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推しへの愛、今昔。〜前編〜

こんにちは、四月大歌舞伎のブロマイドが先日届いてテンションあがりまくりの花ノ本以津輝です。

四月大歌舞伎は「小鍛冶」と「勧進帳」しか見れず嘆いていたところ、歌舞伎オンデマンドでも見れることが判明しまして、狂喜乱舞して仁左衛門さんと玉三郎さんの「桜姫東文章」を見ました。いやもう最高すぎて召された。

...といつもながら脱線はこれくらいにして、

ここのところ、浮世絵や時代小説など江戸時代の文化に触れる機会が多くございまして、その中で「今も昔もファンが考えることは一緒だな〜」なんて感じたことがございましたので、その辺りについて書いてみたいと思います。

本日は前編として、事の発端となった御本2冊と浮世絵展についてをご紹介します!


その① 撫子凛先生の「お江戸ファッション図鑑」

我がTwitterでも割とテンション高めに騒いでいたこの書籍。
2021年1月に発売されたこちらの御本でございます。
私は以前より撫子凛先生のTwitterなどでイラストを拝見していてファンだったのですが、この一冊で更にファンになってしまいました。

実際の浮世絵に基づいて描かれているものなのですが、それが撫子凛先生の手によるとこんなポップで可愛いことに!

浮世絵ではわかりづらかった細かいディテールもわかりやすく、着物や小物や髪型についての解説もたっぷり収録されていますので、江戸モノの所作指導の現場とかの参考資料は最早この一冊で事足りるかもしれん!と思った次第です。
(私は所作指導の現場に入る時は、常に確認資料として何冊も本を持ち歩いたりしてますw故にいつも大荷物...)

尚且つ、元の浮世絵にもう一度立ち返るきっかけともなる素晴らしい一冊。

この本の出版記念トークイベントで太田記念美術館の学芸員さんと撫子先生が対談されており、そこでのお話がまあ興味深いことばかりで!
そこから浮世絵や江戸時代の興味が更に増していったのでした。

その② 太田記念美術館「和装男子ー江戸の粋と色気」展

同時期に太田記念美術館にて「和装男子ー江戸の粋と色気」展といった展示会を開催していたことから、「お江戸ファッション図鑑」出版記念イベントでは”江戸男子の着こなし”というトークテーマでした。
着こなしにはじまり、その浮世絵が描かれたシチュエーションも含めて、江戸男子の尊み深さをより実感した素晴らしいトークショーでした。

参加させていただいたのはこのイベントです↓

このイベントに参加したことがキッカケで、1月に開催されていた「和装男子ー江戸の粋と色気」展にも足を運んできました。
文字通り江戸時代の男性にフォーカスをあてた展示でして、歌舞伎役者をはじめとして、それぞれの時代のイケメンが堪能できた至福の展示でございました。

トークイベントで撫子先生がお話しされていた"江戸男子の尊みポイント"が共感度高くて、それを聞いてからの美術館はかなり楽しかったです。声出して良いところだったら確実にアイドルコンサート並にキャーキャー言ってたと思う。

声出せない美術館で良かった。そしてマスクだったからにやにやが隠せて良かった。

この「和装男子ー江戸の粋と色気」展、なんと現在オンライン展覧会として有料noteで公開されています!

是非チェックしてみてください⏬

オンラインでいつでも見られるとか最高かよ...


その③ 蝉谷めぐ実先生著「化け者心中」

こちらもテンション高くTwitterでつぶやいていた一冊ですね。
敢えて言おう。これは確実に性癖刺さりまくりでした。はい。

読了してあまりの尊みに混乱している様子が窺えます(笑)

さらっとあらすじを解説しますと...

時は、江戸時代。
一世風靡した歌舞伎役者(女形)、魚之助(ととのすけ)
熱狂的ファンに舞台上で切りつけられ、その所為で膝下を切断することとなり舞台を降りてしまったお方。
ちなみに、めっちゃ強めの美人で毒舌。
そのバディは鳥屋を営む鳥大好き青年、藤九郎(ふじくろう)という心優しい奥手ヘタレキャラ。

この妙な取り合わせの二人が、芝居小屋を舞台に鬼探し...といった物語。

なのですが、この凸凹コンビのやりとりがもう最高に尊い!!!
別に恋愛関係とかそういうのじゃないのですが、最初は嫌々一緒にやっていたのがだんだん鬼探しを進めていく中で変化していく様がたまらん!最後はもう号泣。
これ以上はネタバレになるのでアレですけれども、ブロマンス好きさんや歌舞伎好きさんには間違いなく刺さる作品だと思います。ぜひ。

こちらの本では歌舞伎役者の騒動が舞台になっていることから、そこに纏わる歌舞伎ファンの様子なども丁寧に描かれておりまして、現代の歌舞伎ヲタクの私としても「それわかるわ〜」と言ったポイントが多々あったのです。

ちなみに著者の蝉谷先生も歌舞伎が大好きだそうです!


二つの尊い御本と浮世絵から見える、江戸時代の推し文化

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江戸時代の推しメンの代表格といえばなんといっても歌舞伎役者。
だいたいの人々には男女関係なく推し(贔屓)がいるといっても過言ではなかったことでしょう。

太田記念美術館の展示では”歌舞伎役者が生んだ流行"というテーマのコラムもあったり、「化け者心中」の中には歌舞伎好き女子3人組が登場してそれぞれの推しについてをキャイキャイ語っていたり...
そこで現代と通ずる「推し活」の姿が見えてきました。

次回、後編では上記の本や浮世絵から見えてきた、江戸時代と現代で共通しているファンの行動を探っていきたいと思います!

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