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【横浜F・マリノス】ついにベールを脱いだ植中朝日!攻撃のWとは?

ごあいさつ

こんにちは、居酒屋fやんと申します。
この記事では一般サッカーフリークス兼マリサポの筆者がnote執筆の練習がてらサッカーに関して思ったことをつらつらと書いていく雑談記事になります。
記事の内容は個人の意見や感想が入りますので、ご了承のうえで読んでいただければと思いますm(__)m
皆様の意見や感想も大歓迎なので、ぜひ居酒屋の雑談感覚で読んでやってください。

リーグ戦6連勝!後半戦へ順調な船出!

ついに始まった後半戦、前半戦では引き分けに終わってしまった広島、湘南、名古屋の3連戦をまずは2戦連勝で借りを返す形でスタートすることができました!
皆さんお気づきかもしれませんが、やはり前半戦はチームに戦術を浸透させるための準備期間で、後半戦からはロングボール戦法を解禁してきましたね!

私はこの記事で、なぜひっくりかえせる場面でロングボールをけらずに足元に固執するのか問題提起し、マリサポの皆様に問いかけました。
色々な意見があった中でもっと多かったのは、戦術を浸透させるためにあえてロングボールを縛っているというものでした。
後半戦の入り方を見るにこの意見はおそらく正しく、苦しみながらも0トップのビルドアップがチームに浸透した今、晴れてロングボールを解禁し、引いてくるなら足元で数的有利を、プレスしてくるならロングボールでひっくり返すこれを相手の様子を見ながら選択することができるようになったと思います。
いやぁ驚きました…リーグ戦半分を費やすのはさすがにリスキーなのはさておき、これができてしまうのはまさに名将マスカットと呼ぶにふさわしいです。
来季はこれをリーグ戦9節までに完成させられたら、本当に世界の名将の仲間入りをしてよいと思います。(来期もいてくれるよね…?笑)
正直、シティの外資を受け入れて改革が始まってから、いや横浜F・マリノス史上今が最もチームとしての完成度が高いのではないかと私は考えています。
後半戦の方針転換についても記事を書こうと思いますが、今回はリーグ戦デビュー+リーグ戦初ゴールした植中朝日のインタビューで物議をかもした攻撃のW」について考察していこうと思います。

植中朝日の活躍

植中朝日はカップ戦での目覚ましい活躍が認められ、マルコスの代役という形ではありますが、晴れてリーグ戦デビューを飾り初戦の広島戦では惜しくもゴールにはなりませんでしたが、持ち前の裏への抜け出して3度チャンスを演出、そして直近の湘南戦で井上のプレスに連動して起点になった後、水沼のシュートのリフレクションに見事反応してゴールを決めました。

2023/07/02湘南戦75:57~井上の二度追いに植中が連動して挟んで相手のビルドアップを引っ掛ける

以前私はケンユーの記事でロペスのサブにするなら植中朝日が良い、なぜなら起点になったうえでPAでクロスに合わせる意識があるからと説明しました。

このゴールはまさに朝日の良さが出たゴールだと思います。

2023/07/02湘南戦76:03~右サイドの水沼にロングパスしたのちにPAでこぼれ球に反応する朝日

また、このゴールは以前記事にした植中だけでなく、前の記事で二度追いしてほしいと言及した井上がしっかり二度追いしてボール奪取の起点になっているまさに2人の良さと成長の見れた素晴らしいゴールだと思います。
このゴールによって植中はインタビューを受けることになりましたが、その発言の中で、「攻撃のWという戦術がうまくはまっている」という発言があり、マリサポの間で物議をかもしていました

攻撃のWを考える

私もインタビューを聞いていた時に攻撃のWとは…?(てかそんな戦術のヒントになるような話をおもらししちゃダメ…笑)と思ったのですが、これはおそらくビルドアップの形の話じゃないかなぁと思います。
内容についてこれから説明しようと思いますが、最初に結論を述べてしまうと「ビルドアップの時に5レーンを段差を作って埋める」というのが私の「攻撃のW」に対する見解です。

5レーンとは

攻撃のWの前に5レーンがわからない人のために補足をしたいと思います。
サッカーにはコート全体を縦に5分割する5レーンという考え方があります。

5レーン

このようにサッカーコートをセンターラインと対称になるように5分割して、大外のレーンをサイドレーン大外から2番目をハーフスペース真ん中をセンターラインとしてこのレーンにどのように人を配置して攻めたり守ったりするか、選手の配置を考えるための理論になります。
攻撃のWとは、文字通りこの5レーンに対してWの形になるように人を配置するのではないか?というのが私の考えです。

5レーンをW型で埋める

図で表すとこうですね。
このように3枚の選手がサイドレーンとセンターラインで高い位置をとり、2枚の選手がハーフスペースを埋めれば上から見たときにW型に見えるようになると思います。
ビルドアップの時にこの形になること攻撃のWといっていると思います。

攻撃のWを実現する0トップと偽サイドバック

私の考える攻撃のWは理解していただけたかと思います。
今度は実例を交えながら、誰がどこを担当しているのかという話をしたいと思います。
まずは湘南戦の4:38秒のシーン

2023/07/02湘南戦04:39~一森から大外の松原へパスが通り、松原からヤンにパス

わかりやすいように相手選手の配置は除いていますが、このシーンでは一森の浮き球のパスが大外に張っている松原にとおりヤンへパスをします。
この時のロペスは0トップで中盤まで下りてきており、パスを受けたヤンは下りていたロペスにボールを落とします
※0トップとは:トップ(9番、ストライカー)の選手が低い位置まで下りてきてビルドアップに参加する戦術(0トップに関する詳しい解説はこちら)

