ピクチャー・パーフェクト
空から雪が降ってくるその様を真下から眺めていると、気が遠くなるような気分だ。
最初は目の前に降ってくる雪の粒の数を数えたりもしていたんだけれど、見る間にその数は膨大なものとなりすぐに計測不可能となった。雪が顔の凹凸に沿って積もり、皮膚感覚はもうどこにも見当たらない。数時間前に逃亡してしまった。だからといって今更掌でどけようとも思わない。もしかしたらこのまま俺は雪に埋められていくんじゃないか、とさえ思う。これも生き埋めの一種なんだろうか。
数十分に一人の単位で俺の前を通り過ぎて