下田最前線㉓世界の下田になるのだ!
山が色づき始めた(我が家からの写真)。山桜が淡いピンクの花を咲かせると、一気に山が目覚めたかのようだ。
赤っぽいのは何の木の芽吹きかわからない。竹は栄養をタケノコに注ぐので黄色っぽくなる。常緑樹のシイノキも、そろそろ新芽が出てきて落葉の季節を迎える。どの木々も、冬の間に蓄えられたエネルギーを放出する季節に向かい始めた。
昨日イベントの打ち合わせがあった。
12時半から始まったのだが、熱い議論が続き、気が付けば3時半になっていた。
旧来からあった一大イベントを、コンセプトをしっかりと立て直し、未来志向のものにしようと、新旧メンバーで再構築しようとしている。
それは、春の芽吹きにも似た活力にあふれていた。
旧来のメンバーも、楽しそうに、意見を交わす。
「いやあ、こんな打ち合わせ、すごいですね。面白いです。なんか、変な宗教にはまったような感覚です」
旧来の某メンバーは、そう言って、戸惑いながらも、前進する力にうれしそうに吞み込まれている。
コンセプトは、地球環境、海洋保護、エコ生活、脱プラ、子供にやさしい、縁日、海のスポーツ、温暖化改善、地域活性、健康、フラダンス、自然との一体感、コミュニケーション等である。
これまでもあった価値観なのだが、あらためて発掘し、再認識し、未来につなげるだけでなく、今、世界で必要とされているこうした人類共通の価値観と共鳴し、多くの人たちと結び合おうというものだ。
それがいま、みんなで考えているイベントのイメージである。
「一言であわらすならば……?」
誰かの問いかけに、僕は思わず口にした。
「世界の下田!」
世界一級のリゾート地でありながら、日本観光が世界観光の枠外だったために、評価されずにきた伊豆南部のリゾート地。その中心地が下田だ。
世界85か国、2,500以上の町を見て歩いてきた僕にとって、20年前に移住した時から、僕にとっては、下田は「世界の下田」であった。それがこの2,3年、日本人、外国人を問わず、イベントのコンセプトとも価値感を同じくする人たちが、この地域に多く集まり始めている。
この日打ち合わせに集まったメンバーは、僕も合わせて9人である。
みんな、この地域の将来に大きな期待を寄せていた。
世界でも評価されるイベントにするのだ。
そのためのキーワードこそが「世界の下田」なのである。
さて、実現できるかな?
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