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【グローバル・ヒストリー】アメリカ・中国(清)

「グローバル・ヒストリー」というワードをご存じだろうか。国家や民族を超えた、商業や文化のネットワークに注目した歴史の見方を示す言葉だ。

むかし学校の授業で習ったような、国家の変遷や歴史的著名人を覚えることに重点をおいた歴史に留まらず、より巨視的に、世界を一体のものとして、その大きな流れを理解すること。

このような物事の見方が、大きな変化の真っ只中にある現代を生きるわたしたちに必要なのではないか? という考えに基づいて書かれた、『大人のための世界史入門 教養のグローバル・ヒストリー』という本を読んだ。

なかなか面白かったので、復習の意味もこめて、書いてあったことをゆるくまとめてみる。

たとえば1863年のアメリカ「奴隷解放宣言」と、1860年の中国(清)の「北京条約」。このふたつの歴史的トピックには、じつは以下のような関係がある。

奴隷制が廃止され、奴隷貿易が停止したことにより、アメリカでは、プランテーションの労働力が不足した。同時期に、北京条約の締結された中国(清)では、中国人の海外渡航が公的に認められる。そして、労働力を欲するアメリカへ、大量の中国人が移民したわけである。

こういうふうに、国家をまたいだ人やモノの流れを、幅広く見ていきましょう、というのが、「グローバル・ヒストリー」の理念なのである。おすすめ本。

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