」です。

こちらは既に1500人の方に購読いただいた「ゲームゼミ」を中心に、ゲームに興味がない人にはまだ遊んだことのない面白いゲームを発見したり、本格的なゲーマーは既に遊んだゲームへの理解を何倍にも深め、更にゲーム開発者に向けても役立つ最新記事を、月に4本程度(1本3000~5000字程度、長ければ1本にまとめて更新します)お読みいただけます。

具体的にはこのような記事を書き、有料でありながら多くの方に評価いただきました。


・話題のゲームに関して、過去の事例やジャンルの歴史から、作品の魅力を引き出す批評

・特定のゲームジャンルの歴史を、様々な資料から分析した上で、今のゲーム開発にも通じるノウハウや面白さを分析

・特にソーシャルメディアで分断を呼びがちな議論に対して、正面から冷静に論点を紐解き、その問題の本質を浮き彫りにする議論

・あなたが知らない(かもしれない)名作ゲームを発見できる記事

更にメンバーシップならではの機能を使い、様々なプラスアルファの付加価値を盛り込んでいく予定です。

具体的には以下のようなものを想定しています。

・ゼミ生だけが参加できる「掲示板」。話題の作品やゲームゼミ記事に対して、SNSでは難しい深く掘り下げた議論ができます。

・「掲示板」に投稿されるJiniのゲーム時評。Twitterでは呟きづらい、また記事にすると長くなる、最新のニュースに対する見解をこっそり投稿します。

このように、通常のソーシャルメディアではなくエクスクルーシブなメディアだからこそ、ゲーマーからディベロッパーを含む関係者までが「ゲームについて知的に語り、一緒に学ぶための、新しい場所」として、メンバーシップ版ゲームゼミは大きく進化します。


◆メセナプラン(月額1980円)

「メセナ(擁立者)プラン」は、より本格的にゲーム業界における文化、経済、歴史、批評を擁立するための、ゲーム業界の開発者、関係者、研究者、ライター、他業界でゲーム業界に興味を持つ人、そして本格的なゲーマーに向けたハイグレードなプランです。

具体的には以下の特典を予定しています。

・「スカラープラン」における全ての特典(ゲームゼミ記事+掲示板+etc…)

・ゲームゼミアーカイブ(合計約180本の記事)へのアクセス権。これまでゲームゼミは過去記事は全て定期マガジンに含めず、「ゲームゼミアーカイブ」ないし個別記事として販売してきましたが、「メセナ」はこれらすべてにアクセスできます。専門的な議論のための文献として引用いただくためです。

(※既に定期購読マガジン「ゲームゼミ」を継続購読いただいた方は、購読中に更新された分に限り、メンバーシップ入会後(マガジン解約後)も、「メセナ」に入ることなくお読みいただけます。詳しくは以下のQ&Aを参照ください)

・月1回の「スカラープラン」限定の記事ないしポスト。従来のゲームゼミでは原則として「途中から有料」を前提に広く読まれる想定をした記事ですが、完全に関係者向けとして割り切った「スカラープラン」向けの完全な有料の記事およびポスト(短文)を発信します。特に反響のよかった記事、許諾をいただいたうえでの取材活動の裏話なども盛り込む予定です。

・「メセナプラン」限定の不定期リアルイベント(予定)。業界関係者限定の交流会や、ボードゲーム体験会などを開催する予定です。

こちらは「スカラー」よりも高額になりますが、その分、記事のリターンのみならず「ゲームゼミ」の活動の大きな励みになります。経済的に余裕のある方や、特にゲームを事業として扱う法人の方にご利用いただけますと幸いです。


■「ゲームゼミ」をメンバーシップ化する「理由」「目標」そして「手法」

◆なぜやるの?

