医療従事者のためのチラシのつくり方
こんにちは。いわです。
仕事で病院の広報のお手伝いをしたり、医療従事者向けのワークショップを開いたりしています。
そこで、医療従事者・病院関係者がチラシをつくるときに「とりあえずここだけはやっておいたほうがいいよ!」というポイントを書いてみようと思います。
まずは、よくある病院のチラシの例をあげておきましょう!
患者さん向けセミナーのチラシですね。実際にあったものを基にデフォルメしてつくったものです。
今回は、これにツッコミを入れながら進めていきます!
1.目的と対象をはっきりと
みなさんはチラシをつくるときにまず考えるべきは「目的と対象」です。
目的とは「何のためにこのチラシをつくるのか」です。
対象とは「誰に向けてこのチラシをつくるのか」です。
最初にこれを明らかにして、必ず文章にしておくのがオススメです。
なぜ文章にしておくのがいいかというと、最初は目的と対象がはっきりしていたのに、チラシをつくっていくうちに、どんどんズレていくことが多いからです。
たとえば、糖尿病セミナーのチラシをつくっていて、念のために糖尿病内科の先生にも確認してもらおうと見てもらったら『「糖尿病にならないための栄養」じゃなくて「糖尿病予防のための栄養」のほうがいい』といわれてチラシを手直しする、のような状況です。
「患者さんもしくは患者予備軍の人」を対象に「集客」を目的としてつくっていたはずなのに、「糖尿病内科の先生」に「納得してもらう」のが目的に加わってしまいました。
もちろん、根回しの重要性は否定しませんが、病院では目的と対象のズレが起きやすいことを知っておいたほうがいいでしょう。
だから、いつでも立ち返ることができるように、最初に目的と対象を文章化して見えるように貼っておくのが簡単かつクリティカルなコツです!
2.アイキャッチを入れよう
アイキャッチとは「目を引く画像・イメージ」のことです。
上のチラシのように、文字ばっかりだとなかなか目を向けてくれませんし、見たとしても記憶に残りにくいです。
「どんなものを入れたら目を引くのかわからない」と思うかもしれませんが、入門編として大事なのは「文字のみにしないこと」です。
具体的な実践方法としては「一つでも挿し絵を入れる」とするのがいいと思います。
ここでいう「挿し絵」はイラストに限らず、写真や画像などを含みます。
「挿し絵」は告知内容に”関係のあるもの”を選びます。上のチラシの場合、
・栄養や運動に関係するイメージ画像
・講師の顔写真
・セミナー当日の様子を想像させるイラストまたは写真
などが候補になります。
逆に、「挿し絵が多すぎて伝わらない」もよくある失敗です。
楽しい雰囲気を出そうと、イラストをたくさん使ってにぎやかにしたいのはわかりますが、それは「対象」が望んでいますか?「目的」に合致しますか?
挿し絵が多すぎると、そればかり気になって肝心の「伝えたいこと」が全然入ってこなくなります。
アイキャッチは最小限だから意味があるのです。
A4サイズのチラシなら「挿し絵は3個以内」におさえるのが目安です。
3.アクションにつなげる
チラシづくりでは「対象にどんな行動をとってもらいたいか」つまり「期待するアクション」を具体的に想像すると、チラシの質がぐっと上がります!
糖尿病セミナーのチラシの場合だと、
・セミナーに参加する
・セミナーについて問い合わせる
・セミナーのことを友人・知人に伝える
などが期待するアクションとなるでしょう。
セミナーに参加してもらうためには、
・会場の場所をより具体的に載せる
・「参加無料」や「駐車無料」をもっと目立たせる
などを検討したほうがいいでしょう。
また、セミナーに興味をもってもらえたとしても、会場の詳細や参加条件などがわからないために足を運んでくれない場合もあります。
なぜこれが起こるかというと、問い合わせ先が書いていない、もしくは、問い合わせ方法が面倒だからです。
チラシの下部には必ずアクションにつなげるように設計しておくのが鉄則です。
具体的には、
・電話番号やメールアドレスを入れる
・地図や道順を載せる
・参加申込フォームのQRコードを貼り付ける
などがあります。
4.デザインは見やすく
最後にデザインの基本事項を挙げておきます。
・フォントは原則、統一する
・色は多用しすぎない(目安は3色以内)
・余白や行間を適度にとる
・フォントは適切なものを選ぶ
以上のポイントに基づいて、ちょっと手直ししたチラシが↓になります。
いかがでしょうか?
デザインのセンスがなくても、特殊なデザインツールがなくても、見やすく伝わりやすくなります!
今回は「患者向けセミナーチラシ」を例にしましたが、医療職向けセミナーチラシでも採用チラシでも同様です。
ぜひつかってみてください!!
というわけで、ポスターのつくり方について書いてみました。
医療従事者・病院関係者のみなさんに少しでもお役に立てたら嬉しいです!
マーケティング的な話やデザインの考え方などはまた別の記事で書いていこうと思います〜
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