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レコードとの出会い。遠くにいってしまった高田渉さん。

レコードとの出会いはほとんど一期一会。このレコードが欲しいとおもってお店に行ってもあるわけもなく、ことあるごとにレコード店に通い自分が欲しいレコードとの出会いを待つ。もしくはお店のレコード棚の中から新開拓として好みの楽曲を引き当てるかのどちらかだと思う。

私も基本的にレコードは実際にお店に行って探したいと思っている。ネットで買うものといえば新譜もしくは再プレス盤として予約販売されるもの。そういったレコードも本当は実店舗で買いたいと思うけど完売になるかもしれないので念のためネットで予約をする。

だけど、どうしても出会えない古いレコードだってある。そういうときはネットのフリマサイトを眺めてみる。とうとう、ネット購入に手を出す日がくるかと思ったのが先日。

高田渉さんの「汽車が田舎を通るそのとき」の当時版のレコードが3,000円少しで売られていた。私の考えとは反するけど、実店舗でもこんな値段で出会えないだろうし再プレスではなくて当時版というところにもグッときて、ついにネット購入をするかと思いパソコンの前に座っていた。初めてのネット購入にドキドキしつつ手続きを進めていると合わせてあと1枚購入すると割引の案内。それならばもう1枚買った方が良いでしょ!と思いネット内のレコードを見る。

ジャズのレコードがいくつが並んでいたけど、知っているアーティストがいなかったのでこれは私の知識不足だと思い、家にあるジャズ雑誌を開きまずは勉強することにした。

ここからが長い。雑誌を開き、リコメンド楽曲やインタビュー記事を眺めそこで出てくるジャズのアーティストの名前を検索し実際に聴いてみて自分の好みに合うかの作業を行う。その作業をした上でネット販売のページに戻り勉強したジャズアーティストのレコードがそもそも売られているかの確認をする。この作業が本当に楽しくて、仕事終わりに全ての家事をせっせと済ませて机に音楽雑誌を広げる。BGMにはもちろんジャズのレコードに針を落として作業スタート。

この作業をかれこれ数日続けたもんだから気づいた時には、欲しいと思っていたレコードに売却済みの表示が。

泣いた。


ジャズの勉強時間という純粋な音楽大好きの気持ちがこのような結果に繋がったことに泣いた。それでも楽しい時間だった。音楽は聴くだけではなくこういった時間の使い方も気持ちを豊かにしてくれる。

それでも欲しかったな。高田渉さんのレコード。またいつか出会えると良いな。まだ少し悔しい気持ちを引きずったままこの文章を書いている。


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