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9/1 漁火をみる

岩美町に移住をして早いもので
2か月が経ってしまった。
この2か月でわたしがしたことといえば、
毎日自転車で町内をうろうろすることくらい。
人生で初めて車を購入したりと、個人的なイベントもあったけれど、
毎日があっという間すぎて、処理が追い付かない。

海辺の町に住んだことがなかったので、
漁火というものをまともに見たことがなかった。
6月から11月頃まで白イカ(ケンサキイカ)
という美しいイカが旬を迎えるのだけれど、
その白イカを釣る船が大体日没~夜明け頃まで
沖合に浮かぶ。
夏のまだ、完全に日が暮れ切らない薄青い空の下で、次第に曖昧になっていく水平線にぽつぽつと灯っていくあかりが幻想的で、
つい時間を忘れて見入ってしまって気が付いたらあたりが真っ暗になっていたなんてこともある。

この町に来てからというもの、毎日見るもの聴くものが新鮮すぎて、痛いくらいに刺さってくる。
それは嫌な痛みではなくて、背筋がシャキッとするような、鮮烈な感覚だ。
今まで自分がいかに世界に対して感覚を閉ざしていたのかを日々思い知る。