詩(「無価値」という言葉を…) 2022年11月30日投稿

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「無価値」という言葉を
足首につけて引きずっている
中身は空っぽなのに酷く重い
一歩進むたびに膝に手をやる
口からは褐色の液体
といっしょに呪詛の声 でも
それは自分自身に向けられている
「目的地に着かなければなりません」
機械的なその女性の声が聞こえると
「無価値」の重さが少しずつ
増している
気がする


(オリジナル20190904 推敲20221130)

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