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Parsonsのクラスメイトの尖ったポートフォリオまとめ

以前、デザイン留学の出願準備で参考にした海外デザイナーのポートフォリオまとめという記事を書いたら好評だったので、今回はパーソンズの尖ったクラスメイト達のポートフォリオを職種別に紹介する。留学や転職のためのポートフォリオ準備などに生かして頂ければ幸いである。

なお、本記事で扱っているポートフォリオは私の所属するDesign & Technology(以下DT)学科が中心で、UX/UIデザイン、UXリサーチャー、クリエイティブテクノロジストなどの職種を紹介する。ファッション、建築、テキスタイル等の分野はここでは扱っていないのであしからず。

UX/UI Designer

NancyはDTの同期。中国出身で学部時代からアメリカにおり、この2019夏はgoogle本社のUXデザインインターンに受かり、王道のUX/UI ポートフォリオという感じ。縦に長くストーリーを語るスタイルはアメリカのデザインポートフォリオの定番。

Creative Technologist

アメリカだとDesign EngineerよりはCreative Technologistという職種の方が多いイメージ。

RayはDTの同期。アメリカ生まれ中国人で、バークレーでAI研究したのち、モード学園でファッションを学び5年間を日本で過ごし、現在はNorthwestern大学の講師をしながらパーソンズで自分の研究もしているという超異色の経歴。プロダクトからサービスデザイン、インクルーシブデザインまで幅広く活動している。

Ke DingはDTの1年次上の先輩。中国出身で、ハード・ソフト問わずモノづくりを愛するクリエイター。昨年夏はgoogle本社のdaydreamチームでインターンしており、VRの腕前が特に際立っている。プロセスも細かく語られており、参考になる点が多い。現在は学校を卒業しフリーで活動中。

JunguもDTの一個上で、中国出身のテクノロジスト。昨年夏には日本でチームラボのインターンをしていた。彼の修士研究・人工知能を欺くための思索はサイト同様、彼の遊び心が溢れている。現在はシカゴでテクノロジストをしている。

Maniはトルコ出身のDT卒業生。現在はDTでjavascriptなどのテック系の授業を教えつつ、ideoでDevelopmentのリードをしている。DTではこうした掛け持ちパターンが多い。良い意味で日本人との目の付け所やセンスの違いを感じる。このような多様性がパーソンズの良いところ。

UX Researcher / Design Researcher / Strategist

アメリカでもリサーチ系のポジションはこれという定義がないような感じ。Researcher/Strategist/Facilitatorみたいな領域をそれぞれが各自の定義で語っているように思える。

Jonasは官僚デザイナーでおなじみ・橋本さんが卒業したTransdisciplinary Designの卒業生。Dunne & RabyのDesigned Reality Labでアシスタントをしており、リサーチ・スペキュラティブ系の見本のようなポートフォリオ。文筆家にも、リサーチャーにも、テクノロジストにも見える彼の作品群はまさにオールラウンダー。

KateもTransdisciplinaryの卒業生。参加型デザインの実践者としてResearch through Designの領域で活躍するひとりである。現在は3x3というCommunity-centerdのサービスデザイン会社に所属しているようだ。

ChingはStrategic Design Managementの卒業生。現在はNYでデザインリサーチャーとして活動している。いわゆるBTCモデルで言うと、BとCの越境、そして彼の場合はB寄りのアプローチで書いている。こうした越境人材は今後増えてくると思うので、何と何の越境か、そしてどの目線でストーリーテリングするのかが他者と差別化を図る上で非常に重要になると思う。

まとめてきた結果、Parsons卒業生はマルチスキル、オールラウンダーが多いように感じている。CとT、BとCの越境は当たり前で、DTでも2年間ずっとUX/UIだけやるようなキャリアは不可能なカリキュラムになっているからだ。他学部の授業の聴講も自由にでき、より社会性をはらんだSpeculationが求められることも多く、こうしたリベラルなカルチャーがこれまでの領域外の(市場で求められているポジション外の)キャリアを形作るように思う。


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