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東京新聞連載「紙つぶて」

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記事一覧

通称じゃ困るんです

日本では婚姻時、96%は女性が姓を変えている。その変更手続きにかかる時間は膨大だ。私の場合…

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消えた名前

「岩附(いわつき)」という名字は旧姓で、結婚して戸籍上の本名は夫の姓になったが、仕事はそ…

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3・11を越えて

「時計の針を戻せたらいいのに」と、あんなに強く願ったことはなかった。二〇一一年三月十一日…

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奥さまと呼ばないで

「奥さま」と呼ばれるのが苦手だ。「主人」も使わない。久しぶりの友人とのやりとりで私の夫を…

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ガラスの下駄

数年前に参加したダイバーシティー(多様性)に関するシンポジウムでのこと。女性役員が少ない…

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わきまえない女より

拝啓 森喜朗様。五輪組織委員会の会長をお辞めになりましたが、それで 「女性が多いと、会議…

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チョコと児童労働

バレンタインと言えばチョコレート。原料カカオは赤道周辺の地域で生産され、最大の生産地は西アフリカ。生産量一位コートジボワールと二位ガーナで計百五十六万人の児童がカカオ産業で働いている。この推計が昨年、米シカゴ大で発表され、多くのチョコレート関連企業を落胆させた。 二〇〇〇年に英国と米国でカカオの児童労働報道が相次ぎ、米国では議員や政府、企業、NGO、消費者団体を巻き込んで「ハーキン・エンゲル議定書」に合意。児童労働撤廃への道筋を描き、取り組みの強化は業界全体に広がっていっ

ニ―バーの祈り

「ニーバーの祈り」と呼ばれるフレーズをご存じだろうか。「神よ、変えられないものを受け入れ…

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米国と寛容

分断と不寛容が代名詞のトランプ政権が終わった。私は米国に三度、住んだが、初渡米は十四歳の…

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公園の黄色いテープ

緊急事態宣言が再び発令され、前回の経験を思い出す。昨年四月、感染拡大を受け、自宅のあるイ…

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夢を奪う児童労働

「なれるものになるよ、来るもの拒まずだよ」。   将来の夢をきいたとき、その少年はこう答…

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 皆さんはどんな初夢を見ただろうか。私は夢を比較的鮮明に覚えているタイプ。あまりにもおも…

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