ここからは何故「ゲームゼミ」をメンバーシップにするかというお話をします。

「ゲームゼミ」は元々、Jiniが連載するnoteの定期購読マガジンでした。ゲームジャーナリスト個人による一歩知的に踏み込んだゲーム批評を2020年から連載し、おかげさまで購読者は1500人を超え、有料のゲームメディアとしても随一の規模となりました。

ただし「ゲームゼミ」は原則としてコメント欄を閉じ、一方的な情報発信にとどめてきました。これは個人で運営する以上、執筆活動にのみ集中したかったためです。

にもかかわらず、嬉しいことに、読者が増えていくにつれコメントを介さず、Twitterでのツイートや、DMやメールでの直接のメッセージを介した自発的なご感想を、徐々にお寄せいただきました。

それもただ賞賛いただくだけでなく、ゲームファンからは建設的な対案、ゲーム開発者からは業界側・現場側からの見解、アメリカ、中国のような海外(果てはポーランド)から読んでるよという応援、購読いただいた学生の方からはゲーム企業に就職したという報告まで(まるでゼミだ)、実に多種多様な方からのメッセージを賜ったのです。

こういったメールやDMをたまにもらえるように…。

こうした意見をいただくうち、実は自分も想像していなかったほど、ゲームゼミはゲームを本気で愛する業界内外の方々に購読いただいており、彼らの知見や情熱には大きなポテンシャルがあるのではないか。ゲームゼミをただの定期購読マガジンにするには勿体ないのではないかと考えるようになりました。

更に近年、XのようなソーシャルメディアやGoogleのような検索エンジンは「変化」を余儀なくされ、ゲームを語るためのコミュニティやゲームを調べるためのソースが、急速に失われつつあります。そこで一層、ゲームを知的に、本気に扱える人たちを繋ぐ「メディア(媒体)」の必要性は増しているといえます。


◆どこに向かうの?

こうした背景から、ゲームゼミをメンバーシップとして再設計することを決断しました。

まず、これからも、これまでも、「ゲームゼミ」のゴールは、通常のメディアやSNSでは難しい「ゲームのインテリジェンス」、つまり作品や時評に関して表面的には読み解けない解釈や評論を行っていくことです。このインテリジェンスをゲームを楽しんだり、あるいは創ったり発信することに役立てよう、というのがゴールであることに変わりません。

しかし、メンバーシップではそこに加え、人と知を繋ぐメディアの可能性を掘り下げていきます。段階的に記事に対する意見を募るほか、それによって議論を活性化していくことで、Jini個人になしえない多角的な「ゲームのインテリジェンス」を深めていくことは、従来の「ゲームゼミ」では不可能なことでした。

また、将来的には「ゲームゼミ」のシナジーを使ってもっと新しいことに取り組んでみたい気持ちがあります。いずれはゲームゼミのアウトプット自体、対談やインタビューのような形を借りて開発者の方の見解、研究者の方の知見なども掲載しつつ、「ゲームゼミ」における「インテリジェンス」を多角化しつつ、いずれ「同人誌」のように形に残るものを作りたい。

こうして「ゲームゼミ」は最終的にゲームの情報や知性の集まる場所を目指していきます。そして失われつつある日本のゲーム批評を再興し、自分たちの言葉や価値観で「ゲーム、チョットワカル」になることがゴールです。


◆どうやって行くの?

こうしたゴールのために、「ゲームゼミ」はこれまでのように一方的に発信するのではなく、掲示板でのより短期的な時評や、記事に対する相互的な意見に少しずつ購読いただき、掲示板で意見を交換したり、不定期のオンラインやオフラインでの交流を介して、インプットだけではない場所として再構築します。

そしてこのベースとなるのが、2019年から続いてきた「ゲームゼミ」の批評です。そもそも「ゲームゼミ」は、Jiniというゲームに人生を狂わされた人間が、異常な熱量の批評を神経とか身銭を削りながら書き(2023年では年にゲーム100本以上を自腹で購入し、執筆にも月80時間は費やしました)、それによって「何か気合の入った記事を読めるらしい」と気になった人々が集まり、気付けば1500人もの方に購読いただきました。

自画自賛になりますが、こうしてわざわざお金を払ってでも読んでいただいた記事だからこそ、「自分はこう思った」「別の事例ではこうだった」という意見を持っていただいたはず。つまり、議論を生み出す最大の「薪」として使い、コミュニティを活性化していく事を計画しています。

