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きっかけは緊急事態宣言。「職住近接」を目指し、兄弟そろって千葉暮らしになりそうな話!【職住近接 座談会その1】

これからの暮らす場所、働く場所に悩んでいる人へ。岩沢兄弟も悩んでいます。今回はそんなモヤモヤした近況を身内による座談会方式でお届けします。

<座談会の登場人物>
👱兄ひとし=岩沢兄弟の兄(45歳)。東京在住。妻と息子の3人暮らし。
🧔弟たかし=岩沢兄弟の弟(41歳)。千葉在住。両親、妻、娘の3世代暮らし。向かいの家には90代の祖母も暮らしている。
👩かずえ=岩沢兄弟を担当しているフリーランス広報(35歳)。千葉在住。祖父母の遺した家で兄弟と2人暮らし。

(「ちょっと話しましょう」と、オンラインで集合した3人)

👩かずえ:徐々に動きだしましたね、まちが。

🧔弟たかし:動きだす流れで進んでいる感じですね。

👱兄ひとしぼく、この先、東京から千葉に引っ越そうかなって思ってます。

👩かずえ:え、そうなんですか。ようこそ千葉へ!

🧔弟たかし:そうそう。これでチームみんな千葉県民だと思ったら、かずえさんが、東京に戻ろうかなみたいなnote書いていてびっくり。

👩かずえ:あはは。まだ決まってません。でもなぜ?

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きっかけは緊急事態宣言

👱兄ひとし:3月から緊急事態宣言が出て、息子(2歳)が自宅にいるようになって、妻もリモートワークになって。

👩かずえ:うんうん、そうでしたね。

👱兄ひとし:そしたらうちマンションなんだけど下の階から「うるさい」ってかなり苦情が来て。

🧔弟たかし:小さい子が家にいる時間が増えたらね、そりゃ音は出るよね。

👩かずえ:大人だって自宅保育となると、仕事や家事は朝か夜にまわすから生活音も出ますね。

👱兄ひとし:そう。で、ご近所さんも自分たちもストレスなら引っ越ししようかなと思ったんだけど、東京で一軒家を探そうとするとなかなか条件が厳しいんだよね

🧔弟たかし:一軒家なら東京でも多摩地区寄りにするか、あきらめて近県にするか。

👱兄ひとし:ならいっそ弟や両親も暮らしている千葉でいいじゃんって思って

👩かずえ:なるほど。家賃も安いし、貸家も結構ありますしね。のどかでいいですよ、千葉。

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散歩するように職場に通いたい

🧔弟たかし:ぼくは外出自粛になって自宅保育になってから、娘(3歳)とよく散歩するようになったんですよ。

👩かずえ:そっち(※千葉駅近辺)のあたり、散歩しがいありそうですね。

🧔弟たかし:なかなかいいですよ。兄も千葉に引っ越したい〜と言うもんだから、散歩かねて物件も見たりしていて。

👱兄ひとし:持つべきものは働き者の弟だね。ありがとう。

👩かずえ:仲いいですね。羨ましい。うちは外出自粛中に兄弟仲悪化しましたよ。

🧔弟たかし:あらら。で、まぁ、兄の家は見つかってはないんだけど、歩くうちに思ったわけですよ、散歩するように職場に通う毎日とかいいなって。

👱兄ひとし:わかる。

👩かずえ:わかる。

🧔弟たかしディック・ブルーナも、自宅から少しはなれたアトリエへ毎日自転車で通ってお昼には家で家族と昼食をとっていたらしいんですよ。

👩かずえ:なにそれいい暮らし。素敵だ。

👱兄ひとし:やっぱり「職住近接」って理想だね。家の中だけで生活が完結していたら煮詰まるし、遠くまで通勤して疲れるのもなんかやだ。家族とも近くにいたい。

🧔弟たかし:ぼくたちはいわゆる自由業ですからね。やろうと思えばやれるわけです。今のところ岩沢兄弟の事務所は東京の浅草橋にあるけど、別に都内に事務所があるから仕事の発注が来てるってわけでもないし

👩かずえ:適宜、現場に行ければいいですもんね。じゃあ、そのうち事務所も兄の家も千葉に引っ越す感じですかね。仕事は引き続き空間デザインの仕事を?

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兄はお店がやりたい

👱兄ひとし:ぼくはお店がやりたい。

👩かずえ:え?

