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内気なアカネは魔法使い ♯3 新しい仲間。おわり

ヒカル君と虫を見る。

最近はなっちゃんと話すこともなくなった。

ぽつんといると、ヒカル君がいた。

ヒカル君が話しかけてくる。

「ねえねえ、この虫って、なんでこの色か知ってる?」とか。

なんかホッとして、涙が出そうになる。

「え?分からない。」

「本当はこの色じゃないんだよ。ほら、こうすると、色が変わるんだ。」と、手のひらでつつむ。

へー。ヒカル君って物知りなんだ。

虫の話をしていたら、いつの間にか元気になっていた。


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つらい日々

夜、眠れないと、お母さんがオイルをお腹や背中、足に塗ってくれる。


合氣道に行って、健と真帆と皆で後ろ受け身をして稽古をしていると、嫌なことが忘れられる。

それで、おまじないをかけると、なんでもないことに感じる。


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ある日気づいた


そのうちに、都和ちゃんの仲間に入らない子がいることに気が付いた。


走るのが早くて、勉強もよくできるけど、ちょっと皆とは仲良くならない、さくらちゃんだ。

ヒカル君と話していると、隣にさくらちゃんがいて、案外楽しそうに話している。

都和ちゃんたちグループが来ると、いつの間にかいなくなっている。


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ショック!合氣道にヒカル君が!!


そして、大変なことが起きた。

なんと、合氣道にヒカル君が入会してきたのだ。


ガーーーン。



お父さんに連れられて、入ってきた。その瞬間、ゲッという顔をお互いにした。

ヒカル君のお父さんは皆に深々と挨拶をして帰っていった。

私の方が上手いから、ヒカル君なんて怖くない。


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最初は嫌だったけど、健や真帆がいるからか、ヒカル君は優しくなった。

合氣道のことは誰にも言わないし、学校でも相変わらずだけど。


さくらちゃんも合氣道に!?

それからしばらくして、さくらちゃんとその弟まで入会してきた。

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実はヒカル君とさくらちゃんの家が近所で、さくらちゃんのお母さんとヒカル君のお母さんが、仲よしらしい。


ヒカル君の変わりっぷりに、さくらちゃんのお父さんとお母さんがノリノリになってしまい、「弟が行きたいと騒いで、結局私が面倒を見るのに一緒に入会したのよ。」と、ずいぶん大人のような言い方をしていて、笑ってしまった。


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1年後

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たしかに、ヒカル君はなぜか最近、女の子にモテだしている。

あの、ヒカル君が、カッコいい、と言われていると、ゾワゾワする。


ピアノも、習っているわけじゃないのに、学校で伴奏をやったりしている。



さくらちゃんも、なんか可愛くなったきがする。

お母さんが、「あのこ、あの女優のなんとかさんに似てるよね。なんか目力があるよね~。」て、笑ってた。


学校でもなんとなく、さくらちゃんと一緒にいることが多くなった。


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そういえば。。。

いつの間にか、あいさつで怒られることもなくなった。

別に笑顔で大きな声であいさつをすることはないし、特にやっていることは変わらないはずなのに、周りの評価が違うってことらしい。


今いる場所が最高だと思うし、今、頑張ろう!て、思う。


これは内緒だけど、大人になったら、市長さんになりたいって思う。

みんなに表彰状を渡すのっていいよね。

市長になるためには、その前に「何か」になっている必要があるらしい。



だから、目の前のことに全力で頑張ろうって思う。
今、生きていることは奇跡なんだって。


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大人になって。

ミカリさんは、あれから3年後に亡くなった。

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健と真帆、お父さんで合氣道の先生はハワイに戻って、合氣道は先生のお弟子さんが代わりに先生になった。


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あれから随分時間が経った。

私もミカリさんと同じように、いつか必要としてくれる子がひょっこり訪ねてきてもいいように、
ステキな時間をいつでも過ごせるように準備をしている。


安心安全で、楽しく愉快に人生を前向きに過ごすためのちょっとしたアドバイスをあげられることを楽しみにしている。

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