そしてあわよくば、「ゲームゼミ」から新しい書き手を発掘したい。近年、動画やSNSなどゲームの発信方法が多様化したことにより、ゲームについて書く人々が(プロ・アマ問わず)減っています。もちろん動画も良いのですが、文章が好きな人間として、今あえてゲームについて書ける、優れた若者を発掘し、ゲームゼミで書いてもらう。特に「メセナプラン」で一定の利益を得た場合は、こうした活動へのサポートにも動いていきます。

一方、これまで通り静かに記事を読まれたい方、(特に業界人は)身バレを避けたい方の中には、コミュニティや議論は好ましくないと感じる方もいるでしょう。もちろん、そうした方でもゲームゼミはこれまで通りお読みいただけますし、閲覧専門の方に向けて都度、記事として議論を反映する予定です。

また、議論と言っても、こちらでルールをしっかりと定め、過度に感情的であったり中傷に該当するものは、書き込みを制限する可能性もあります。この点もご理解ください。

長くなってしまいましたが、メンバーシップ「ゲームゼミ」は以上の理由、目標、主票によって、ビデオゲームを本気で語るための場所として進化していきます。

また2月からはメンバーシップ化を記念して、これまで以上に色々な記事を怒涛の勢いで更新していきますので、まずそちらを読んでからご加入いただくのも歓迎いたします。

──────メンバーシップ加入はこちらから──────

──────────────────────────────────


■ゲームゼミに関するQ&A

Q:これまで定期購読マガジン「ゲームゼミ」を読んできたけど、こっちも更新されますか?

A:検討中、および間違えて維持された方に向け、定期購読マガジン「ゲームゼミ」も更新を続けます。当面の移行期間を経て、漸次、メンバーシップへと移る予定です。

改めて申し上げますが、これまで「ゲームゼミ」を購読くださり本当にありがとうございました。これまで活動を続けてこれたのは読者の方々の支援の賜物です。


Q:メンバーシップ「ゲームゼミ」に乗り換えると、これまで購読してきた「ゲームゼミ」はどうなりますか?

A:note公式によれば、「購読いただいた期間に更新された記事」は退会後もお読みいただけます。それ以外に関しては個別記事ないしマガジンを購入いただくか、それらのほとんどを読める「メセナ」への加入をおすすめします。

Q:支払いは何で行えますか?

A:note公式によれば、現状はクレジットカードのみ対応のようです……。ご不便をおかけします。


Q:コミュニティ機能で誰かと関わるのは億劫です。

A:まったく問題ありません!コミュニティの掲示板は基本的に閲覧専用で構いませんし、気が向いたときだけ書き込んでください。また、閲覧専門の方も楽しめる短文も投稿予定です。ただし掲示板には個別ルールがありますので、書き込む場合はそちらを参照ください。


Q:定期購読マガジンよりも値上げするのはなぜですか?

A:1つはコミュニティ、短文、企画など新しいコンテンツに要するリソースのためです。もう1つは、そもそもゲームゼミは2018年に立ち上げて以来、物価高やインボイス成立、増税の間も490円で運営を続けており、これらが今後ますます悪化することを鑑みて、持続的に「ゲームゼミ」を更新し続けるために値上げに踏み切りました。また高額の「メセナ」に関しては、その名の通り「学芸の支援者」として経済的に余裕のある方にご支援いただくプランであり、「スカラー」でも基本的なコンテンツはお楽しみいただけます。


Q:今おすすめのゲームは?

A:完全に『パルワールド』に話題を持っていかれたけど、『Enshrouded~霧の王国~』もなかなか面白いよ。

ここから先は

0字
3000万回読まれたゲームブログ管理人による、日本初のペイウォール型ゲームメディア。「20年代のビデオゲーム文化」を語るべく、社会、文化、哲学などを縦断的に論ずる、ビデオゲームを心から愛する人のための、かつてないインディペンデント・ゲームクリティーク。

3000万回読まれたゲームブログ管理人による、日本初のペイウォール型ゲームメディア。「20年代のビデオゲーム文化」を語るべく、社会、文化、…

「スキ」を押すと私の推しゲームがランダムで出ます。シェアやマガジン購読も日々ありがとうございます。おかげでゲームを遊んで蒙古タンメンが食べられます。