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過去の作品が現在につながっているという話

今やデビューしてから20年を軽く越えてしまい、自著は入手困難のものも多いのですが、120冊くらいです(さば読みました)。
最新作はこの2冊です!
逆風の4月刊でしたが、どうかお見かけの際はよろしくお願いいたします!

作品の中にはいつまでも読者さんに愛されて読み返していただいているものもあれば、作者的には全力投球したのにいまいち売れずに埋もれていくものもあり、その違いは未だによくわからなかったりします。自分の実力が足りなくて上手く書けなかったと悔いの残る作品もありますが、いずれも可愛い存在です。

プロ作家がどうやって仕事をいただくかは、おおむね
1.依頼される 
2.営業する
3.紹介 
のどれかのパターンに納まると思います。
自分はどのパターンも経験があり、それはBLでもライト文芸でもほぼ同じです。

今回は1.の話です。

1.のパターンの場合は、編集さんが拙著のいずれかを読んでくださっていることがほとんどです。さすがに名前だけで声をかけていただくほどのネームバリューはないので(笑)
最近ではBL系の編集部でなくともBL小説好きな方は増えているので、ライト文芸でも「●●(BL作品)を読みました」ってBL小説をきっかけにお声をかけていただくことが多いです。

その中でも名前が挙がることが多いのがとあるシリーズで、編集さんからも読者さんからも好きだといわれることが多い作品です。

さて、現在準備をしている仕事は自分にとっては新しいチャレンジで、去年お話をいただいて、じわじわプロットを組み立て、取材して資料を集めていて、来年かたちになればいいな……という長期計画の作品です。
こちらについても、文学フリマで編集さんが声をかけてくださったのがきっかけでした。

そのとき、「BL作品が好きで」って初対面の担当さんがおっしゃっていて、ああ、あの作品かな……と思ってそれを想定して受け答えしていたのですが、好きだとおっしゃってくださったのは、まったく予想していなかった別の作品でした。
確かに自分でも大事な作品の一つでしたが、そのときは意外すぎて、慌てた受け答えしかできませんでした(笑)

そしてこうして今、新作の準備をしていて、不意に、担当さんからいただいたその過去作品のご感想に、「作品のテーマの一つだけど、そこを読み取るんだ……」と、二度驚かされたことを思い出したのです。
考えてみれば、担当さんが新作で読みたいとおっしゃってくださる部分は、そのテーマに近いんですよね。

ああ、そうなのか!
自分が過去に積み上げてきたものが、ちゃんと今につながっているんだ!と、無性に感動してしまいました。それは目立つ作品だけでなくて、どんな作品でも一緒なのです。
どんなものであれ、かつて一生懸命取り組んだものは、現在に、そしてその先につながっていくのかもしれないと。

というわけで、原稿頑張るぞ~!という気持ちになりました。

再掲ですが、過去から現在につながっている4月刊もよろしくお願いいたします……!


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