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星ってなんだ?

プラネタリウムの解説で「星」という言葉を使うとき、多くの場合、その言葉が指すのは「恒星」です。「惑星」や「衛星」の場合もあります。
英語で星のことをスターと言いますが、Star(スター)というのは恒星を指します。ちなみに、惑星はPlanet(プラネット)、衛星はSatellite(サテライト)になります。

星と言えばやっぱり恒星

では「恒星」とは何か。「星座を作る星」とか「自分で光っている星」と説明することが多いです。我々の身近な例でいえば、太陽が恒星です。太陽のように、自分で光っている星のことを恒星と言います。
夜空に見える星座を作る星たちも、遠くの空で太陽のように明るく輝いているのです。あんまり遠いので太陽のように眩しくは見えませんが、空の星たちはみんな、太陽のなかまである恒星です。

光ることができない星だってある

では逆に「自分で光っていない星」とは何でしょうか。それは多くの場合、「惑星」や「衛星」のことです。太陽のような恒星の周りを回る星のことを惑星と言います。そして、その惑星の周りを回る星のことを衛星と言います。例えば、私たちの住んでいる地球は惑星、その周りを回るお月さまは衛星です。
太陽が親だとしたら、地球は子ども、月は孫といったところでしょうか。

地球のきょうだい、いとこの星

地球のほかにも惑星はあります。太陽の周りを回る惑星は太陽に近い物から順に、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星と8つあります。地球と同じく太陽を親に持つ、きょうだいのような星ですね。
水星、金星、地球、火星は岩石で出来た惑星「岩石惑星」、木星と土星はガスでできた「ガス惑星」、天王星と海王星は氷でできた「氷惑星」に分類されます。ですから、火星は火の星と書きますが燃えていませんし、木星や土星には木や土はありません。
昔は冥王星も惑星の1つとされていましたが、その特徴の違いから準惑星という新しいグループに入れられました。
こういった惑星、準惑星のように、太陽の重力を受けて太陽の周りを回る天体をまとめて「太陽系」と言います。

また、太陽とは別の、遠くにある恒星たちの周りにも惑星が回っていることが近年の研究で分かっています。太陽系の外にある惑星という意味で、「系外惑星」と呼びます。
私たちが夜空に眺める星座の星たちの周りにも、地球と同じような惑星が回っていると考えると、星を見る目が少し変わりませんか?

かぐや姫がいっぱいいる?

地球の周りを回る衛星は月1つだけですが、他の惑星ではどうでしょうか。
水星や金星には今のところ衛星は見つかっていません。
火星には衛星が2つあります。フォボスとダイモスといいます。
木星や土星は大変大きい惑星の為、非常に多くの衛星が見つかっています。木星は95個、土星は146個です。ただしこれは2023/7/18現在の情報です。木星や土星の衛星は、そこそこの頻度で新しく発見されます。ただし、衛星そのものが物理的に増えているとは限りません。あくまで観測技術が向上することで、今まで見えていなかったものが新しく見つかることがほとんどです。
土星には衛星が146個あるということですから、土星版かぐや姫があったら、かぐや姫は146人以上いるということになります。竹も光りまくっていることでしょう。なお、土星はガス惑星なので竹は生えていません。
天王星の衛星は27個、海王星の衛星は14個となっています。

参考

もっと詳しく知りたい方は日本天文学会の「天文学辞典」がおすすめです。
本シリーズ「宇宙の入り口」では「天文学辞典」で小学生レベルに指定されている用語をメインで紹介していきます。

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