ブランドが愛される理由とは?
寒くなってきました。With コロナ 時代の事業経営、働き方などが
あちこちで論じられていますが、今日はそんな問題意識をお持ちの
方のために、ブランド体験について、少し書いてみます。
1 ブランドにとって本質的な価値とは?
ブランドにとって大切なものは、何でしょうか?
イメージ? アイコン? 知名度?
どれも大切ではありますが、本質的ではないといえます。
なぜなら、このどれもが、「置き換えること」ができるからです。
イメージやアイコンは、デザインの変更でコントロールできます。
知名度も広告プロモーションでカバーできるでしょう。
僕は「ファンとの絆」こそがブランドにとって大切なものだと
考えています。絆、と書くと古い印象がありますが、そのブランドを
好きだと思ってくれる気持ちであり、より本質的にいえば、信頼、という
ことになるのではないか、と思います。
2 ファンを裏切るな。
ブランドコミュニケーションでは、さまざまなアイディアが
飛び交います。話題作りをしよう、カッコいいイメージをつくろう、
壮大なビジョンを描こう、などなど。
どれもいいことだと思いますが、どのような計画であっても、
忘れてはいけないことが、ひとつあります。
それは、今のブランドのファンの気持ち、です。
そのデザインは、今のファンをがっかりさせないか。
そのキャンペーンは、ファンにとって歓迎されるだろうか。
特に、話題化を狙った広告やテレビコマーシャルなどでは、
「これは、既存のファンは喜ばないだろうな」と
思うような事例を見かけることが、よくあります。
もちろん、新しいファンを獲得するためには、
今までにないことに取り組む必要はあります。
だからといって、ずっと愛してくれているファンの
思いに背くようなことは、ブランドにとって大きなマイナスに
なってしまうリスクがあります。
3 信頼の深さが、ブランドの強さ。
熱烈なファンがいるブランドは、強固です。たいていのことでは
ファンの熱は覚めません。仮に、事故やミスがあったとしても、
ファンは信じて待ってくれます。
強いブランドとは、このようにファンに信頼されているものだと
言えるのではないでしょうか。
人間同士でも同じですが、信頼は簡単に生まれません。
時間をかけて、さまざまな経験を通じて生まれてくるものです。
そう考えると、ブランドコミュニケーションは
けっこう繊細なものといえるかもしれません。
人間同士の信じ合う過程のように
相手をちゃんと思いやり、時間をかけることが
信頼を育み、強いブランドに育っていくのです。
コロナ禍は、多くの問いを私たちに突き付けました。
人と人が距離をおくという、人類の本能に背くような「ルール」は
なかなか受け入れ難いものだと思います。
そんな時には、企業は、ブランドは、生活者とどのような
関わり方をもてばいいのか。何を伝えていけばいいのか。
これからも考え続けていきたいと思います。
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