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IYO夢みらい館てのひら小説講座専用マガジン

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2020年からIYO夢みらい館で開催している「てのひら小説講座」受講生作品のマガジンです。
運営しているクリエイター

#ショートショート

坊ちゃんを読んで

 小学生の頃、担任の先生に「素直さがない」と言われたことがある。きっと子供らしくない子供…

stominaga
2週間前
8

牛乳パックの秘密

 「あれ、なぜだ?」  牛乳パックを再利用して作った金魚鉢の中の金魚が、いつのまにか水に…

stominaga
1か月前
5

入学式

 生まれて初めてのスーツ。親から依頼を受けた背広の仕立て屋さんが、自分のアパートにやって…

stominaga
1か月前
6

【レトルト三角関係】   #毎週ショートショートnote  魅力的な・・・

男女婚姻多面的関係法案が衆議院を通過した。 100年余り前に「従来とは次元の異なる少子化…

鈍亀
4か月前
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田舎町のタクシー

 「来月からうちの町のタクシー、午後10時までだってさ」  「え〜、じゃあゆっくり飲んでも…

stominaga
4か月前
6

猫と一緒に暮らす犬の悩み相談

 私は8歳のバーニーズとニューファンドランドのミックス犬である。体重も40kgほどある。ご主…

stominaga
4か月前
9

宝くじに当たったら

 私の母は宝くじマニアだ。若い頃は1回に5万円ほど使っていたらしい。定期的に5万円購入するのが、最も効率の良い買い方だと聞いたことがあるが、母も10万円の当たりくじを当てたことはあるらしい。  今は年老いて、往年の勢いはないが、それでも宝くじのシーズンになると、「宝くじを買いたい」と言い出す。そして宝くじが当たったら、あの人にいくら、この人にいくらあげる、などと算段を始める。  宝くじを当てる人より車に当たる人の方が多いんだからね。宝くじなんかに当たったら、お母さん死んじゃう

「ワイルドターキー、ロックで」

 バーボンはロックに限る。やや太めのグラスに氷を入れ、コトコトと手で揺らす。しばらくなじ…

stominaga
4か月前
5

由布岳の輝き

 四国愛媛から一路湯布院を目指す。1時間のフェリー乗船の後、一般道路から高速道路に乗る。…

stominaga
4か月前
4

太陽系第三惑星Ⅱ          #毎週ショートショートnote    【行列ので…

M77星雲の中心部にあるイリヨテ星の大学研究室 そこでは危険性のある文明が生まれていない…

鈍亀
4か月前
20

行列のできるリモコン②   #毎週ショートショートnote(青春の香る)

ある年の瀬、閑古鳥が鳴いていたラーメン店の前に、お客さんの長い行列ができていた。 どうも…

鈍亀
4か月前
24

行列のできるリモコン   #毎週ショートショートnote 青春の香るで

彼の指が、私に触れた。 優しく撫でるように。 そのタッチに思わず身を震わせる。 彼との合…

鈍亀
4か月前
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ツノがある東館  #毎週ショートショートnote (一行目で惹きつける)

ラブホテルは永遠に ある所に 予約が取りづらいほど人気の カプセル型ラブホテルがあった …

鈍亀
4か月前
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名前の由来

「佐藤正一君、6票」  クラス委員長選挙の結果、私は選ばれなかった。ほっとしたと同時に自分の得票数が気になる。誰も気づいていないようだ。  授業で、自分の名前の由来を親に尋ねてくるように言われた時の、親の答えに愕然とした。正月一月一日に生まれたから、正一にしたんだよ。そんな理由で正一に、、、、。キラキラネームの友人が、自分の名前の由来を滔々と語る中で、自分は進んで語る気にはなれなかった。 「正一君」 不意に彼女が声をかけてきた。 「名前と同じ投票数だったね」 いたずらっぽい目