👱兄ひとしぼくは型紙を売るお店がやりたい。家具とかの型紙を売るの。1分の1スケールの。切り出すと本棚とか椅子がつくれるやつ。

👩かずえ: なんという新展開。

🧔弟たかし:って、言うんですよ、兄が。ぼくは工房ぐらいでいいかなって思ってたんですけど、お店がやりたいと。でも向いてるかなって思って。

👩かずえ:たしかに兄は人当たりいいし、接客も上手そう。家具の型紙を売っているお店に金髪の大きな店主……おもしろいかも。

👱兄ひとし:いや、デザインの仕事も続けたいんだけど、週何日か店主やってみてもいいじゃない。なんか千葉って、何かをはじめるには動きやすいまちって感じがする。空き物件もあって、ほどほどに人もいて、伝統とかに縛られる感じもなくて。

🧔弟たかし:どんどんやってみたらいいですよ。兄もあと5年で50歳なんだし、千葉に越してくるならここで二皮ぐらい剥けないと。

👩かずえ:厳しいこと言いますね。

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弟はまちに興味がある

👩かずえ:じゃあ、弟はどうなんです? 東京から実家に戻って4世代で千葉に住み始めて3年とかですよね。千葉でやりたいこと見つかりました?

🧔弟たかしぼくは、まちなかの空き家とか使われてない場所とかを開いていきたい。CET*でもKENPOKU**でも空き家活用して作品つくったりしてきたし、人の気配が残ってる空間が、もともと好きなんですけど、自分の住むところへの意識がちょっと変わってきた感じ。

👩かずえ:へえ、意外!

🧔弟たかし:きっかけは、かずえさんの家の模様替えですよ。3年前、兄が「かずえさんが千葉のおばあさんの家に引っ越すらしいから手伝う」って言い出して、「何言っているんだ。それ仕事じゃないだろう」って思って。

👩かずえ:いやぁ、その節は本当にお世話になりました。

🧔弟たかし:でも実際やってみたらおもしろくて。何年も閉まっていた家を開けて、あるものを活用して。

👱兄ひとし:扉やカーテンレールを外したり、古い家具やオーディオを改造したり、配置を変えたりして工夫したよね。

🧔弟たかし:そうそう。こういうの日本中でもっとやったらいいんじゃない? とすら思った。で、その後、神津島で10年閉まっていたお店をアートプロジェクトの拠点にする仕事がきて。 古い物件を開きながら、地域の生活や人の人生に踏み込むのって大変だなって思ったんです。ぼくらはよそ者だし。

👱兄ひとし:えー。よそ者だから、無責任なぐらいのアイデアを出すのが大事なんじゃない? ぼくはね、神津島で「タスクカー」なんて自分じゃやらないことも言っちゃうし、形にしちゃったよ。

🧔弟たかしぼくは当事者じゃないと言えないことがあるって思ったよ。だから自分の暮らしやまちでちゃんと実践したいんです。そういう50歳を目指す。

👩かずえ:ふふふ。似てない兄弟ですよね。いいバランス。

*「セントラルイースト東京(CET)」東東京の空き物件を使って、若手アーティストたちの作品を展示するという建築、デザイン、アートの要素を組み合わせたイベント。ディレクターの一人として弟も参加していた。
http://taku-ken.co.jp/column/journal/1.html
**「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」で、弟はユニットの一員として作品を制作し元喫茶店を使ってインスタレーションを展示していた。 

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職住隣接の距離ってどれくらい?

👩かずえ:ということは2020年下期、岩沢兄弟のテーマは「職住近接」ですね。兄弟とも千葉暮らしになって、型紙のお店(?)兼事務所も近くにつくると。

👱兄ひとし:頑張る。

👩かずえ:ところで、職住近接ってどのぐらいの距離を指してます?

🧔弟たかし:歩いて10分。

👱兄ひとし:歩いて3分。……はさすがに物件がなさそうだから自転車で10分かな。

👩かずえ:やっぱりお散歩の距離ですね。いいな〜。楽しそう。わたしももっと岩沢家の近くに引っ越そうかな。

🧔弟たかし:今なら物件リスト、溜まってますよ。紹介します。

👱兄ひとし:持つべきものは働き者の弟だね。

▼その2に続く



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