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私的音楽アーカイブ55(ジョージラッセルほか)

541.福耳:THE BEST WORKS
542.山中千尋:LACH DOCH MAL
543.矢野沙織:Groovin’ High
544.ラテンジャスクインテット&エリックドルフォー:CARIBE
545.ジェリーマリガンクインテット
546.ジョージラッセル:EZZ-THETICS
547.アートブレイキー&ジャズメッセンジャーズ:Au CLUB SAINT-GERMAN vol.3
548.セロニアスモンク:THELONIOUS MONK:THELONIOUS MONK ORCHESTRA AT TOWN HALL
549.チャールスミンガス:TIJUANA MOODS
550.吉田拓郎:PENNY LANE

⚫︎546.ジョージラッセルという名前はジャズの音楽理論を学ぶ人にはモード理論「リディアンクロマティックコンセプト」の提唱者としてよく知られているはずだが、その一方でどんな音楽を実際に指向したのかを知る人は少ないのではないか。

本作はそんなラッセルの思考や概念を実践したアルバムになっている。ハードバップとフリージャズの橋渡し的な役回りを果たすことになるエリックドルフィーの他、トランペットのドンエリスなどによるセクステットで、録音された1961年当時としては相当先鋭的な演奏だったはずだ。特にセロニアスモンクのラウンドアバウトミッドナイトを再構成、再構築したエリックドルフィーの演奏は、伝説的なものになった。

ラッセルの理論は、マイルスデイヴィスらモード奏法を推進したミュージシャンに多大なる影響を与え、ジャズの概念を変えたと言っても過言ではない。ジャズへの影響が大きい割に、忘れられがちな隠れた名盤と言えるかもしれない。

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