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子どもたちのチャレンジ、大人たちのチャレンジ (長野県伊那谷環境保全活動)

「美味しいいなちく、いかがですかー!もうすぐ売り切れますよー!!」

11月25日(金)に飯田市立竜丘小学校6年生が参加している「鵞流渓復活プロジェクト」でのメンマ販売見学、26日(土)に「第4回純国産メンマサミットin淡路島」への参加をしてきました。今回はこれらを通じて考えたことをまとめました。ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです!

久しぶりに高速バスで移動しました

鵞流渓復活プロジェクト メンマ販売見学

竜丘小学校は、2016年より鵞流渓復活プロジェクト(現 NPO法人いなだに竹Links)が行なう活動に参加しています。竹の伐採や竹いかだ遊びを皮切りに、2018年からはメンマづくり、2019年からはメンマ販売時のラベル作成にも取り組んでいます。

本プロジェクトには毎年6年生が参加しており、5月頃に幼竹を収穫・加工、9月頃にラベルデザイン講座を受けたのち販売計画を定め、ラベルデザインや看板などの作成をし、11月にメンマ販売という流れになっています。

プロジェクトの詳細や参加した生徒さんの感想などはこちらのサイトに掲載されています。6年生の皆さんが作成したラベルデザイン一覧も見ることができます!ぜひご覧ください!

今年は、11月24日(木)・25日(金)・28日(月)の3日間、6年生2クラスがそれぞれ各日150袋ずつを販売する予定とのことでした。私は2日目の25日に見学させていただきました。

小学校そばのスーパーにて販売をしていました

15時過ぎ、販売場所になっているスーパーへ向かうと、お客さんを相手に元気に接客する子どもたちの様子が見えました。販売は15時から16時の1時間ですが、片方のクラスは30分ほどで完売し、もう一方のクラスも終盤には予定在庫のほとんどを売り切っていました。

賑やかな雰囲気で販売しています
今年のマスコットキャラクター
道路沿いでも呼びかけをしていました
あと片付けをして撤収
谷口醸造のお二人と曽根原さん
生徒さんデザインのパッケージ

6年生クラスを担当する先生は「もちろん立てた目標が達成できることは良いですが、達成できなかったとしても自分たちの取り組みを振り返るきっかけになります。良い学びの機会になると考えています」とお話されていました。また、この販売で得た売り上げや関係者への感謝会の実施や次年度プロジェクト運営のための寄付に充てていくとのことでした。竜丘小学校の生徒さんを見ていると、微笑ましさと同時に羨ましさも感じました。

私が本プロジェクトのポイントだと感じたことの一つは、地域資源やお金の循環を肌で感じることができる点です。自分たちが暮らす地域にある資源を商品にし、それを買ってもらえるように創意工夫を凝らす、そこで得た売り上げをまた誰かのために使っていく。小学生の時期に、どうすれば自分たちの商品を買ってもらえるのか(=どうすれば価値が生まれるのか)を経験できる場は貴重です。

もう一つのポイントは、プロジェクトが子どもたちだけで完結せず、いなだに竹Linksやメンマ生産をしている谷口醸造、販売場所を提供しているスーパーの皆さんなど、多くの方々との協働で成り立っている点です。私が子どもだったことを思い返してみると、何かやってみたいと考えたときに、”自分の手の届く範囲でできること”で物事を発想していたように思います。ですが、なんでもかんでも自分一人でこなせる人はいませんし、誰かを頼らなければ成し遂げられないことも多くあります。そう思うと、「自分たちでできることには限りがあるが、自分たちが持っていない資源を持つ人達と協働することで、より大きなチャレンジをすることができる」経験が得られるこのプロジェクトには大きな意味があると感じました。

飯田から名古屋へ高速バス、名古屋から大阪へ新幹線で移動

純国産メンマサミットin淡路島

子どもたちのチャレンジを見た次の日は、全国で竹林整備や竹の利活用に取り組む団体・個人が集まる純国産メンマサミットに参加してきました。第4回となる今年は、兵庫県淡路島での開催でした。

