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心臓を焼いちゃった話①

毎年、紫陽花の咲く頃に健康診断を受けている。去年もそうだった。

初めて心電図で引っかかったものの「期外収縮ですね。心配のない不整脈です」と言われた。
でも、ずっと不調を感じていたので気になって、大きな病院に行って検査を受けた。

検査結果を聞きに行った時、先生は、
「手術をおすすめします。あなたは期外収縮だけじゃなくて心房細動があります。手術はいつにしますか?」
と、仰った。
「へ?」
頭は大混乱。
自分の中で予想していた医師の言葉は「問題ないですね」とか「ちょっと不整脈が出てるので、お薬出しときますね」程度だったから。

「手術…ですか?」
「まあ、手術と言ってもメスで切って開胸する訳じゃないですよ。カテーテルを使って、悪い電気信号を出している部分を焼くんです。全身麻酔で6時間程、入院期間は約1週間です。心房細動は血栓ができやすくなるので、脳梗塞になる危険性があります。これを薬で抑えるとなると、死ぬまで飲み続けないといけませんし、それはそれでリスクもありますから。あなたはまだ若いですし、何十年も薬を飲み続けるより手術をおすすめします。最短だとこの日に手術できます」
と、カレンダーを指さしながら、医師は、そんなに大した事ではないよ、というような感じでさらさらさら、っと説明してくれた。

手術となると、仕事の予定や家の事もあるし、すぐに返事はできない…

「家族と相談してみます」
と言って、手術の説明のパンフレットと、処方箋をもらって病院を後にした。

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