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人口減少社会を痛切に感じたこと

大変久しぶりのnote更新です。
久しぶり過ぎて、なかなか筆が進みません(笑)

この3月まで市役所の高齢者福祉に関する部署で仕事をしていました。
主に高齢者福祉施設(デイサービス施設、介護予防施設など)の管理を担当していたのですが、人口減少社会の到来を痛切に感じたことがありました。

出雲をはじめとして、中山間地域で多くみられるのが、子供の減少による保育施設や小学校の統廃合。複数の保育施設や小学校が、通園・通学する子供の数が減少してしまったこと、市町村合併の影響などにより、統廃合される例は、中山間地域に住んでおられる方なら多々見たことがあると思います。

廃校となった保育施設や小学校の園舎・校舎は、2000年の介護保険制度のスタートにあわせて、介護需要の増加を見越して、デイサービス施設、介護予防施設などに転用されることが多々あったのですが、最近はこうした転用後のデイサービス施設などで事業を休止する例が目につくようになりました。

現に、高齢者福祉施設の方と話をすると、
「中山間地域では、高齢者の数自体も減少してきている」
「デイサービスを維持するだけの利用者数を確保することが大変」
こういったお話を多々聞くんですよね。。

特に、中山間地域では、こういった介護需要の減少に加えて、サービスを維持する供給側にも、職員数確保、送迎コストの観点で人口密集地より不利な部分があります。

介護職員は、ただでさえ市街地でも確保するのが大変なのに、中山間地域だと尚更大変。
また、中山間地域は、送迎範囲が広範囲になってしまうため、送迎の効率が悪く、車の燃料代が多くかかってしまう。
といったように。

中山間地域における介護サービスの提供においては、需要、供給の両面からにおいても厳しい環境になっており、こうした地域にある介護施設(元保育施設・小学校)が事業休止に追い込まれるという構図になっています。

地域の人々に親しまれた、保育施設・小学校等が介護施設としての役割も終えて、遊んでしまうという例は、人口減少社会の日本において多々出てくるような気がしているところです。鉄筋コンクリの耐用年数が概ね50年ということを考えると、介護施設(元保育所・小学校)の更なる転用は、難しいような気がしており、これらの施設は解体される可能性が高いと思います。

今回は、高齢者福祉施設の維持管理という視点から、人口減少社会の影響について書いて見ましたが、どのように行政をダウンサイジングしていくかというのは、中長期的に見て大きな課題だと思います。

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