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出版記念オンラインセミナーDay1

私の初の著書、「問う力」が最強の思考ツールであるが、8月9日に発売されます。その中身を、一足先にご紹介する出版記念オンラインセミナーを開催しました。

ZOOM、YouTube合わせて、多くの方々にご参加いただき、ありがとうございました。本日は吉岡の機材トラブルがありましたこと、お詫び申し上げます。

この本を書いた理由

まず私がなんでこの本を書いたのかというお話をしました。

私は、子どもから大人までさまざまな人を対象にしたワークショップを、長年実施してきました。そこで、ある大学生から「ワークショップのつくり方を教えてほしい」と言われたのです。

その方は、ワークショップを作っても、参加者が話してくれない、ディスカッションが上手くいかない、盛り上がらないと、困っていました。

そこで「問いづくり」「ワークショップデザイン」の講座を始めたのです。そこには、ワークショップのテーマとなるような問いづくりに悩んでいる方が、たくさん参加してくださったのです。

本書は、その講座ではお伝えしきれていない背景となる情報をまとめています。ここでは監修を引きうけてくださったファシリテーター仲間の吉岡太郎さんのご協力を得ています。

また、一人でも「問う力」を鍛えられるような練習を考え、本書にまとめました。(もちろん井澤の問いづくりのワークショップにご参加いただければ、一人で練習するのとは違う学びが得られると思います!)

本書の全体構成

それから全体の構成についてご説明しました。全体の構成は、成田さんのグラレコをご参考にどうぞ。こちらは、本にも掲載されています。

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「問う力」の2つの要素というところでは、個々の問いをつくってから、問いを組み立てる(デザインする)というお話をしましたが、参加者の方から「目的やデザインが先で、個々の問いは後ではないか」という質問がありました。

慣れている方なら、そのような順番でつくるでしょう。私もそのようにしています。

しかし、実際には目的やデザインに合わせた問いが、作れていないことがあるのです。事前にその問いが機能するかどうかもよく分からず、本番でいきなり問いを投げかけると、最初の大学生のように「参加者が話してくれない」というようなことが起きてしまいます。

しかも「なぜ話してくれなかったのか?」も、よく分からないため、問いを改善することもできません。

「目的通り機能する問い」を生み出すためには、個々の問いをつくる力が不足しているケースがある、と私は感じています。ですから、練習の順番としては、個々の問いをつくるのが先になっています。

Day1 1人称の問い

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Day1ということで、特に1人称の問いについてお話ししました。若干ワークショップや授業の話に寄ってしまったので、イメージが違うという方もいたかもしれません。

一人称の問いは、自己分析、課題解決、論文を書く時や探求のためのリサーチ・クエスチョンとして使うことができます。自分自身に問いを向けることで、自分の思考を深めることができるのですね。

本書では問いをつくる練習をしながら、その問いはどんな領域を指しているのか? といったメタ的な視点での分析を行います。このように振り返ることで、今まで自分が気が付いていなかったことが見えてくる力も、養うことができます。

私たちは、考え(内省し)、判断し、行動しています。そうした場面の前には必ず「問い」が存在しています。問いの精度が上がれば、考える、判断する、行動するといったことの精度も上げていくことができるのです。

体験ワークのご紹介

「いつ、本を読むのですか?」という問いを修飾するという練習を行っていただきました。皆さんの答えから、いくつかピックアップしてみます。

いつ、たまった本を読むんですか?

【前提条件がある】
・本がたまっている前提がある
・少し「読むべき」という思考が見え隠れする

いつ、本を読むのが集中できますか?

【思考の領域が変わる】
・動詞が変わる→思考の領域が大きく変化する

この本を読んで何を知りたいですか?

【自分の思考をドライブする】
問いの領域が「本」から、より具体的な「本の内容」「知りたいこと=自分の興味・関心」へと変化

このように、少し言葉を加えたり、変えたりするだけで、ずいぶん考えるべきことが変わりますね。

意図的に、こうした問いのバリエーションを作れるようになったら、思考の領域を自由に動かせるようになると思います。

本書と今後のセミナーのご紹介

◆出版記念オンラインセミナー「問う力」は最強の思考ツールである vol.2

1人の相手への問う、2人称の問いをテーマに、本書のご紹介とワークの体験を行います。
 日時:2020年7月31日 (金) 19:00 ~21:00
 お申込み: https://touchikara0731.peatix.com/

出版記念オンラインセミナー「問う力」は最強の思考ツールである vol.3

複数の相手への問う、3人称の問いをテーマに、本書のご紹介とワークの体験を行います。
 日時:2020年8月5日 (水) 19:00 ~21:00
 お申込み: https://touchikara0805.peatix.com/

ポスト・コロナ時代における世界の見方と学び方 ~不確実な時代を生き抜くための思考の技術~

2020年度から始まった学習指導要領に「豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となる」という文言がある通り、これからの教育は「何を学ぶか」だけではなく「何ができるようになるか」を重視する方針に大きく変わりましたが、教育現場のパラダイムシフトを加速するためには、何が必要なのでしょうか? 聖心女子大学教授の永田先生と井澤が語ります。

 日時:2020年8月7日(金) 19:00〜21:00
 お申込み: https://stores.jp/search?q=mj%E3%82%B5%E3%83%97%E3%83%AA&store=startupmj

皆様へ

本書をたくさんの方にご予約いただいているようで、心より感謝申し上げます。ぜひ、Day2、Day3とご興味のありそうな方々をお誘い合わせの上、ご参加いただければと思います。

Amazonのリンクはこちらです。 

「問う力」が最強の思考ツールである 著:井澤友郭 監修:吉岡太郎(フォレスト出版)


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