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ボードゲーム「銀河帝国の興亡」

 同名のアシモフのSF小説も新訳が出たりしてるけど、そっちではなくてボードゲームの「銀河帝国の興亡」の話。

 私が大学生の頃、シミュレーションゲームから派生したマルチプレイのボードゲームが流行った時代があった。同じ時期にTRPGも並行して流行っていたので、今と状況は似ていると思う。それにどっぷりはまっていた。
 ただ、この頃のゲームは、起源がシミュレーションゲームだったから、ドイツゲームなんかが下地にある昨今のボードゲームに比べると、もう少し「数値が細かく決まってて、サイコロ振って表を見る」みたいな、最近のゲームに慣れた人には面倒くさく感じられる部分も多かった。
 しかし、大半が二人用であるシミュレーションゲームに比べると、多人数で同時に遊べるマルチプレイのボードゲームというのは、TRPGをしに集まった面子でそのまま遊べるので、非電源ゲーム浸りだった学生時代の私たちのゲーム生活には、非常にマッチしていたのだ。
 たくさんやったマルチプレイゲーム中でも、「DUNE」や「三国志演義」や「超人ロック」と並んでよくやったのが「銀河帝国の興亡」だ。
 残念ながら同じところから出ていた(のかどうかもしらない)「魔法帝国の興亡」のほうは仲間内では誰も買ってなかったので、ルールも知らない。
 しかし、この「銀帝」は本当に呆れるくらいやった。なにしろ、我々はゲームサークルではなくSF研だったのだから……。
 ゲームの中に仕込まれている各種の元ネタも全てわかるわけだし、こんな楽しいゲームはなかった。
 私の相棒の伊豆2の人が「銀帝」の持ち主だったが、いつも集まる友人の家に置きっぱなしにしていたと思う。

 ……と、思い出話をしたのは、この「銀河帝国の興亡」が最近になってリメイクされたからだ。
 箱絵も旧作とほぼ同じ感じで、当時と同じ岡崎つぐおさんがリライトしているという凝りようである。これはもう、買わないわけにいかない。懐かしいだけじゃなく、また遊びたいからだ。面白いんだよね、このゲーム。
 まあ、カードや星域マーカーの引きの強さやサイコロの出目だけで戦力に差がついて一方的に潰されたりすると死ぬほど悔しいし、脱落しちゃうと救いのないとこもある「バランス的にはどうなんだろ」という気もする古いタイプのゲームかもしれないけれど、面白いものは面白いのだ。
 で、去年買えなかった「ネメシス」みたいなことになりたくないので、早めに予約しておいて、先日ようやく入手したというわけ。

 まず、箱が昔のより頑丈。
 ずっしりと重いのは、ボードが重厚で豪華なのと、チットが昔のシミュレーションゲーム仕様ではなく、今風の少し大きめで厚いやつだからだ。
 どちらもすごくいい。プレイしやすくなって、リニューアルした意味があると思う。
 生産力の表は便利だが、6人でやった場合はすごくごちゃごちゃしそうな気がする。一人ずつじっくり手番を処理していくしかなさそう。
 ターンの順番がルールブックにしか書かれてないのはちょっと不便。順番を覚えるまでに時間かかりそうだし、小さくてもいいからチャートにも書いてて欲しかった。
 シナリオが別紙になっているのは良い。セットアップとか楽にできる。
 ……てなことを思いながら、チットを抜いてカードを切り取って、ソロプレイの練習シナリオをやっているうちにルールを思い出してきた。
 カードの枚数が、箱裏の表記とちがって焦ったりもしたけど、国際通信社さんに問い合わせたら表記のほうが間違いとわかってひと安心したりする一幕も。
 チャック付きポリ袋がついていたが、それだけではカードとチットをうまく分類整理できないので、100均でいくつかアイテムを買い揃えて、扱いやすい収納を考えた。
 ボードゲームを効率よく楽に遊べる収納の工夫――GOさんが楽しんでやってたのを思い出すね。

収納方法

 といっても、容器2つと巾着袋、それとサイズの違うチャック付きポリ袋を追加しただけ。巾着袋が「ちびまる子ちゃん」なのは特に意味はない。ちょうどいい大きさがこれしかなかったのだ。

収納2

 容器は、中に4つずつトレイが入ってるやつ。

収納5

収納6

収納7

 中のトレイごとにプレイヤーが使うチットを入れた。蓋を開けたら、トレイをプレイヤーに配るだけで済む。

収納8


 空いた容器のほうには、ポリ袋に入れておいたポイントマーカーを入れて取り出しやすくする。
 巾着袋には、ランダムで引く艦船チットを入れて使う。入れっぱなしでもいいんだが、箱に収まりにくいので、ふだんはポリ袋に入れることにした。

収納3

収納4

 旧版では、シミュレーションゲーム用のトレイが入っていて全てそこに収めていたような気がしたが、記憶違いかも。
 その手のトレイが今手に入るのかもわからないのだが、あれではおさまらないと思う。
 新しく付属していたソリティア(バーサーカー軍団と戦うシナリオ)を試してみたが、長くなるのでそのレポートはまた今度ということで。

 最後に、読んでいてひとつだけ気になったルール。
 艦船の損害を出すときの、攻撃力による表の見方がルールや例を見ても微妙にわからない。
 攻撃力138のときは、2d6した出目と、「100+」と「30」と「8」の列の交差したところの数値を足すのだが、200以上の攻撃力のときどう見るかの説明がないような気がする。199より218のほうが大きい損害がでないと変だと思うのだが……。

 200のときは100+の欄の損害を二倍するのだと思うのだが、ルールからはそうは読み取れない。
 まあ、しばらくはこのルールでやっていくとしよう。

テキストを読んでくださってありがとうございます。 サポートについてですが……。 有料のテキストをご購読頂けるだけで充分ありがたいのです。 ですので、是非そちらをお試しください。よろしくです。 ……とか言って、もしサポート頂けたら、嬉しすぎて小躍りしちゃいますが。