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イワシとわたしの物語

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下園薩男商店が運営するイワシビルの商品。 そんな商品たちとこんなことあったかもしれないお話を集めたオリジナル短編小説です。
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#エッセイ

早朝の港で名脇役に憧れる【イワシとわたし 物語vol.12】

この時期の朝の港は寒い。その寒い港で彼は独りぽつんと立ち、辺りを見回していた。 港に人気…

旅好きの彼女がこの地に留まる理由【イワシとわたし 物語vol.11】

外に出るのも億劫になる季節になった。 もし叶うのならば、温かい家の炬燵の中で温まりながら…

幸せを届ける甘じょっぱい少女の想い【イワシとわたし 物語vol.10】

彼女は誰もいない屋上にいた。 同じ外であっても、横を通っているはずの車の音は気にならない…

彼女が始める小さくて大きな旅【イワシとわたし 物語vol.9】

地元に戻った彼女は、今日も阿久根の街を歩く。 阿久根駅を出れば港が見える。 その間をいか…

ハンカチに引き寄せられた男【イワシとわたし 物語vol.7】

何かの拍子に落ちるハンカチ。 気づかずに歩いていると、背後から「落としましたよ!」の声。 …

青年が気づき始めた”普通”の裏側【イワシとわたし 物語vol.5】

拍子抜けしてしまいそうなこの現実に彼は一種の焦燥感を覚える。 大人への憧れを感じていたあ…

旅する少女が魅せられた場所【イワシとわたし 物語vol.4】

物足りなさを感じ、憧れの世界へと旅立った少女が 地元阿久根へと帰ってくると、 そこは彼女の知らない場所になっていた。 こんな場所あっただろうか。 旅から戻った少女はある一つのことに気づく。 身近にあるけど何も知らない漁師町。 漠然と感じる物足りなさと外への憧れ。 キラキラ光る水平線を眺めながら夢見た海外。 世界へと旅立った彼女は、電車に揺られ、地元阿久根へと帰路に就く。 最後に滞在した南イタリアの余韻にまだ浸っていたい。 そう願う彼女の思いなど知るわけもなく、 電車は阿久

「いつも」を変えたい彼女の朝【イワシとわたし 物語vol.3】

一日の気分はスタートが肝心。 朝は気持ちよく過ごしたい。 おしゃれでかわいく心ときめく空間…

クラフトコーラと海辺の少女【イワシとわたし 物語vol.2】

悩みや不安、壁を抱えて生きている。 どうにかそこから抜け出したくて、気づいた先にあった…

港町で出会った女の子。【イワシとわたし 物語vol.1】

くしゃりとした笑い顔が魅力的な彼女は、いつまでもキラキラした女の子でいたいと言う。 外…