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吃音は進展する!?吃音の4つのステージ

こんにちは。いわたコトバのそうだん室の言語聴覚士、岩田です。
今日は吃音の4つの段階についてお話ししていきます。
実は吃音って実は4つのステージに分けられているんです。
言語聴覚士も「この子は今どこの段階かな〜」と観察していたりします。

ざっくりいうと第1層から第4層に分かれていて。下に行くほど症状が重くなります。
では簡単に説明していきますね

吃音の段階1〜4

段階1

吃音の症状である「あ、あ、あ、ありがとう」とか「あーりがとう」っていう話し方が見られます。
この段階ではどもることの自覚はなく、どもりながらも誰にでも自由に話します。


段階2

症状が続くと、「あれ?なんか話しにくいな」と感じるようになってきます。そこで「、、、、ありがとう」というちょっと間のある話し方や話すときに体に力を入れたりするようになります。


段階3

段階1と段階2の話し方に加えて、吃音による嫌悪感や不安が大きくなり「どもりそうだな」と思う時には別の言葉で言い換えるようにしたりうまく話せるようにいろいろと工夫を始めます。


段階4

これまでの症状に加えて、「恥ずかしい思いをするのではないかという怖さ」が話したい気持ちよりも強くなります。言いたいことがあっても言うのをやめてしまうことが多くなります。これが回避です。


段階1〜2はあまり吃音への恐怖や不安はないのに対して、
段階3〜4では「吃音の症状」に加えて「心の問題」が加わってきてしまうのが特徴です。
この「心の問題」結構大変で「吃音の症状」自体が同じでも「心の問題」は際限なく膨らんでいってしまうので注意が必要です。

しかも、第3層や第4層では本人は吃音に悩んでどもりそうな言葉を言わなかったり、言い換えたりしているので
周囲の人は「別にそんなに気にならないよ」とか「全然わからないね」と思ったりしてしまうがちです。
しかし本人は深刻に悩んでいたりするので「症状=悩みの大きさ」ではないんですね。

まとめ

吃音の問題は、単に言葉の困難さにとどまらず、心への影響も大きいということです。
はじめは自覚がなく、自由に話すことができていますが段階が進むにつれて、話すことへの恐怖や不安が増していき最終的には言いたいことを言えなくなるという回避行動になります。
特に第3層と第4層では、吃音によるストレスが増えて、心の問題が深刻になるため、支援する時には言語の問題だけでなく、心理的な側面にも注意をする必要があります。
周囲の人々は、吃音の症状が目立たないことから、その人が抱える苦悩を見過ごしてしまいがちですが、実際にはその人は深刻な悩みを抱えていることを理解し、適切なサポートを提供することがとても大切ですです。
吃音の症状と心の問題は密接に関係していて、両方に対処することで、吃音を持つ人々のQOL(生活の質)を向上させることができます。

YouTubeでも吃音のことを少し話してます


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