ごはんに何かをかけて食べる料理ってアリですか?
結論からいうと自分は基本的にご飯に何かをかけて食べるのはナシだ。
はじめからかけることを前提としている料理なら受け入れるけれど、心の中では「別にかけなくてもいいのになあ」と思っている。
もっともポピュラーな『かけ料理』であろうカレーライス。自分も大好物だし、よく食べる。
ただ、もしカレーとライスが別々に出てくるなら、ライスのうえにカレールーをダバっとかける食べかたはしない。食べる部分にだけかけていただく。これを繰り返す食べかたをしている。無意識的にそういう食べかたになっている。
ここ最近(といっても10年くらいは経っているかもだけど)、自分としてはカレーといえばスープカレーを好んで食べている。
スープカレーはライスにはかけない口内調理な料理である。自分にとって実にストレスのない食べかたができるのだ。スープカレーが好きな理由のひとつは”ご飯にかけない”にある、とまで思ってる。
カレーに似た形状の料理にシチューがある。自分はシチューはおかず派なのだが、ご飯にかけるのはナシだ。やはり口内調理で美味しく、である。
麻婆豆腐。これも好物である。だが、麻婆丼を注文することはまずない。ましてやご飯の上にかけて食べるなんて考えられない。
納豆ご飯は美味しい。朝食の定番である。もちろん納豆はご飯にかけて食べる。ただし、ご飯はかき混ぜない。納豆は極力ご飯と混ざらないようにして食べていた。
ご飯を混ぜるという観点でいえば、ビビンバも本当は混ぜないで食べたい。まあ実際の場面では作法なので混ぜて食べるけれど。だから逆にビビンバはあまり注文しない。
味噌汁をご飯にかけて食べる人が世の中にはいる。あれは本当にダメ、苦手だ。もともとかけるための料理ではない味噌汁をかけるなど信じられない。
そんな事例をあげつらってみたが、ここでなぜ苦手なのかあらためて考えてみた。
ご飯がグチャッとなるのが嫌なのかというと、必ずしもそういうわけでもないようで、似たような形状になる鍋後のおじやなどは問題ない。というか鍋の〆には必ずおじやにする。美味しい。
よくよく考えるとご飯だけではなく、たとえばトンカツなどにソースをかけるのもあまり好きではなかった。
食べるところにだけかけたり、寿司を食べるときのように別皿にソースを入れ、それにつけて食べているのだった。
こうしてみると、どうやら自分はお茶碗が汚れるような食べかたになるのが許せないみたいだ。潔癖症というわけではないのだけれど、汚すことに忌避感があるというか、乱雑性が拡大していことがイヤなのだと思う。
さて、そんなご飯にかけて食べる問題だが、実はお茶漬けに限ってはなんの抵抗もないのだった。
それってダブスタじゃないか? と自分でも思わなくもない。
でもお茶漬けって食後のお茶碗、キレイだし。なんか食べ終わってすっきり美しいのって、整う感じありませんか?
「立つ鳥跡を濁さず」
つまりはそういうことなんだろう。
24年5月31日 初出
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