飲食業の「清潔感」チェックリスト
18年間、飲食の現場に立って、身なりや清潔さに無頓着な方を多くみてきました。飲食業と清潔さは切っても切り離せないもの。
かく言う私も諸先輩方に多くの指摘を受け改善してきました。
このnoteでは、飲食の現場に立って気づいた、”絶対に改善すべき項目と対策”をお伝えします。
思い当たるところは瞬時に行動をとってください。
【コックコートが汚い】
極力汚さないように美しく作業することが大切です。しかし、いくら注意しても汚れてしまうもの。支給されるコックコートが少なく代えがないのは分かります。町場の飲食店ほどそういった傾向。ただ、汚いことが平気な方が多いように感じるのです。「汚れたコックコートは印象が悪い」と認識しましょう。それだけでも違います。
シェフに伝えて数を増やしましょう。私は持ち帰って自宅で洗濯していました。
【コックシューズに穴があいている】
足元は目につきやすい部分。見た目が悪いのは当然です。さらに靴の中に水が侵入すると匂いが発生します。
コックシューズは消耗品。年間3足は必要です。穴があいたら間髪入れずに交換しましょう。汚れているのも当然NGです。
【マスクが汚れている】
現在の情勢ならでは。特に白いマスクは少しの汚れで目立ちます。
鏡のチェック、そして周りから指摘してもらいましょう。替えのマスクを忘れずに、箱で常備しておきます。
【爪が長い】
長い爪は不衛生。言うまでもありません。汚れが溜まり雑菌が増殖します。爪の間が黒いなど言語道断。職場スタッフを傷つけてしまう可能性もあります。
週に一度処理しましょう。ロッカーに爪切りを置いておくのもいいでしょう。短く整った爪は、周りへの思いやりと配慮です。
【手荒れ】
厨房では水に触れることが多く、手荒れに悩まされます。しかし、荒れた手で仕事をしていいわけがありません。食中毒の危険を伴います。
私のお店では洗浄機を使用しません。全て手洗いです。それでも手が清潔なのは毎日のケアを怠らないから。全てに当てはまるかは分かりませんが、尿素配合のハンドクリームを使用しています。特に冬場は絶対に手放せないアイテムです。
生まれもって手荒れが酷い場合は皮膚科を受診、必ず改善しましょう。必ずです。
【唇荒れ】
唇荒れは「疲れている」「不健康そう」「老けて見える」などの印象を受けられがち。さらに口元のトラブルは味覚に影響します。味見の際、正確な判断が困難に。
リップクリームを塗るのもいいですが、おすすめはワセリン。保湿性が群を抜いています。小さな容器に小分けして、寝室、洗面所、厨房、ロッカー、鞄の中、瞬時に取り出せるよう備えておきます。3年使用していますが、乾燥防止はちろん、ヘルペスになりづらく、発症しても治りが早い気がします。
体のあらゆるところに塗布できます。肌をしっかり保護しましょう。
【髪の毛が長い、整っていない】
人の印象は髪型で決まるといいます。伸ばしすぎないように、目のあたりが目安でしょうか。短い方が印象よく思われます。たとえ長くても、必ずセットし整っていることが大切。髪の毛の混入も防げます。
1ヶ月に一度、最低でも2ヶ月に一度は美容院へ行きましょう。
料理人、パティシエでパーマをあてている人は苦手です。
【眉毛が乱れている】
眉毛は髪型に次いで人の印象を決めるもの。せっかく髪型がセットできていても、眉毛が乱れていると台無しです。
外側に大きくはみ出ていたり繋がっていないか確認しましょう。極端に太い細い、濃い薄いとならないように処理します。
やはり眉毛サロンに行ってプロに整えてもらうのが一番です。その後は、プロの形を維持するようにケアします。
【目やにがついている】
印象が相当悪いです。
朝、顔を洗い鏡を見るだけ。洗顔をする時間もないのであれば顔のチェックは必ずしましょう。
【耳毛、鼻毛がでている】
特に鼻毛は注意。女性より男性の方が伸びやすいそうです。相手を不快にします。マスクしているからと油断してはいけません。ふとした瞬間に見えています。