このサミットは以下の目的のため実施されています。(資料より引用)

■”資源としての竹”の利活用方法に関する情報共有・意見交換を通して、竹の価値を再確認し、互いの活動の質を高めることで、放置竹林問題の解決にむけた機運を高める。
■放置竹林問題の解決と、地域活性化につながる新たなビジネス創出の両立を模索する。

明石海峡大橋を抜けて洲本市へ

今年のプログラムは、純国産メンマプロジェクト会長である日高栄治さんや竹イノベーション研究会代表・福岡大学工学部教授佐藤研一さんによる、国内のメンマ生産に関する概況の紹介や、全国で取り組まれている竹活用の事例紹介、淡路島はじめ各地で竹の活用に取り組む方々によるグループセッションという内容でした。

会場外にも各団体のブースがあり、メンマ等の食品や竹の加工品が並べられていたり、立命館大学や龍谷大学、武庫川女子大学がゼミや講義で取り組んでいる事例を紹介するポスター展示などもありました。参加者は総勢で200名以上、こんなに竹づくしの環境は初めてでした。

会場外から
多くの団体がブース出展をしていました
京都のメンマ
浜松のメンマ
こちらはいなだに竹Linksの竹スプーン・竹フォーク
販売の様子
龍谷大学のプロジェクト紹介展示です
幼竹の皮から作った紙
こちらも同様に幼竹の皮から作られたものだとのことです
会場内の様子
素敵な展示がありました

サミットを通じて初めて知ったことも多くありましたが、特に竹イノベーション研究会代表佐藤さんによる「全国の事例から考える淡路島での竹資源活用の未来」では興味深い事例が多く紹介されていました。
実践事例の一つは、土に竹繊維を混合することで雑草が生えにくくなったり、地面の温度上昇を抑えたり、適度な柔らかさを生むことで疲れにくい道を作ることができるといったものです。また、竹チップの吸水力を活かし、ヘドロ回収に活用している事例などもあり、もしかしたら水害被災地でも活用できるのでは?なんてことも思ったりしました。

グループセッションでは、各地で活動されている方々の"チャレンジ"が紹介されました

会場参加者からの質問タイムでは、竹を資源として活用していく上での流通の問題、竹林の地すべりリスクを減らすためにはどういった取り組みが効果的か、メンマ製品を高く売っていくための工夫など、現場で取り組まれている方々の生の声を聞くことができました。

プログラムの最後、登壇者のお一人が「竹の地下茎のように、全国で竹の利活用に取り組む団体・個人の繋がりが広がっていっているのを感じる」とお話されていましたが、まさに、放置竹林課題の解決や竹の利活用にチャレンジする大人たちのパワーを感じる一日でした。

私達IVUSAは専門的なアプローチはできませんが、マンパワーなどの強みを活かした関わりしろがあると考えています。多くの方々との繋がりを広げていき、IVUSAだからこそできるチャレンジをしていきたいと思います!

抽選会企画もありました
50名限定の引換券をなんとゲット
素敵な桑名市ボールペンと浜松メンマをいただきました!
桑名市ブースの皆さんにボールペンゲットをご報告
桑名市のボールペンは高校生が加工
現在は桑名市内郵便局でのみ限定販売中(超レア)

最後に。 私達と一緒に活動しませんか!

私達は、長野県飯田市にてNPO法人いなだに竹Linksとともに放置竹林整備、竹の利活用に取り組んでいます。

●放置竹林の課題に関心がある
●今は離れた場所にいるけれど、地元飯田市に何か貢献したい
●ボランティア活動したいけれど機会がない
などなど、IVUSAや長野県飯田市で行なっている本活動について知りたい高校生・大学生の皆さん、お気軽にTwitterやInstagramのDMでお問い合わせください!

直近の活動は2023年3月14日〜16日を予定しています。詳細はこちらのページよりご確認ください。ぜひ一緒に活動できることを楽しみにしています!

ぜひご連絡ください!

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