そしてこの時に注目してほしいのが、逆サイドの小池裕太がハーフスペース付近にポジションをとっており、エウベルよりも内側にいることです。
これは偽サイドバックといって、本来大外サイドレーンに張っているはずのサイドバックの選手が内側にポジションをとる戦術になります。

マリノスでは日常的にみれるこの動きですが、偽サイドバックが有名になるまではサイドバックは大外に張るのが当たり前でした。つまりこのシーンでは0トップと偽サイドバックの2つの戦術を同時に行うことで攻撃のWを形成しています。

私は攻撃のWは3枚の選手がサイドレーンとセンターラインで高い位置をとり、2枚の選手がハーフスペースを埋ると言いましたが、その本質は上記のような偽サイドバックと0トップの併用なのではないかと思っています。
その理由はそれぞれの戦術を行うときの形を見るとわかってきます。
まずは足元でビルドアップするときのSBの動きに着目します。
マリノスビルドアップではボールを持っているCBの方のSBの選手がラインギリギリの大外に張り逆サイドのSBが中盤まで絞る形をとります。

ビルドアップの時のDFの動き

このとき逆サイドのエドゥがボールを持った場合小池裕太が大外まで張って、松原が内側にポジションをとります
こういったシーンはどの試合でも何度も見れるので、是非注目してみてください。
次に0トップの時の動きです。
最近のマリノスは0トップを導入し、ロペスや西村が中盤まで下りてボールを受けるシーンが多く見られます。
この時に注目してほしいのが、必ずウィンガーは大外のサイドレーンに張って、基本的に西村とロペスが縦関係になっているという点です。

ビルドアップの時のFWの動き

あくまで基本的にですが西村とロペスが同時に中盤まで下りることはありません(たまに同時に落ちているときもあります)。
どちらかが中盤まで下りた場合もう片方が空いたスペースまでボールのあるサイドに絞ります
そうすることで上記の図のように縦にギャップができる配置になると思います。
湘南戦6:56のシーンなどまさにそんな感じです。

2023/07/02湘南戦06:40~ビルドアップで一森からロペスへフィード

このシーンでは一森がエドゥとパス交換した後降りてきたロペスへ浮き球のパスを付けます
この時に注目してほしいのが西村の位置取り松原のバックステップです。
一森がエドゥにパスを出すと松原は比較的内側にポジションを取りますが、エドゥが一森にパスを戻すとバックステップでラインギリギリにポジションを取ります。
そして、一森が降りてきたロペスへパスを出したとき西村はおそらくロペスが元々いた場所へふらふらポジションを変えていると思います。

そして少し中継映像では見ずらいですが、エウベルと小池裕太の関係性は上記のようなポジションになっていました。
どうでしょう、先ほど紹介した4:38秒のシーンと似ている形になっているのではないでしょうか?
このように0トップと偽サイドバックを絡めたビルドアップの原則的な動きの形が「W」の形になることが攻撃のWの正体であり、同じようなシーンが散見されることから再現性のある攻撃方法なのではないかと筆者は考えています。
テンション上がって朝日が重要機密を漏らしたのかと一瞬焦りましたが、これであれば上から見れば誰でもわかるので問題ないかと思います…笑(でもインタビューでのしゃべりすぎには注意してね朝日!笑)
これはあくまで私の意見ですが、皆さんの思う「攻撃のW」もぜひ教えてください!

攻撃のWとマリノスの強み

ここからは「攻撃のWの正体が上記のビルドアップの原則の形であるという前提で、マリノスの強みについて補足したいと思います。
マリノスの強みは上記の原則はありつつその型にとらわれない流動的な選手同士のポジショニングです。
もっと簡単に言うとWの形の担い手がその時々で変わるということです。
例えばこんなシーンを見たことないでしょうか?ロペスがサイドレーンに張ってエウベルが逆にセンターラインにポジションを入れ替える

後はヤンが内側にポジションをとって松原がその外をオーバーラップするシーンとか。

また時にはボランチがハーフスペースに飛び出て来たり。

たまにはWをやめてみたり

毎試合マリノスの試合を見ている人からすると、どのシーンも見覚えのあるものばかりだったと思います。
このようにマリノスの攻撃のWのパターンは無数に存在して、時には形を崩してポジションをとるため、相手からすると非常にマークがつきずらいと思いますし、どこかでフリーマンができる守備の穴を作り出すことができるのは、この流動的な選手同士のポジション変更によるものが大きいと思います。
特に選手が飛び出して空いたスペースをちゃんと別の選手が埋める動きが徹底されているので、基本的に選手同士がポジション被ることはないですし、本当にマリノスのポジショニングは見ていて気持ち良いですね。
これがマリノスの強さの秘訣だと思います。

まとめ

読んでいただきありがとうございました!
今回の内容をまとめると

  • 「攻撃のW」は5レーンに対してWの形になるように人を配置する戦術のことでは?

  • その理由は0トップと偽サイドバックを同時に行う特殊なビルドアップの原則

  • マリノスの強さは自分のポジションにとらわれない流動的なポジショニングと空いたスペースを誰かがカバーする献身性!

この前の湘南の試合は湘南の守備が非常にあいまいで、前からプレッシャーに行く割に下りるロペスには誰もついていかないので、簡単にロペスが0トップの起点になれたため、非常に楽に前進することができていましたね。
逆にロペスがフリーじゃないときはロングボールをウィンガーに対して蹴っていましたし、本当に相手によって柔軟に対応できる強いチームになりつつあるので後半戦も期待できると思います!
前半戦と後半戦での戦術の変化については、また後日詳しく書きたいと思います!
それではまた!


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