毎朝、顔のチェック。週に一度処理する。各メーカーからさまざまなエチケットカッターが販売されています。高額ではありません。必ず持っておきましょう。
【髭が伸びている】
中途半端な髭は清潔感を損ないます。
基本的に毎朝剃りましょう。髭を容認しているお店であれば、きちんと整えてキレイにします。
こちらもマスクで見えないからと剃らない人が多いようです。でも実は、収まりきっていない部分が見えていますよ。
【腕毛が濃い】
混入の恐れがあります。共に働くスタッフも、オープンキッチンであればお客さんも抵抗があると思います。
剃りましょう。または、脱毛クリームもあるようです。自分に合った対処をしましょう。
【脇毛の処理】
脇毛も混入のリスクがあります。コックコートの上からアームバンドを付けることで防げます。ただ、腕が圧迫されるので注意してください。
最も確実なのは処理してしまうこと。男性は抵抗あると思います。しかし思いきって一度やってみましょう。快適です。さらに汗の匂いも軽減できます。厨房で働くスタッフは必ず検討してください。
【口臭がある】
相手と会話して、口臭がすると「うっ、、、」っとなります。これ以上内容は入ってこないでしょう。
意識が足りていません。「自分には口臭がある」と自覚してください。
年齢を重ねるごとに口臭はひどくなります。これは歯周病に感染しやすくなることと、唾液の分泌量が少なくなるからだそう。
対策を取ります。おすすめはリステリン。初めは、刺激が強く複雑な味がし、抵抗がありました。しかし慣れればむしろ心地よい。朝と夜、これでうがいして歯磨きする、口臭予防効果は絶大です。
リステリンに対し、さまざまな意見を目にします。まずは少量サイズで試してみてはいかがでしょうか。
【歯医者に行かない】
まさか、虫歯を放置していないですよね。
口臭の原因になり、味覚にも影響します。特に菓子を扱うパティシエにとっては宿命的なところがあります。症状がなくても定期的に検診は行きましょう。思わぬが害が見つかるかもしれません。
私は顎の骨格の形状上、食いしばりが激しい体質です。
その昔、奥歯に違和感を感じながらほったらかしていました。そこに痛みが出てきてやっと歯医者を受診。砕けていました。奥歯4本の神経を全て抜く羽目に。今でも寝る前のマウスピース装着を余儀なくされています。
歯医者の定期検診は必須です。口腔トラブルを抱えて仕事するのはやめましょう。間違いなくパフォーマンスが下がります。
【ワキガを発症している】
症状は自分で認識しづらく自覚できません。目に見えない悪魔です。
心の許せる人に思い切って確認しましょう。両親、親友、恋人などです。
そして周囲に症状がある方がいれば思い切って伝えましょう。自分にとって大切な存在であればあるほどきちんと伝えるべきです。
人は必ず何かコンプレックスを抱えています。ワキガもその一つ。「生まれ持った個性だからしょうがないよね」と、周りは優しく寄り添ってはくれません。不潔だと誤解されてもしょうがありません。匂うものは匂うのです。不快に感じているのです。近寄り難いのです。
中軽度なら、これ一本で確実に匂いを抑えます。朝、出勤前に塗布するだけ。どこの薬局にも売っています。今すぐ買いに行けます。
それでも解消しない重度の症状であれば、手術に踏み切るべきです。現在は保険適用で治療できるそう。調べてみると両脇で40,000円ぐらいが相場です。安くはありませんが手の届かない金額でもありません。
まずは自分自身がワキガでないか疑うところから始めましょう。食に携わり自覚している方は必ず対策をとって下さい。
周りからどう思われているかを過剰に気にする必要はありません。ただ、清潔感の欠落から不快な思いをさせるのはよくないでしょう。自身を整えることは同じ環境で働くスタッフへの思いやりです。
当てはまるものはクリアしていきましょう。確実によい印象へ変わっていきます。
ご覧いただきありがとうござました。
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