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愚かさ

ここ最近見た映画のレビューいろいろ。
ここのところ観た後モヤモヤが残る作品が多い。
モヤモヤが残る作品も好きだけど、いいモヤモヤとイヤなモヤモヤがある気がする。

※以下ネタバレあり

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①楽園

感想を一言で言うと「酷い」
作品が酷いのではなく(酷い部分もあったけどw)人間の酷さ、残酷さの塊みたいな作品だったなと思う。

「きっとそうに違いない」が、人を殺してしまう。
どうしてこんなに人は誰かを裁きたがるのだろうと不思議に思う。
自分を守るためためなのか。
自分が安心したいからなのか。


「あいつじゃないの?」
から始まったはずなのにあっという間に
「あいつに違いない」
「あいつに決まっている」
「あいつだ!」
まで変化してしまう恐ろしさ。
そしてそれを誰も止めないのがもっと恐ろしい。


「よそ者」はどこまでいっても所詮は「よそ者」。
村八分って大人のイジメ。
変に権力持ってるから子どもより大胆で悪質。
もう村を出てっちゃえばいいじゃん!って何度も思った。

でも、豪士が言ってた「どこへ行っても同じ」って言葉が浮かぶ。

ほんとうに同じなのか。
楽園はないのか。

ふと、私は豪士が犯人じゃないという思い込みで見ていたことに気づく。
犯人であって欲しくないと願うような気持ち。
綾野剛ファンだからってのもあるけど・笑
豪士が犯人じゃないのに、みんな酷いことして!っめ怒ってる。
まぁ犯人だとしてもやっちゃダメなことばかりだけど。
これって村の人たちが豪士を犯人と決めつけたことと同じだ。ベクトルが違うだけで同じ。
みんな自分の見たいように見ている。
それだけなんだなと気づく。

映画のラストがどうしても納得いかなくて・笑
原作読んだらスッキリするかなぁと思って読んでみたけど、読んでも変わらなかった‼

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②愚行録

タイトル通り「愚行録」
ラストタイトルが出た時に妙に納得してしまった。

いろんな愚行の記録。
愚行の連鎖の記録。

楽園とはまた違う人間の酷さを見る。
楽園は同調圧力。
愚行録は階級社会。
どちらも差別的ではあるけれど、なんか違う。
愚行録の登場人物に共感できないのは私と階級が違うからか?と思ってしまう。

どちらも閉鎖的な世界を描いていることは同じ。
どちらもリアルにあるんだろうなっていうのも同じ。

人間の酷さや愚かさをとことん見せつけられた作品たちだった。
こういうの苦手な人は苦手なんだろうな。
私は嫌いじゃない。

そこが愛おしいとは思えない。
許せない!とか思うし腹も立つ。
でも「あぁそうだよね」って何処か納得するような感覚。

人間ってそうだよね。
そういうモノも持ってるよね。

そうやって自分の中にあるモノを確認しているのかもしれないとも思った。

それを持っていることが悪いことなんじゃない。
大事なのは、そんな愚かさや残酷さとどう付き合うかってことなんだろうな。

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本日の朝歌
今日もサンタルチア


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